被ばく労働に関する関係省庁交渉議事録

日時

2012 年 10 月 11 日

場所

衆議院第 1 議員会館第 6 会議室

主催団体
原子力資料情報室
ヒバク反対キャンペーン
原水爆禁止日本国民会議
アジア太平洋資料センター(PARC)
福島原発事故緊急会議被曝労働問題プロジェクト
全国労働安全衛生センター連絡会議

参加省庁・担当者
文部科学省
原子力損害賠償対策室

菊池

経済産業省
事故収束対応室

杉山

環境省
水・大気環境局放射性物質汚染対処特措法施行チーム
原子力規制庁監視情報課

中村

相良

原子力規制庁情報課

古川

原子力規制庁情報課

金子

厚生労働省
労働基準局労働衛生課
労働基準局監督課

宮本

年金局事業管理課

高橋

五十嵐

労働基準局労働条件政策課
労働基準局安全衛生部安全課

ニイヒラ

労働基準局労働衛生課

直野

諸富
ほか 3 名

注:役所側担当者の名前が確認できなかったものについては発言者名に省庁の名称を記載している。
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飯田:関係省庁との交渉ということで、まず文科省に来ていただきました。項目の 2 の②にご回答いた
だき1時 45 分まで意見交換をやっていきたいと思います。

被ばく線量を超過した場合の生活保障について

②原子力損害賠償紛争審査会で福島第一原発に限らず、原発内被ばく労働に従事して、法規制上の被
ばく線量を超過した労働者への補償について議論すること。

菊池:文部科学省原子力損害賠償対策室の菊池と申します。2 の②についてご回答させて頂きます。第
一に冒頭にございます原子力損害賠償紛争審査会で福島第一原発に限らずとありますが、原子力損害賠
償紛争審査会は原賠法に基づきまして文部科学省に設置されております。その役割は福島原発事故に関
する損害賠償について役割を負っておりまして、和解の仲介や指針の策定、そういった役割を果たして
きております。その点ご理解頂ければと思います。また、当該福島第一原発事故によって生じた損害に
ついては事故との相当因果関係が認められるものは全て原賠法に基づいて適切な賠償がおこなわれる
ことになっております。また紛争審査会で策定した指針におきましても避難指示区域に勤め先がある場
合の就労不能損害や原発作業員の放射線障害が指針の中に議論され明記されております。
飯田:前回は 7 月にやったんですけども、引き継ぎはちゃんとできておりますよね?
菊池:はい。共有させて頂いております。
飯田:じゃあ、みなさんの方からご質問・ご意見を出して頂きたいと思います。
川本:この要請書の前文のところで、いま飯田さんからも確認あったんですけども、いまのお話ですと
法規制上の被ばく線量を超過した労働者の補償については指針に明記されていると聞こえたんですけ
ど、そういうのは無いと思うんですけど。ここで言っているのは避難している人のではなくて、原発で
働いている人が線量を超えてしまった。安全衛生法などによって規制されたものによって。危ないから
避難したとかそういうのではなくて。そういう人たちの為の何らかの補償の目安とか慰謝料とか何も書
いていないと思うんですけど。
菊池:確かに回答の中では原発作業員の放射線障害について明記されていると申し上げましたが、おっ
しゃるとおり法規制上の被ばく線量を超過したというような具体的な文言は記載されていないと思い
ます。個別具体の案件は、相当因果関係があるものというのは全て賠償されることになっておりますの
で、そういったことを賠償のやり取りの中でおっしゃって頂ければ賠償の対象になってくるかと思いま
す。
川本:それが指針の中に入ってないんですよね?いま言ったようなものについては。晩発性とかそうい
う事は何も言ってないんですよ。100 ミリシーベルト、250 なら 250 を超えた人について。50 とか超え
てる人いっぱいいますよね。その人たちから請求がなければ議論をしないというのは如何なものかと。
2

関西電力とか東京電力に聞いてもそれは指針を踏まえて適切に対応するというだけで全然任せっきり
だから、もっと言えば協力会社に任せっきりだから、それではうまくないから審査会の中で具体的に議
論をしてくれという要請なんです。だから要求あったらやりますというのではおかしいんです。審査会
の意味がないんです。
菊池:紛争審査会での指針の検討というものは法律や医療や原子力の有識者、学識経験者が地元自治体
や関係団体の方々からのヒアリングを踏まえて公正中立な立場から審議をおこなってきているところ
です。指針については切迫した生活状況にある被害者等を適切に救済する必要があるとの認識のもと、
類型化が可能なものは一律賠償すべき損害の範囲として指針として示しております。
川本:だから類型化可能じゃないんですか。1 人とか 2 人じゃないでしょう?50 ミリシーベルト超えて
る人は。
菊池:そういう個別の案件というのは東京電力にも審議に対応してくださいと要求しています。個別具
体の案件は賠償のやり取りの中でやって頂ければと思います。
川本:個別具体的なのは東京電力の回答文書なのこれは。鍵カッコで書いてあるのは。原子力損害賠償
紛争審査会の指針等を踏まえて対応って。だから指針に書いてないからちゃんと議論しないと東京電力
は自分のところでまともに対応しないと言ってるようなものでしょう。
菊池:法規制上の線量を超えたということについては確かに指針には書かれておりませんが、事故と相
当因果関係のあるものは賠償となりうるということは明記されておりますので賠償のやり取りの中で
おこなって頂ければと思います。
中村:全国日雇い労働組協議会の中村と申します。原発労働者の大半は 2 次下請け 3 次下請けの労働者
だと思っています。先日、鉛で放射線量を隠そうとしたり、様々な問題が取り上げられておりますけど
もほとんどの労働者は被ばく線量を超えた場合、雇用が奪われてしまう。働くことができなくなってし
まう。ですから被ばく線量をできるだけ少なくせざるを得ない。同時に、超える前に解雇をされる。そ
ういう状況が全般的に進んでいるんだと思います。公平中立な人が話し合っているということなんだけ
れども、今の原発労働の労働実態は文科省の方も東電の方もしっかりと把握してないですね。実際に働
いている人がどういう雇用関係にあってどういう風になっているのか。その辺をきちんとしてどこの範
囲を補償しようって言っているのか皆目イメージが沸かないんですよ。例えば 1 年間勤めて 50 ミリシ
ーベルト超えたとか。5 年間で 100 ミリシーベルト超えてしまったと。その人たちはほとんど解雇。ま
ったく保障なく解雇されてるわけです。こういう事も補償されるんですか?
飯田:質問の趣旨はそこなんですから、それを中間指針なりに盛り込んでほしいということを要請して
いるわけであって、そこを答えてください。
菊池:指針に明記されていない事柄についても相当因果関係があるものについては賠償の対象となり得
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ると指針の中に明記されております。
飯田:これは入るんですか。具体的に聞きますけれども。相当因果関係があるとみなされるんですかと
いう事ですよ。線量を超えて働けなくなった労働者の生活・雇用保障とかはそういう事態が起きていま
すから、それについては賠償の対象であり因果関係もあるんだとお認めですか?
菊池:なり得ると思います。
飯田:それはなり得るんですね。
参加者:誰が決めたの?
菊池:指針に書かれております。
参加者:指針に書かれていないとおっしゃったでしょう?
菊池:それは個別具体の案件については書かれておりませんが、書かれていない案件についても相当因
果関係があれば、
参加者:あのね、働けなくなった人に対する、働けなくなった人っていうのは線量が超過する前に実際
にはどんどん首を切られて放っぽられちゃうわけよ。だけどもそれは収束作業を必死でやってる人たち
なわけですよ。その人たちが限度を超える、そして働けなくなったら生活保障をすると。損害の対象に
すると。これは個別具体的じゃなくて一般的にある話だから。それについてこういうのは指針の中に明
記をしてくださいと。ないしは明記するように協議・議論をしてくださいというのが要請なんです。個
別具体的にって、個別具体的に持ってってやればそれは対応するのが当たり前でしょう。そうじゃなく
て指針なりできちんと明記をして、そういう生活保障ができますよと。生活保障を請求してくださいと。
これは非常に一般的な、現に大量に起こっている話だから。
菊池:冒頭に私が回答させて頂いた回答の中で、指針の中の第 3 の 8 で就労不能に伴う損害というもの
がございます。その中に対象区域内に住居または勤務先がある勤労者は避難指示等により、あるいは前
記 7 の営業損害を被った事業者に雇用されていた勤労者は当該事業者の損害にその就労が不能となった
場合には係る勤労者について給与等の減収分および必要かつ合理的な範囲の追加的費用が賠償すべき
損害と認められるという事が書かれております。
飯田:ちょっとそれとは違うんじゃない?
川本:それを準用するという事で解釈されているという事でよろしいですか?線量超過の労働者につい
ては。

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菊池:冒頭に答えさせて頂いたこの指針と原発作業員の事について答えさせて頂きましたが、個別具体
の案件については、やはりここに書かれていない案件につきましても賠償の対象となり得るということ
は、
川本:その 2 つの事を踏まえて、ここで具体的に言っている超過した労働者についてはいま言われたと
ころに当てはめて考えてよろしいというのが文科省としての解釈っていう事でよろしいんですか?線
量超過した人についての保障・賠償についてはいま読まれた 3 の 8 の就労不能という範囲に含まれると
文科省は解釈されているという事ですか?
菊池:法規制上の線量以上になった方というのは繰り返しになって恐縮ですけども、指針に書かれてい
ない案件についても相当因果関係のあるものについては賠償の対象となり得るという事が明記されて
おりますので、その中で東京電力等の賠償等のやり取りの中でおこなって頂ければと思っています。
飯田:明記すべきだという風にこちらは申し上げているんですよ。個別具体的ではなくて、これは現に
起きていることですから明記すべきであると。その事に対してどうするかという事を答えてください。
菊池:立場上ここで、それをもって回答するということはできませんが、頂いた意見は必ず役所内で共
有させて頂きたいと思います。
参加者:2 万人の労働者のうちの 50 ミリシーベルト以上が健康手帳(注-特定緊急作業従事者等被ばく
線量等記録手帳)を持たせるようにしているんです厚労省が。その人数がたしか 2000 何十人っていう
風に聞いているんです。ちょっと記憶が定かではないですが。少なくともそれぐらいの人が出ているん
ですよ。個別具体的にって言われるけど、これだけ出てる以上は審査会としてきっちりやるべきじゃな
いですか?
菊池:頂いた意見は上に報告させて頂きたいと思います。
飯田:もう時間になってしまいました。改めて次回、回答を求めるということにしていきたいと思いま
すが、趣旨についてはご理解いただけましたよね?
菊池:はい。
飯田:単なる個別判断じゃなくて、要請としてはちゃんと明記すべきであるという事ですから。よろし
いですか?
菊池:はい。
飯田:どうもありがとうございました。

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担当者入れ替え

被ばく線量を超過した場合の生活保障について

①東京電力および元請け業者が、被ばく線量を正確に把握するとともに、法規制を超えた労働者の生活保
障をするように指導すること。

J ヴィレッジにおける医療・健康相談について

①東京電力から J ヴィレッジにおける医療・健康相談の件数、内容、下請け労働者と東電社員の比率など
のデータを報告させて公表すること。
②東京電力が下請け労働者向けに J ヴィレッジで配布している「ストレスのチェックシート」と「専門家
によるカウンセリングに関する案内」の配布状況及び活用実績を確認すること。
③国として、下請け労働者も含めて、東電社員に対して防衛医大などが行なったものと同種の調査を行い、
その結果におうじて下請け労働者のメンタルヘルスサポートを実施すること。

飯田:まだ経産の方がいらっしゃってないので厚労からご回答頂きたいと思います。項目の 2 の①と 6
になっています。6 については経産からご回答を頂いた上で質疑応答の中で厚労省の方に補足やコメン
トを頂くという形になっています。まず 2 の①の前段は厚労省にご回答いただきますので、よろしくお
願いします。
厚生労働省:2 の①について回答させて頂きます。東電福島第一原発の作業員の方々は放射線量の高い
厳しい環境で作業をしているため、被ばく線量管理に万全を尽くすことが重要であると考えています。
このため厚生労働省では被ばく線量の低減、被ばく線量の迅速な測定・評価などについて関係事業者に
対して指導しています。
杉山:経済産業省事故収束対応室の杉山と申します。2 の①からご回答申し上げます。東京電力と話を
しまして、東京電力と致しましては被ばくされる労働者の方についての生活の配慮といったものをでき
るだけといった考えは持っているようですけれども、その中で彼らとしてできることをということで現
在取り組んでいる、あるいは考えている対応ということで確認してまいりましたものが一点目と致しま
して、なるべく高線量の作業は可能な限り自社社員で対応するという事で協力企業の作業員の方につい
ては線量限度を超えないように可能な限り低線量の作業に従事させると。そういう実際の作業の中で考
慮していくというのが1つございます。それから生活保障という直接のものではございませんけれども、
下請けの企業を含む作業員の皆様方の長期健康管理という点について重視しておりまして、厚生労働省
の指針に基づく長期健康管理の制度、検診等ございますけれどもこうした検査についてはより手厚く自
社が費用負担することによって実施していただく。具体的にはがん検査の対象といったものを実効線量
が指針ですと 100 ミリシーベルト超という方が対象なんですが、東京電力は 50 ミリシーベルト超の作
業員まで拡大しまして、そういう作業員の方が検査をおこないましたら費用を請求頂ければ東電が負担
すると。検査で要精査という事で2次検査の費用負担が発生するような場合についてはそちらも負担す

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ると。そういうような事をご報告させて頂きたいと思います。続けて 6 にまいらせて頂きます。6 の①
のところで J ビレッジにおける医療・健康相談の件数・内容、下請け労働者と東京電力社員の比率につ
いてご報告させて頂きます。今回ご要望を頂いて調査した結果でございますが、時間の制約もございま
して過去 5 ヶ月に遡った調査ということでご報告させて頂きたいと思います。医療を受けた患者の方の
全員の数が 1 月あたり 140 から 190 人ぐらいの幅で受診されているという状況でした。実際に治療・医
療行為を受けた患者の数とご理解頂けたらと思います。内容ですが、風邪が一番多く 3 割から 4 割です。
そのほか身体の痛み・腹痛・胃痛・頭痛などが 10 パーセント超ぐらい。皮膚のかぶれといったものが
10 パーセントを切るくらいの比率です。下請け社員と東電社員の比率ですが、先ほど申し上げた 140 か
ら 190 人のうちのおよそ 7 割くらいが下請け作業員の方で、残りの 3 割が東京電力の社員という結果に
なっています。続いて②ですが、ストレスチェックとかカウンセリングに関する案内については東京電
力としてなるべく下請けの作業員の方に行き渡るように直接お渡しするのは限界がありますので、災害
復旧安全推進連絡会という名称の連絡会を協力企業との間で毎週 1 回開催しておりまして、様々なテー
マで情報連絡等をおこなっているんですが、そちらの連絡会に出て頂いております協力企業の方にスト
レスチェックシート、カウンセリングの案内というものを紹介しまして協力企業を介して作業員の方に
行き渡るような取り組みをしているという報告を受けています。そうした中で実際に下請けの作業員の
方が防衛医科大の専門家の医師などのカウンセリングを受けた実績はあるか、ストレスチェックの表を
つけた結果としてそういうカウンセリングを受けた実績については今のところ無いという報告でした。
③ですが、東京電力において同様に下請けの作業員の方に対するメンタルサポートといったものを実施
できないかという理解で回答させて頂きます。こちらについては東京電力として先ほど申し上げたよう
な実績がないというような状況を考慮いたしまして、その改善を図っていこうというような取り組みを
始めていまして、具体的に彼らが問題点として考えていますのが、カウンセリングを受けるに当たりま
して多数の人が集まるとさばききれないと当初は配慮したようでございますが、各協力企業の産業医の
方に対応頂いた後、その産業医の方を介してカウンセリングの依頼という事になっていましたが、そこ
のところがなかなか依頼を受けられない原因になっているのではないかという判断から、個人単位で相
談ができるような窓口の開設ができないか、別途、医師の数を確保するなりしてそういう対応ができな
いかと検討しているという報告を受けています。さらに呼びかけを引き続きおこないまして周知徹底と
いったものを図っていきたいという回答を得ています。
飯田:2 の①、6 にそれぞれ回答頂きましたが、みなさんの方からご質問や意見を出して頂きたいと思
います。
参加者:聞き逃したかもしれませんけれども①の方は健康管理の話だったんですけど、生活保障につい
てはどういう。
杉山:直接、生活保障ということで例えば放射線管理業務といいますかそうした事ができなくなった後
に業務を斡旋するというところについてはなかなか一企業として出来る範囲も限られているという事
情も申しておりましたが、その点についてはご相談があれば個別に対応していきたいという事も申して
いましたが、現時点において生活保障についてこのように対応すると体制を整えることはできていない
ようです。
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参加者:ということは一企業、東京電力としては限られているという事がいま明らかになったというこ
とはそれに対して経産省・厚労省はこれからどういう対策を取ろうとお考えなんでしょうか。
杉山:正直に申し上げまして労働者の雇用をどう確保していくかっていう点についてこの場でご報告で
きるような検討はできていません。その点につきましては持ち帰らせて頂きまして検討させて頂きたい
と思います。
厚労:厚生労働省では法定職業訓練やハローワークでの職業紹介といったようなものを制度として持っ
ておりますのでそういったものを通じて実施・取り組みはやっていけるのかなと。
参加者:その場合、線量限度が超えたという事で一般の労働者と違うわけですけから何か特別な措置が
必要だと思います。
飯田:今おっしゃった事は要するにハローワークに行けば求人紹介しますよという話でしょう?それは
別に回答にはなってないですよね。そのレベルの範囲だと思いますよ。
平野:亀戸ひまわり診療所の平野と申します。先ほどのJビレッジの医療相談・健康相談の患者さんの
病気の割合ですけど、風邪ですとか、身体のあちこちが痛いですとか、腹痛、皮膚の病気。それぞれ放
射線被ばくとの因果関係として、特に皮膚炎は1割で多いと思うんですけど、放射線による皮膚障害も
ありますし、腹痛・下痢なんかも放射線によって出る場合がありますし、身体のあちこちが痛いという
のは頸腕・腰痛、非常に過酷な肉体労働もありますので骨格系の障害もありますし、風邪も過労からひ
きやすい。それぞれ業務との因果関係が多かれ少なかれ考えられる疾患だと思うんですけど、そこら辺
は産業医の先生なんかを中心に分析なりは検討されているんでしょうか?
杉山:そこまでの内容は確認できていませんので申し訳ありません。把握していません。
平野:産業医の先生がおられるわけなので、予防・日頃の職場の環境改善含めてつながっていきますの
で早急に検討して頂きたいと思います。特に皮膚炎が1割近くっていうのは多いように思いますね。放
射能との問題がありそうな気がします。早急に検討をお願いしたいと思います。
飯田:ついでにJビレッジでの診療については原則無料で今でもやっていらっしゃるんですよね?
杉山:そのはずです。
飯田:薬剤についても?
杉山:改めて確認させてください。

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飯田:厚労さんはその辺は承知されていますか?
厚労:把握してないです。
飯田:まぁ基本的に無料だと思います。他にいかがですか?
中村:ハローワークに行きなさいって話なんですがこの前、暴力団が原発労働に入ったという記事があ
りましたけども、あれはハローワークを通じて入ったわけじゃないですよね。あの実態っていうのは東
電も把握してなかったし、元請けの業者さんも把握できてなかった。末端の原発労働者の実態について
ほとんどどこも把握されていないんじゃないでしょうか。私たちが聞いた限りでは 3 次下請けの労働者
の大半が手取りで 14、5 万の給料で働いている。雇用保険・社会保険も付いていない所が非常に多いん
です。少なくとも労働者の一番の心配は雇用を維持することですから、鉛で被ばく線量を隠してみたり
とかの行為が出るわけです。50 ミリシーベルトなり、100 ミリシーベルト超えた場合、あるいは超える
前に他の業務に移せる比較的大きな業者は良いんですけども、零細事業所についてはほとんど解雇にし
ているんです。その辺をきちんと考えてもらわないと、使い捨てのようにやるとしか聞こえないんです。
今後、廃炉で 30 年、40 年かかると言ってるわけですから、明確に原発労働者に対する保障を国として
施策を検討してほしいと思います。
杉山:我々としても検討は進めていきたいと思いますけれども、私の担当している範囲について言えば、
電力会社の指導・監督という立場になりますので、電力会社として本当に生活保障するという観点から
できる事はないのかと。今回も少し突っ込んで聞いてみましたけれども、こういう放射線業務に従事す
る方についてのっていう事ではないんですが、線量を伴わない業務の方に斡旋すると。他の業務に斡旋
するとか、そういうような取り組みをした例もあると聞いていますので、今後一層の努力ができないか
という点について事業者の指導をしっかりしていくということを心がけていきたいと思います。
飯田:いま問題なのは、東電の社の中であれば他の部署で業務はあるでしょう。しかし、もっと下請け・
孫請けで働いている人たちにとってみれば、零細事業者ですからオーバーしちゃうと使い捨てみたいな
現実があって解雇もされているという事なんですよね。そこをどう手当をしていくのかっていうのが国
に問われているんじゃないのかという事ですよ。結果的に使い捨てを許してしまっているということに
なってしまうので、その点に対する政策は具体的に考えておられないんですか?
杉山:繰り返しになってしまいますけれども、先ほど申し上げたのは電力会社の社員だけでなく下請け
の企業の方も含めてのそういう斡旋といった実績があるという話でございましたので、そうしたところ
の展開がもう少しできないかと私の立場の範囲になってしまいますけれども、出来る範囲でということ
で取り組んでいきたいと思っています。
岩下:法規制を超えた労働者の生活保障だとか、労働者への補償とかっていう事に関連して質問します。
いま福島第一原発に関して非常に重要なポイントは 2 つあって、いま非常に危険な状態にある現場をち
ゃんと管理状態におくと。いわば廃炉にちゃんとしていくってことが重要ですよね。もう 1 つはより重
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要かもしれませんが、労働者の健康をちゃんと守るっていう事ですよね。それを重要な上位概念として
今の実態をみると、要するに原発労働者は安いから、あるいは危険だからという事で年間数ヶ月しか働
いてないんですよ。一方、平均して 4 ミリシーベルトとか 5 ミリシーベルトっていう被ばくをしている。
彼らは国が定めた 20 とか 50 とか 100 とかっていうのはとんでもない事だと思っていて、自分の身を守
るためには 3 とか 4 とか 5 になったらもう辞めないと危ないと思って彼らは去っていくわけですよね。
いま除染労働者より給料が安いと言われる待遇の問題もありますからそれも大きな原因でしょう。さっ
きの上位概念二点から言うと、ちゃんと原発事故の収束をやってもらう労働者を健康な形で大量に維持
しなきゃいけないんでしょう?そうしないと社会的な安全だとか、労働者の健康だとかを守れないって
いう事が重要なわけじゃないですか。4 ヶ月、5 ヶ月で 4、5 ミリシーベルトに達して危ないと思って辞
める労働者に対して何をするかというと、その後半年間は例えば失業保険的なやり方だとか、被ばくを
しているんですから労災だとかっていう概念でもってちゃんと年間の保障ができないかっていうのが 1
つある。もう 1 つは徹底的に被ばく線量を減らすって事ですよ。従来、あらゆる原発で年間の被ばく量
は 1 ミリシーベルトでした。年間でそれを超えないような環境をちゃんと整えて電力会社に対してもち
ゃんと指導して多数の人々が従来の相場レベルだった 1 ミリシーベルトで働き続けられると。これを実
現しないと廃炉も健康も守りきれないんじゃないかと言っているんです。ここで法規制を超えたってい
う言い方をしていますけども、さっき言ったとおり失業保険であるとか労災保険であるとかそういう概
念があるじゃないですか。あるいは指導を徹底して 1 ミリシーベルトをメインで管理を電力会社にやら
せるならば多数の労働者が必要になるわけですけども、そういう人たちもそういうレベルであったらま
ぁ良いかと言って働けるようになるわけです。たくさんの労働者が少ない被ばく状況で働ける状態を作
る必要がある。そういう点でもう一度お考えを聞かせください。
飯田:じゃあ被ばく線量の事について先に厚労さんの方からご回答頂きましょう。
厚労:我々としては先ほどの回答で申したように、高い厳しい環境にある状態なので、被ばく線量管理
についてきちんとやって頂くという事を引き続き指導していくということを実施していこうと考えて
おります。それから労災の制度を使えないかという、
参加者:例えば労災とか失業保険とか、
厚労:労災に関しては知識を持ち合わせているので回答できるんですけども、あくまで労災制度という
のは業務上の事由によって負傷・疾病に罹って仕事に就けなくなった方についての治療費や休業補償費
を支払うという補償制度でございますので、被ばくしたことによって働けない状態になっていると、働
けないような疾病に罹っているという場合には保険が適用できるんですが、被ばくしたという事だけを
もって労災保険制度を使うというのは現状の仕組みからちょっと難しいのではないかと。
参加者:だから超法規的な措置ですよ。実際にそういう事例はあるじゃないかと。実際に働けなくなる
まで働かされて健康を非常に害して労災もらっても人生楽しくないですよ。危ないと思って辞めるとき
にそれは被ばくのせいだと。だったら病気に準ずるんじゃないかと言っているんです。

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飯田:じゃあ経産。
杉山:ご指摘のあった点については、我々は廃炉作業の進捗管理をするという立場で仕事をしておりま
すので、そういう立場から申し上げるとご指摘のありました労働環境の改善という点は非常に重視して
いる点です。その点について、廃炉の作業を進めるというのとは別にもう1つ敷地内の除染を鋭意取り
組んで線量が少ない中で作業をする、あるいは高い所に行かざるを得ない場合でも事前にその場所の除
染をするなり遮蔽をするなりをおこなって作業員の方の線量をなるべく低くするような対策を取って
いるのは承知しています。具体的に前者の除染についてのアプローチを何点かご紹介しますと、作業を
せざるを得ない所は仕様がないところなんですが、そういった所以外の通常過ごすような場所について
も敷地内ではある程度の線量を浴びるような厳しい環境が続いていますので長期に滞在せざるを得な
いような、例えば車両に乗り込むための待合の場所とか休憩場所とか作業員の方が無駄に被ばくしてし
まうような場所について優先的に除染に取り組んでおりまして、少なくとも休憩の間、線量を気にせず
に休めたり待機できたりする環境を整えるような取り組みをしています。
川本:6 の②と③の話で特に③の話が通じていないようなんですが、要請の「東電社員に対して防衛医
大などが行なったものと同種の調査を行い」というところが主たる要請の趣旨なんです。ご回答が要は
カウンセリングを下請けの人も受けられるようにするための工夫を色々と考えているというお答えだ
ったんですが、そもそもどういう風な事がストレスになっているかについても把握しないで一般的に現
在は産業医を通じて、あるいは業者を通じてカウンセリングに来てくださいって言ったってそんなのは
普通は労働者は行かないわけですよ。だからおたくらが仕様もない労働安全衛生法改正してカウンセリ
ングじゃなくてスクーリングを全部やるとか言い出してるわけでしょう?労働者は自分からなかなか
かからないわけですよね。厚労省が安全衛生法でそういう事をやりかけてるわけですよ。それは無理な
んです実際。労働者は嫌なんです。だからまず調査が必要だという趣旨です。防衛医大がやったのはあ
くまでも震災・津波の、あるいは事故に伴うストレスのチェックなんです。ここで問題になっている被
ばく労働とか、ものすごい作業が暑いとかしんどいとか不安だとか、健康不安があるとかそういうこと
は全く調査を東電社員についてもしていないんですよ。あくまでも大きな災害についてのストレスにつ
いてのアンケートをなぜか1年も経ってから。東電社員バッシングするのはおこがましいんじゃないか
みたいな事を急に防衛医大が言い出しているわけですよ。まずは東電社員も含めて、この作業で被ばく
を強いられる作業がどれだけ労働者にとってメンタル面について負担なのかということをちゃんと調
査をしてほしいという要請なんです。それもしないで一般的になんでも相談に乗りますよって言っても
来ませんよという事なので、要請の趣旨が十分に伝わってなかったようなので、今日は回答できないか
もしれませんが再度検討をお願いしたいという事です。
中村:原発労働者の生活保障をめぐっていま環境省が除染労働に対して警戒区域内においては特殊勤務
手当 1 日につき 1 万円支給するっていう形で始めてます。
この趣旨っていうのは被ばくするという事で、
科学的・疫学的に明らかにならないとしても不利益を被る可能性が高いから特殊勤務手当を出すってい
う事なんですよね。それによっていま原発労働者よりも除染労働者の方が賃金がずっと高いんです。そ
れが支給されればね。原発労働者っていうのはもっと除染労働者よりよほど被ばくするわけですよね。
被ばく線量は高くなるわけですよね。原発労働者のための賃金の問題や労働条件や生活保障を独自に考
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えていかない限り 30 年、40 年と、今のような使い捨てで暴力団が入っちゃったり 10 代の方が入っちゃ
ったりわけのわからない状態で本当に収束作業が続けられていけるのかと言ってるわけです。原発労働
者の生活保障問題について国として明確な指針を持って頂きたいという事です。
建部:厚労省の方の、管理をきちんとやるよう指導をしているというのは具体的に被ばく低減という結
果として結びつくような事はどういうことなんですか?中身として。
厚労省:1 日について 1 ミリシーベルトを超える恐れのある作業については事前に監督署にどういう作
業なのかっていうのを出して頂くのを去年の 5 月くらいからやっているのですが、特に線量の高い作業
については事前に出して頂くという制度を設けてその中で審査・指導という形を取っています。
飯田:東電の方は 50 ミリシーベルト以上の方についてはがん検診も東電が精密検査の費用を持つとい
う事ですね?
杉山:はい、そうです。
飯田:いったんここで終わりにしたいと思います。

担当者入れ替え

除染作業

①発注者および元請け業者が、誰がどこで何の作業をしたのかを含めた全ての作業内容及び労務管理記録
を保存するように指導すること。
②建設業法の元請け責任をさらに強めた元請け業者の指導責任を明記した通達を出すこと。

飯田:項目の 8 について環境省と厚労とのやり取りに移りたいと思います。
中村(環):項目 8 の①ですが、環境省としては国が直轄で除染する所については発注者という立場に
なるわけですけれども、除染電離則を含む労働諸法規が適切に遵守されるように所轄の労働基準局の指
導も仰ぎながら発注者として事業者を指導していくとともに、市町村を中心に除染を実施するところに
ついても必要な助言等をおこなっていまして、そうした対応で考えています。②につきましては、いま
環境省で除染事業を実際に発注している部分については除染工事の仕様書の中で除染電離則だけでな
くて、指針的扱いであるガイドラインについても遵守するようにという事で明記しています。ガイドラ
インの中では安全衛生管理が適切におこなわれるように元請け事業者が被ばく管理も含めて一元的に
管理するようにと記載されていましたので、こうした事でその点については既に担保されているのでは
ないかと考えています。

12

五十嵐:厚生労働省労働衛生課の五十嵐です。②のところですが、環境省さんのお答えと重なる点もご
ざいますけれども、除染のガイドラインは労働基準局長の通達になっておりますけれども、こちらの方
で既に元方事業者に対しては法令上の元方責任の遵守―これは労働安全衛生法で求めているものはも
とより法令以上の措置としてガイドラインでは関係請負人の被ばく一元管理を元請の方でおこなって
管理するようにと内容も盛り込んでいますので、こういった点は通達を遵守するよう所轄の労働局や労
働基準監督署を通じて事業者を指導していきたいと考えています。
飯田:皆さんの方から質問やご意見を出してください。
川本:被ばくについてはおっしゃるとおりガイドラインとか環境省さんの言われていた元方責任でやる
っていうのは良いんですが、ここで書かせてもらっているのは記録ですよね。要するに数次の請負にな
るとどこの業者がどういう人を雇ってどうやってんのかわからないっていう話が色んな建設現場にお
いて。もう 1 つは賃金。下の方ので言われているのと元請のゼネコンの言ってる賃金はえらい違うんで
すよね。そういった事をトラブルにならないように建設業法とかでは、払ってる、払ってないっていう
責任は全部元請さんの責任という事で未払い等があればきちんと元請が責任を持って二重払いになろ
うがやってるんです。例えば賃金だと。記録と賃金のトラブルについて元請なり発注者がきちんと管理
をしたり記録を取ったり、トラブルを未然に防ぐのは良いんですけど、何か起きた時には責任もってや
るよというところがあまりにもおざなりなんじゃないかという事が趣旨なんです。被ばくに限らず。今
の点、どう考えておられるかをお答え頂きたいんですが。
中村(環):ご質問の点についてですけれども、被ばくの点については先ほど申し上げたとおりですが、
それ以外の労働道安全の関係の作業記録ですとか賃金の点ですけれども、作業とかの観点での労働安全
等については環境省としても通常、公共工事等でおこなわれている分については必要な発注者としての
検討を実施していると思っておりまして、賃金についても特殊勤務手当を含めてこうすべきであるとい
う点については示しています。いわゆる除染事業実績が他の工事と比べてより安全性ないしは労働関係
法規の違反が放置されがちという事にはならないのかなとは思っています。
飯田:除染の実態も含めて。
川本:じゃあ危険手当は仕様書で示されたところは末端であろうが 2 次だろうが 4 次だろうが元請の労
働者であろうが同じ金額を払わなければ元請が責任を持って払うという事ですか。
環境省:基本的に我々としてはそういう意味で賃金については一定額を、例えば危険手当についてお示
しして、それについて元請が払うのかとかそうした事についてはすぐにお答えできませんが、払われる
ようにと認識しています。
川本:それが一番問題になる事だから聞いているんです。すでに色んな政党・団体含めて言っているで
しょう?危険手当と言いながら 1 万円なら 1 万円を払っているところもあれば、トータルで 1 万円を切
るような賃金の人もいるわけですよ。おかしいでしょう?そういう事が通常の建設下請けでもあるわけ
13

ですよ。トラブルが生じた時に元請がまぁまぁまぁっていう事で仕切ってやるのが実際の建設業法で言
ってるような元請の責任なんですよ。そこまできっちり 1 万円なら 1 万円を絶対みんな払うんだよ。ど
の請負段階であってもね。あいだでハネんのは勝手だけども決められた手当については絶対払えよとい
うところまで指導して、それを誰が払うって元請がお金もらってるわけだからね。元請が払わせる、あ
るいは二重になっても払うというところまで踏み込んでちゃんと通達を出さないとここで認識がどう
こう言うてても始まらないですよ。現実問題違うんだから、賃金が。そこまで踏み込んできちんと危険
手当 1 万円なら 1 万円はどの末端業者だろうが 1 次だろうが 2 次だろうが払うんだと。貰うもんなんだ
と。きっちり国として通達を出すべきですよ。
那須:特別除染地域での共通仕様書の中に特殊勤務手当が書かれていますよね。台帳も出せという事に
なっていて。確認をしたいんですけども、基本的に環境省としてはこの特殊勤務手当というのは元請に
対して出すお金の目安とかっていうのではなくて、実際に働いた人が直接もらえる危険手当としての額
であると環境省は考えているという事でいいですか。
中村(環):はい。実際に作業した方の作業員の手当として考えています。
那須:それを共通仕様書の中で元請に対して規定しているという事ですよね。
中村(環):はい。
那須:もう1つ。先ほど、こうすべきであるというのを賃金に関しても示していると言われました。そ
れは想像するに積算根拠になる積算労務単価が一般の除染作業員だと 1 万 1700 円でしたっけ?そうい
う風に数字を出されていますよね。それがいま言われたこうすべきであるという賃金なんですか?それ
はただ単に入札の際に人件費として積む時の目安として出したというものなんですか?それとも実際
にこの額が払われるべきであると環境省が考えているものですか?いまあなたはこうすべきであると
話をされましたけども。
中村(環):積算基準に金額が示されているところですけど、
(10 数秒間資料詮索を)
那須:何を探されているのかわからないですけど、とにかく積算のための基準単価を環境省は出してい
るじゃないですか。それをどういうものとして取り扱っているかという事を聞きたいんですけど。
中村(環):基本的に積算が基準になるという事はそうした金額で労務単価として想定していると、さ
れるという趣旨で示しているものと。
那須:分かりました。
参加者:その場合、環境省は発注者ですよね?
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中村(環):はい。
参加者:除染の。発注者が大手ゼネコンに発注しますよね。その時に除染作業員のトータルの人数と、
例えば双葉地区なら双葉地区の大きさからみて人数はこのくらい、期間はこのくらい。発注者としてさ
っき言った積算根拠に基づいてこういう支払いをするという風にゼネコンに投げる場合に発注者は契
約をするわけですよね。それは人数とか期間とか単価とかいうのはそれに基づいてゼネコンに払われる
んですね?そういう風に理解していいわけですよね?
中村(環):はい。細かい施工に係る手続きについてまでは直接の担当ではないので把握していないん
ですが、ご指摘のとおり全体の人数がどのくらいというのは名簿なりで提示して頂いて。
参加者:その場合に危険手当を一番最後に作業している人たちが危険手当を受領しただとか、正式の作
業単価に基づいて支払いがされているかというのは領収書とかだとかできちっとゼネコンが集めて環
境省から支払いを受けるときに提出をすると。こういう風になるんですか?
中村(環):最終的には適切に払われたかどうかは発注者として確認はなされると思っておりますが、
どのレベルのものをゼネコンの方から提示して頂いて、どういった確認をするのかっていう細かい施工
管理と確認の観点についてはちょっとすいません、今回は放射線管理の担当として来ていまして直接細
かいところまでは申し上げられません。
那須:そうしたら業者の方から出されてきた積算根拠の中身というのは環境省として確認した上でその
中身が妥当であるかというのを見た上であくまでも業者を決定しているわけですよね?
中村(環):はい。
那須:その時に特殊勤務手当と積算単価相当の額の人件費がそこに積算されているということは環境省
として確認することですよね?
中村(環):積算が中に入っているかは確認事項だと思っています。
那須:わかりました。要するにじゃあ、ざくっと大枠の金額で入札されたから中身についてはわかりま
せんなんていう回答は有り得ないですね?
中村(環):そう思います。
那須:それと、特殊勤務手当っていうのは一般の賃金の手当ですから、もし職安求人で出す場合には手
当の欄のところに当然入るべき項目ですよね?発注者としてはどう考えますか?

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中村(環):ちょっとその・・・。
那須:難しいですか。わかりました。最後に 1 つだけ。先ほどの話に戻ると、じゃあ一人ひとりの除染
作業で働いた労働者がもらえる賃金というのは環境省としては原則的に積算労務単価で明記されてい
る 1 万 1700 円プラス特殊勤務手当 1 万円が 4 時間以上働いた場合には最終的には具体的に作業した除
染労働者に払われるべきと考えているというのでよろしいですか?
中村(環):はい、そう認識しております。
中村:除染の入札で確か竹中さんとか億単位の入札金額を示しているのに、前田建設工業とJVですね
あれは、2 千数百万円で入札をして取っているんですね。確実にこの場合は特殊勤務手当なんか支払う
こと環境省から貰えないわけですよね、前田建設工業さんは事実上。そういう場合はどうするんです
か?
中村(環):おそらくご指摘の入札は楢葉町の件でしょうか?いわゆる本格除染という形で積算基準が
示された上で工事発注される前に 1 月に先行除染という形で楢葉町で除染がおこなわれたという経緯が
ありまして、そちらについての事だと思うんですが、当時については除染行為あるいはモデル実証事業
とかそういった知見が全くない中で除染がおこなわれた面もありましてその辺は多少、現在とは状況が
違っているのかなと思います。
那須:ちょっと待って、違ってないでしょう?違ってないから先行除線の分も共通仕様書の中身でやる
ことになったから、ちゃんと特殊勤務手当が出ることになっているわけですよね?
中村(環):申し訳ありません、復興除染との関係については明言できない状態です。
那須:共通仕様書は先行除線も本格除線も入っているでしょう?先行除染の契約書を見たんですよ。そ
の中にちゃんと共通仕様書の中身に従えって書いてありますよ。
中村(環):先行除染といった場合にご指摘のとおり実際には先行除染といったものはどういうものか
っていうと除染実施計画が策定される前においても必要性・緊急性なりの観点から除染をおこなう必要
があるところについての除染という事でございまして、共通仕様書の形で、あるいは積算基準を示した
後にまだ計画ができていない市町村において先行除線がおこなわれる事例もございます。そうした場合
にはそうした契約書の書きぶりになっている事もあろうかと思いますが、一方で本当の意味で先行的に
1 件も本格除染の発注ないし現在お話している除染等工事共通仕様書の提示がおこなわれる前におこな
われた先行除線もございまして、そちらについてはいま明言できないという事です。
那須:だけど契約書の中に共通仕様書に基づけてと書いてあればそれは共通仕様書が生きるんですよ
ね?いまの話だと一般的に先行除染だと関係ないみたいな。

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中村(環):契約の中身によるという事です。
那須:そうですよね。
飯田:どうもありがとうございました。もう少し突っ込んでやりたいところなんですが、引き続き自治
体の現場において起きているような事象もありますから、それについては改めて質問させて頂くことも
あるかもしれませんのでよろしくお願いします。続きまして項目の 4、7、9 に入っていきたいと思いま
す。
担当者入れ替え
(要請項目次項掲載)
飯田:まず項目の 4 ですけれども、この分については環境省さんにご回答頂くことになっていますので
よろしくお願いします。
相良:原子力規制庁監視情報課の相良と申します。
古川:原子力規制庁情報課の古川と申します。我々は放射線審議会の事務局をやっておりまして放射線
審議会の事務局の観点から回答させて頂きます。②と③をまず答えさせて頂きます。
相良:113 回、114 回で議論された内容については議事録で公開されているものが全てであり、声明と
かについては議論後に放射線審議会の委員が中心となって声明を作成しました。続いて③ですが、250
ミリシーベルトであっても確定的影響は避けられる線量であるため最小限保たれるという言葉を使っ
ております。以上です。
飯田:①の方は回答は無いという事ですか?
古川:放射線審議会の事務局ですので、我々の方から②と③という形での回答になってきます。
飯田:そうしましたら続けていきたいと思います。7 は最初に②のみ環境省さんが回答されて、経産省
さんは④、最後に厚生労働省から一通りご回答頂くという形にしたいと思います。
金子:原子力規制庁の金子です。②の事故後の内部被ばくについての評価でございます。具体的な内容
について東京電力から聴取しておりますが、事故後しばらくの間、小名浜等に設置いたしましたホール
ボディーカウンターで被ばく線量を評価しまして、その後そのデータを測定した時から比べて減衰して
いたりしますので減衰の補正を致します。その値を見まして、実際に体内に取り込まれた物質は体外に
排出されたりしてしまうんですけども、それがなかったという過程のもとで 50 年後にどのくらいの被
ばくをしたか。我々は預託線量と言っておりますが、そういった評価をしております。小名浜等で評価
しました値が一定以上のレベルに達していた場合には原子力研究開発機構にもう少し精度の良いホー
17

晩発性障害の賠償基準の明確化と放射線審議会

4

労働者、住民にかかわらず、少なくとも病名とその被ばく線量の目安を明示した晩発性障害の認
定基準を策定すること。

2011 年 3 月 26 日付けの放射線審議会声明(「緊急作業時における被ばく線量限度について」)が

出される前に開かれた同審議会の 113 回、114 回の議事録(いずれも電子メールによる審議)では、声
明を出すことを含めて、全く議論にもなっていないようだが、同声明が出された経緯(文章を誰がど
のように作成し、委員に確認したのかなど)を明らかにすること。

同声明には「本改定での上限値であっても放射線の健康影響は最小限に保たれていること」とあ

るが、放射線量が高くなればなるほど健康影響リスクが高くなるのは当たり前のことであり、「最小
限に保たれる」という意味が全くわからない。審議会として改めて説明すること。
7

内部被曝 2mSV 裾切り問題

①従来どおり作業者の内部被ばく線量を月別線量で示すよう指導すること。
②福島事故の作業者の内部被ばく評価がどのように行なわれたのかを具体的に明らかにすること。
③東京電力社員で高線量被ばくした人についてはていねいに行われたが、協力会社や下請け会社の作
業員からは十分な評価がされていないという不満の声が多い。WBC が使えなくなったことから内部被ば
く測定が大幅に遅れた。半減期の短いヨウ素 131 の評価は十分なのか説明すること。加えて、精密測
定が必要な人に対しての検査はきちんと行われたのか確認すること。
④東京電力では内部被ばくについて2ミリシーベルトが「記録レベル」とされている。それ以下は記
録しなくてもよいという認識なのか明らかにすること。
9

緊急作業のあり方について【環境】

①上記中間報告で提言されている「緊急時被ばく状況に適用する線量の制限値の意味合い」や「緊急
作業に従事する者の要件」について、どのように具体的に検討するのかを明らかにすること。
ルボディーカウンターがありますので、そちらに行って精密測定をやっておりました。ちなみに現在は
Jビレッジにホールボディーカウンターがありますので、そちらで内部被ばく評価をしています。同様
に高い線量が測定された場合には放医研など専門の医療機関で精密測定をおこなうという手順をとっ
て評価をしています。
杉山:④ですが、規制官庁の見解という事で私もにわか勉強で十分な答えになるかわかりませんけれど
も、今回のご要望を受けて事業者に確認したところでは 2 ミリシーベルトという数字については50年
間における実効線量という預託実効線量になります。例えば年間に評価し直すと換算で 0.04 ミリシー
ベルト/年というぐらいの数字になるんですが、この数字については国際的な基準であるICRPの基
準に基づく基準でして、東京電力が独自にというものではなく、ある程度国際的に評価された基準であ
るというのが1つ。それから先ほど申し上げた 0.04 ミリシーベルト/年相当の数字というのは例えて
比較すれば人間が 1 年間に自然界で受ける線量と言われております 2.4 ミリシーベルト/年に比較して
小さい値になると。このくらいの小さい値から記録するというような数字的なレベルの観点からも、実

18

際の内部被ばくの評価の制度といいますか、数字の制度的にも 2 ミリシーベルトという基準は制度上の
観点からも有効性を確保する上である程度妥当な数字であるという解釈が一般的には成り立つのでは
ないかと考えています。
安井:①ですね。厚生労働省の安井と申します。内部被ばくの線量ですが、昨年の 10 月以降、先ほど
ご説明ありましたが優位な内部被ばくというのは測定されていないという事で表を分ける必要がない
という事でいまの形になっております。今後は新たな優位な内部被ばくが認められた場合は報告をする
ように求めていますので、その場合は必要な様式の改正などをおこなっていくという事です。③につい
きましてはご案内のとおり 5 月 6 月ぐらいまでは福島第一にもともと設置されていましたホールボディ
ーカウンターが使えなくなってしまったという事でJAEAさんからの車載型を 3 台お借りして小名浜
のコールセンターに 2 台、1 台は東京に置いて測定をしていたという形になっています。JAEAのマ
シーンで暫定値として 20 ミリを超えた方につきましては東海村のJAEAの施設でゲルマニウム測定
器でより詳細な測定ができるホールボディーカウンターで再測定をおこなってその数字をもって確定
としておりました。また 250 ミリシーベルトを超える恐れがある方につきましては放医研に行きまして
最終的な線量を確定させました。JAEAの車載型のホールボディーカウンターはNAI、シンチレー
型と言いましていわゆる各種分析をある程度できるマシーンですのでヨウ素の 131 も十分検出できる制
度は持っていましたので、その上で基本的に原発に入った日に全量摂取したという極めて保守的な摂取
日の設定をした上で内部被ばくの評価をおこなっておりまして当時としてはできる限りの事はやった
ということです。内部被ばくの測定は当初 3 ヶ月くらい遅れておりましたけれどもホールボディーカウ
ンターの台数を増やすなどしまして徐々に追いついて 9 月には 1 ヶ月遅れで従来の形で震災前と同じよ
うなスピードで測定ができるような状況になったということです。
飯田:じゃあ項目 9 にいきます。ここは環境省からご回答頂きます。
相良:9 の審議会について回答させて頂きます。放射線審議会の基本部会で提言されている案件につい
ての放射線審議会での取り扱いについては今後、放射線審議会で検討することです。ですので、具体的
な事項の審議内容について、私ども放射線審議会の事務局でお答えできないのでその点ご理解ください。
飯田:4、7、9 について皆さんの方から質問を出してください。
川本:4 の放射線審議会での声明なんですけども、審議会声明ですよね?委員の先生が個人で出された
ものであればわかるんですが、審議会で議論もされていないものを、しかも先ほどちょっと言われてよ
うやくわかりましたが非常に日本語としてもわかりにくいものを個人の委員が勝手に委員会名で声明
を出すというのはやり方として上手くないんじゃないかというか、そういうものが審議会というのはで
きるものなんですか?ぐちゃぐちゃになるんじゃないんですか。審議会で合意形成をされていないもの
を。議事録にもないってことは議論もしていないものを個人が勝手に声明を出してマスコミにも発表さ
れたという事ですか?それはうまくないんじゃないんですかね。
相良:これは震災直後の状況の事なので先ほど省いたんですけども、当時、東日本大震災で交通機関が
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復旧していないとかそういう事もあってメールで審議をおこなったんですね。メールも届かない所は電
話も使って参加して頂いて。審議会の委員というのは普通ですと会議場に集めて会議をおこなったんで
すが、この時はそういう条件がなく委員が招集できなかったという事です。かつ緊急を要する案件であ
ったために最善の手段として電子メールを使用して放射線審議会に諮問された案件について各委員の
ご意見を伺っているという事です。声明は終了後に審議会の会長はじめ委員が中心となって作成してい
るところです。
川本:ですから、それは審議会が終わってからアンオフィシャルな形で。委員の方が何人いたのかその
場にね。しかもいないわけでしょう?一部の委員が相談して審議会として声明を出すようなことが許さ
れるんですかという事を聞いているんです。しかも中身は極めてデリケートな話ですよね?審議会の委
員を辞めるからご苦労様でしたという事でお礼の言葉を出すような話だったらいいですけど、答申につ
いての 1 つの解釈ですよね。そのようなものを一部の委員の方だけで。議事でやればいいじゃないです
か、メールならメールで。議事にも残らない形で出されるっていうのはいかがなものですかって聞いて
いるんです。おかしいんじゃないんですか?審議会っていうのはそういうものなんですか?当時はあら
ゆる審議会がストップしたり混乱したのはわかりますよ。であればなおさら審議会声明ではなくて委員
声明でもいいわけでしょう?それを審議会の声明として出すことが許されるんですか?
飯田:ちょっと回答ができないようなので、この意味ですよね。審議会声明の位置づけというか意味と
いうか、経緯という事になりますけれども、ここをもう 1 回はっきりさせてください。ちょっと時間が
ないのでそこはこれ以上求めませんけれども改めてご回答頂くようにしてくだい。今までこんな声明と
いうのは無かったんでしょう?これまでは。
川本:これはいいですけど、115 回の審議会でせめてこういう声明を出しましたけど皆さんご異議あり
ませんかという確認すらされていないですよね。それはおかしいでしょう。
飯田:じゃあ再回答を求めます。
参加者:今の件について意見というか、放射線審議会というのについて国会事故調で調査をしておりま
して、電気事業連合会との癒着が極めて激しかったと。それでICRP委員なんかにも同じ委員がなっ
ているんですけれども、ICRPに働きかけて例えば今日の労働に関する問題でしたら線量限度だけで
はなくて線量拘束値というもので最適化を図るというようなものを日本の法令に取り入れないという
のを震災の時に実現させておりまして、つまり電事連からの働きかけを受けて国際的にまで働きかけて
いるというのが国会事故調の報告書に載っています。ですので今の件なんかも不祥事もいいところだと
思うんですが、いま規制庁で放射線審議会そのものが存在していないと思うんですけれども、前の放射
線審議会の委員というのはそういう意味で極めて事業者との癒着が大きいので、今度新しく規制庁で放
射線審議会が設置されると思いますが、その際には前の放射線審議会はこういう不祥事の人たちですか
らぜひ入れないという方向で検討してください。そうしないとまたスキャンダルになると思います。既
に規制委員の中村氏は放射線審議会の委員でした。比較的後から入っていますけれども。ですから既に
まずい事態が起きているんですけれども、ぜひ放射線審議会はそのようにお願いします。それから質問
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ですが、内部被ばくの件なんですが、2 ミリシーベルトを記録に入れないという件なんですが、先ほど
の預託実効線量というのはあくまでも推定値で、ホールボディーカウンターで測れるのは現在、体内に
どれだけ蓄積されているかという事が測れるだけなんですね。そうするとそれが過去の大量吸入や毎日
の作業によって入れているものが蓄積されているのか溜まっているのかによってその先の被ばく線量
というのは違うわけですね。どっちで推定するかによって違ってくるので、現在 2 ミリシーベルト相当
の体内ベクレル量がその後どう変化していくかによって今の推定が全然変わるはずなんですね。ですか
らせっかく 2 ミリシーベルトが確認されてもそこで記録しておかなくて 0 で集計してしまうと今の推定
が不確かどころかものすごく変わる可能性もありますので、これは確実に全て結果の記録を残しておく
という方向でお願いしたいんがその考えはあるでしょうか?
安井:おっしゃるとおり測れるのは瞬間に検出されたものしか測れませんので摂取日というのをどこま
で遡るかという事で、これが 1 年前に被ばくしたと設定するのか昨日被ばくしたと設定するかで評価さ
れる線量が劇的に違いますので、今回の場合は震災後に、入域した日に全量摂取したという前提で評価
をしています。3 月 11 日に働いていた人は 3 月 11 日に全量摂取したという最大限の仮定を置いて今回
は評価しています。継続的にという事なんですが、2 ミリシーベルトという運用は新しく入った人につ
いてやっているというのが実行上でしてご案内のとおり震災当時は内部被曝が 10 ミリとか 20 ミリの方
がいっぱいおられましたのでそういった方については継続的に図って、ノンダルコードって言うんです
けど、徐々に体内で半減期で減っていくんですけど、それとの乖離が無いことを確認していますのでこ
こで言っている 2 ミリっていのうは新しくポンっと入った人が新しく被ばくしていないっていうのを確
認しているときに使っているだけで、昔被ばくしたような人についてはこのスクリーニングの値をダイ
レクトに使っているわけではありません。
参加者:例えばその人が新しく入った時にそれになったとして、継続していく可能性がありますよね?
継続していくとその人は増えていきますよね?その確認ができなくなってしまいますよね?ゼロにし
てしまうと。
安井:おっしゃるとおりです。3 ヶ月に1回測っていきますので、そこで実効上は 1 ミリシーベルトス
クリーニングにしてまして、カウント数はそれがこえていないものを確認していまして、それを 3 ヶ月
に1回蓄積していかないかどうかっていうのは確認しています。実効上は私の知ってる限りではカウン
ト値を捨ててはいません。ただオフィシャルな線量記録上Zが付く。要するに記録レベル以下となって
くるので、そういう比較ができるようなデータは捨ててはいません。
参加者:東京電力がやってるの?
安井:そうです。
那須:それはどこに残ってるんですか?
安井:東京電力のデータに残ってます。
21

那須:それは放射線影響協会に行ってるんですか?
安井:その時はZで。
那須:最後は行かない?
安井:行ってないです。3 ヶ月目に測ったときに前回測った時と比べて優位に上がっていればそこはス
クリーニングしたり詳しく調べて、優位な内部被曝がわかればそこの数字に変わりますけれど、例えば
次回測ってもほとんど変わらないとか場合によっては低くなることもあるんですけど、そういうレベル
であればそれは単にCPMを記録しているだけでそのまま。
那須:でもそれは結局、その時の計算だとか推定だとかの後から考え直さなきゃいけないっていう可能
性もあるんだから、CPSできちんとその数字を残したらいいと思うのになんでそれを残さないんです
か?
渡辺:その事も答えて欲しいんですけども、去年の 9 月にホールボディーカウンターを復活してからは
月ごとの測定でしたよね?それが 12 月の収束宣言の後、3 ヶ月ごとの測定っていう事になったんですけ
どもそれで良いんでしょうか?まだ敷地内とかも含めて放射線源っていうのはたくさんあるわけです
よね。ですから吸い込んだりとか、そういった場合もあると思うんですけれども。さっき言ったように
細かいものもきちんとした数値として残しているかってそこのところはきっちりしてほしいと思うん
ですが。
安井:3 ヶ月については、実は 3 ヶ月の人と 1 ヶ月の人がまだ混在していまして、3 ヶ月はいわゆる通
常作業をしている人で、一部の方に緊急被ばく限度適用の方が 500 人くらいいるんですけれど、その方
は 1 ヶ月にまだ1回測ってます。そこは被ばくの恐れのある度合いによって分けているという事で全員
一律に 3 ヶ月にしたっていう事ではないです。
那須:CPSで残したら良いのになんで?
安井:もともとの議論はICRPのパブリケーション 75 というところででして、記録レベル以下のも
のは記録から除外するっていう原則があるんです。これは仕様がなくて決まっていているんで、ICR
Pで。
参加者:その根拠は?ICRPのその根拠は?
安井:天然のカリウムっていうのが体内にあるんですね。それとの分別がつかないぐらいの低いレベル
だっていう事と、あとは測定のCPMの測定器の限界があって信頼性の問題で、1 ミリシーベルトを下
回るような記録レベルを測定するのは望ましくないというのが書いてあります。
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参加者:2 ミリシーベルトが、
安井:ICRPは幅を持っていまして、1 から 2 のどちらかの間で記録レベルを定めなさいという事に
なっていまして、東京電力はじめ多くの電力会社は 2 にしています。ただ先ほど申し上げましたように
実際のスクリーニングレベル 1 で管理をしているので少なくとも昨年 10 月にスクリーニングレベルを
超えた人間がいないっていうのは確認しています。
渡辺:ICRPの規定っていうのは 3・11 の事故を想定していない時点での事ですよね?
安井:おっしゃる通りで、もともとこれが作られた時は内部被ばくっていうのは事故しかなくて、要す
るにマスクがズレたとか、水を被ったとか、そういう事故があったという事で継続的にずっと吸い込み
続けるっていうのでは作っていないんです。
渡辺:だから 3・11 以後の福島第一における現状とは違う。だから 2 ミリシーベルト以下は記録しない
なんていうのはすごいおかしいと思います。
参加者:最低限 1 にしたらいかがですか?ICRPにあくまでも則るんなら。本当はもっと下げた方が
いいんですよ。
安井:ちょっと混乱してますが、まず記録レベルっていうのは最終的に放射線管理手帳に確定の値とし
て載っけるときにはZにするという意味なので、例えば 3 ヶ月に1回測る時にCPMが上がっていくと
かそういった継続的な被ばくが疑われる場合はちゃんとそれは調べて再評価をするっていうのは可能
です。それぐらいの期間のデータは捨てないで置いてありますので。
那須:それはどのくらいなんですか?
安井:明確には決まってないと思いますけど、少なくとも次の 3 ヶ月まで比較できるっていうのは絶対
に置いてあると思います。そこは継続的に被ばくがない事を確認するっていうのが今の趣旨になってい
ますので、そこは継続的にCPMの値が上がっていかないことは確認しています。そういう形で評価は
できるような状態にはしてあるという事です。
那須:ICRPはあくまでも勧告であって、それをどういう風に使うかっていうのは国で決めているわ
けですよね?先ほど言われた事を解釈すると、じゃあ日本においても 2 ミリというので区切ってそれ以
上は記録しないというのを国内で決めたってことですか?
安井:法令上にはありませんので、事業者が決めるという扱いになっています。1 から 2 の間の幅の中
で事業者が決めるというルールになっていますので、ルールに関してみれば間違ってはいないという状
態にはなっていますね。ただ先ほど申し上げましたように我々としては 1 ミリシーベルトのスクリーニ
23

ングレベルをきっちり守らせた上で継続的に積み上がっていくか、ないかどうかっていうのは継続的に
確認しています。
川本:9 の話で確認したいんですが、
ICRP2007 年勧告の国内制度取り入れてる第 2 次中間報告が 2011
年 1 月なんですね。かなり結論めいた事が、少なくとも緊急作業の事についてはこれ以上何か議論する
必要性があるというよりもまさに各省庁が、厚労なり環境なり経産なりが消防とか総務省なんかが議論
しなきゃいけない段階だというような報告だと思うんですこの点については。他の事は色々とあるけど
緊急作業については。しかもシビアアクシデントに対してどうするかっていう事がまさに今出ているわ
けですよね。ところがなぜか知らないけど労働者被ばくの事が全く触れられていないので、さらに放射
線審議会で議論するというような内容があるとお考えなんですか?もうあれで結論出てるんじゃない
んですか?ボランタリーをどう考えるのかって一番重要なところですね。制限値じゃなんじゃらって事
とあわせて。つまりパッと集まって、メールか何かでやり取りしてパーっとあげたりとかそういうやり
方じゃまずいじゃないかって事を 11 年 1 月に言ってたわけで。想定していなかったとはいえ。緊急作
業の志願制をどうやって補償するのか。それは厚労省にしてみれば全く相容れないよという結論も出て
いるわけで、さらに何を議論するのかよくわからない。議論するなら早くやってほしいからスケジュー
ルを教えて頂きたいんです。緊急作業について何を議論されるの?
相良:第 2 次中間報告ですが、もともと 2007 年勧告の中にこれを見る限り国内制度等への取り入れの
検討項目っていうのが 15 項目もありまして、まだ 8 のところまでで残りについては、はい。
川本:すでに緊急作業については議論が終わっているんでしょう?だからもう議論する必要ないじゃな
いですか。我々が今回取り上げている緊急時にどうするのっていう事については今すぐに法改正なりな
んなり制度を作らないといけないでしょうという事を要求しているんですよ。関係ない話を回答して頂
いても仕様がない。
古川:基本部会の方なんですけれども、あくまで放射線審議会の下部の委員会になっていまして、その
第 2 次中間報告っていうのは放射線審議会に対する報告という形になります。最終的に放射線審議会と
してまとめるのは放射線審議会で1回議論をする形になりますので、それを待って対応という形になり
ます。
川本:なんでまだやってないんですか?
古川:その辺は規制委員の人たちからも言われていまして、至急、開くような形にしていきたいと思い
ます。
川本:ただ、基本部会の委員ってほとんど重なっているでしょう?審議会の委員と。半分以上一緒でし
ょう?基本部会だからって全く別の人が入ってやってないじゃないですか。審議会の委員がほとんどで
東電の人が抜けてそれだけでしょう。

24

古川:その辺はごもっともなところもあるんですけれども、最終的に放射線審議会として取りまとめて
対応をしていくと。
川本:スケジュール決まってないんですか?
古川:まずは放射線審議会の委員を選定するという事から始めていかなければなりません。
川本:審議会って今やられていないけど委員って決まっているんじゃないんですか?
参加者:規制庁発足でなくなりました。
安井:全員解任になりました。
川本:じゃあ早くやってください。
飯田:今の状態で福島の第一原発がうまく収束するとは到底思えない。また何があるかわからないって
いう中で実際問題、その都度また緊急作業だ、被ばく線量の上限をあげるなんていう話がされないとは
限らないので、そこはしっかりやらないといけないという事です。
那須:4 の②のところ確認なんですけど。先ほどのお話だと 250 ミリシーベルトの件で確定的影響がな
い値だから最小限に保たれるという文書になったと言われましたよね?という事は確率的影響が出る
というのは最低限の影響の範囲だということですね?影響が無いとは書いてないよね?書いてないけ
れども、影響は最小限に保たれるっていう日本語が、それが実は確率的影響はあるかもしれませんがと
いうそういう意味なんですね?
相良:確定的影響については最小限という事ですので。
那須:つまり確率的影響の事は触れていないから、その影響はあるかもしれませんという事ですね?
相良:可能性は否定しきらないです。
那須:普通こういう風に読んだら働く人はこの値以下だったら大丈夫なんだなと思うし、しかも今でも
仕事の前の放射線教育の中で大丈夫だって言ってるんですよ。実際に言葉で。ちゃんと説明してくださ
いよ。嘘じゃないか。騙しじゃないか。
飯田:では次の部分に入っていきたいと思います。
担当者入れ替え
(要請項目次項掲載)
25

1

福島第一原発における下請け会社の労働法令等の違反根絶に向けて

①事業場所在地が全国にまたがることも踏まえて、福島第一原発で作業をしている全企業について、
本省の指示で労働基準法 15 条(労働条件の明示)および 89 条(就業規則)について、監督指導する
こと。すでに是正勧告した事案があるかないかを明らかにし、あれば詳細を公表すること。
②違法派遣やピンハネが報道される中で、東京電力も元請け各社も自らの管理責任を認めようとせず
放置しているので、全ての受注・請負関係を報告させて、職業安定法および労働者派遣法違反がない
かを確認させて、法違反を解消するように指導すること。すでに法違反を是正した事案があるかない
かを明らかにし、あれば詳細を公表すること。
③福島第一原発で作業している法人の労働者が、加入が義務付けられている健康保険ではなく、国民
健康保険への加入、ないしは無保険である例があるので、全ての事業場の加入状況を調査して、法に
従って加入させること。ただし、賃金低下を理由に本人が加入したがらない実態もあるため、あわせ
て労働条件の不利益変更のないように事業主を指導したり、労働者に一人でも入れる労働組合や労働
事件に詳しい弁護士を紹介すること。
④福島第一原発をはじめとする原発で作業している人たち向けの労働相談フリーダイヤル「原発労働
問題なんでも相談電話」
(仮称)を設置して法違反を根絶すること。
3

福島第一原発における労災職業病や賃金未払いの発生状況

①福島第一原発の事故後の作業において発生した労災職業病の発生件数などを明らかにすること。少
なくとも、休業災害、すなわち労働基準監督署に届けられた死傷病報告(4 日未満も含む)の事業場数、
発生件数、負傷、疾病ごとの統計資料を公表すること。
②福島第一原発の事故後の作業に従事した業者における、労働基準法第 24 条および 37 条違反の申告、
是正件数を明らかにすること。
5

健康管理手帳

①石綿健康管理手帳の交付範囲と同程度のリスクで、被ばく労働者への健康管理手帳を交付すること。
②あくまでもリスク 2 倍が交付の基準であると言うのであればその根拠となる報告書、行政文書等を
資料提供すること。
10

「原子力施設における放射線業務及び緊急作業に係る安全衛生管理対策の強化について」(基発

0810 第 1 号)について
①同通達を有効に実施させるために、所轄の労働局、監督署に任せるのではなく、本省直轄で特別班
を組んで全国を回るような体制を取り、そのために監督官を増員すること。
②同通達の 7 項(東電福島第一原発における緊急作業に従事した労働者に関する被ばく線量等の報告)
について、「原子力施設の長」は、原子力施設で労働者を従事させる際にどのようにして福島第一原
発で緊急作業に従事したことがある労働者であるかどうかを把握するのかを明らかにすること。

26

飯田:要請項目の 1、3、5、10 をそれぞれ厚生労働省の担当の部署の方にご回答頂きます。
宮本:労働基準局監督課の宮本と申します。1 の①ですが、原発関連企業に限らず労働基準行政として
定期的に労働者の相談ですとか情報を基にあらゆる企業に対して監督・指導を実施しています。監督・
指導時に問題が認められれば労働基準法の 15 条とか 89 条についても是正・指導しているところです。
今回、福島第一原発で作業している企業ということですけれども、福島第一原発で作業している方々が
労働条件明示されていないというのは問題意識としては認識しています。ただ監督というものは全企業、
あらゆる企業におこなうものですけれども、さらに原発に対しては原発で作業している企業の出入りが
激しいこともあって東京電力を通じて関係企業へ法律の徹底、法律を守るように周知徹底を図ることが
効率的・効果的に指導できるのではないかと。東京電力を通じた周知徹底をおこなっています。労働条
件等の明示・周知っていう事に対しては東電等に一度要請はしています。また、個別詳細について公表
をという事ですけれども、個別の案件については公表は致しませんという事でご理解頂ければと思いま
す。
渡邉:職業安定局受給調整事業指導室の渡邉と申します。労働者派遣事業の指導・監督を担当している
ところです。1 の②につきましては、原発関連事業に限らず労働者派遣法や職業安定法違反の可能性が
ある全ての産業の事業所に対して指導・監督を実施しているところです。指導・監督の契機となるもの
はこちらで実施している定期指導の他にもございますし、様々な情報提供・申告事案、そういったとこ
ろから指導・監督の契機となるものがあります。昨今の原発のことがクローズアップされていますが、
おのずと情報提供も以前に比べれば多くなっているのかなと思いまして、事実上そちらの指導・監督も
多くなっていると思います。いずれにせよ全ての産業の事業所に対して指導・監督をしています。指導
監督の状況について公表できないかという話ですが、指導・監督の個別の事案についてはお答えできな
いことになっていまして、これが行政処分等の公表という案件になりますと公表となりますけども、ご
理解頂ければと思います。
高橋:③について年金局事業管理課の高橋がお答えします。まず法人であれば健康保険、厚生年金、厚
生適用事業所になりまして、通常の労働者は所定の労働時間の 4 分の 3 以上あれば健康保険、厚生年金、
に加入する義務があります。日本年金機構が、実際におこなっているのは年金事務所ですが、4 年に全
ての適用事業所を調査することになっておりまして、昨年も 175 万ある適用事業所のうち 43 万程をや
っておりまして事業所調査に取り組んでいます。個別に加入漏れがある場合については年金事務所に言
って頂ければ調査いたしますのでよろしくお願いします。
ニイヒラ:③の後半部分につきまして労働基準局労働条件政策課のニイヒラから回答します。個別のケ
ースというわけではなくて一般的なルールにはなってしまうんですけども労働条件の変更については
労働契約法という法律の中で原則として労働者の合意が必要であると。ただ就業規則等で不利益に変更
する場合には内容が合理的であることと、労働者に周知することが必要であるという事を法律上してお
ります。ただ、こちらの法律は事由上のルールになりますので最終的に裁判所で判断されるもので、な
かなか行政から指導という事にはならないんですけども、こちらとしては一般的なルールとしての周知

27

はしていきたいと考えています。また、労働組合や弁護士を紹介することと頂いていますけども厚生労
働省でそのような紹介はおこなっておりませんけれども、一部の組合等では労働相談に関する窓口は用
意しているという事は知っておりますのでそういう所にご相談頂ければと思います。
宮本:1 の④ですけれども、法違反の根絶、法違反を無くすというのは大変重要な事でありますが、私
からは労働基準ということで労働基準法ですとかそういった窓口の話にはなりますけども、いま現在フ
リーダイヤル等を設置してはおりません。ただ労働相談という事であれば各労働基準監督署、労働局で
もおこなっておりますので現段階であればこちらの方にご相談頂ければと思います。
直野:労働基準局安全衛生部安全課の直野と申します。3 の①についてお答えいたします。労働基準監
督署に提出されました労働者死傷病報告によりますと東京電力の福島第一原発の構内では震災以後、平
成 23 年に 6 人の方が休業 4 日未満。12 人の方が休業 4 日以上の怪我を負っております。この内 3 人の
方が亡くなられております。亡くなられた 3 人の方のうち 2 名の方は東日本大震災の際に発生した津波
が原因で亡くなられています。平成 24 年で現時点までに報告を受けている限りでは 5 人の方が休業 4
日未満、5 人の方が休業 4 日以上の怪我を負っていると承知しています。
宮本:3 の②ですけれども労働基準法 24 条および 37 条の申告の件数、是正の件数ですけれども、正直
なところを申し上げますと、福島第一原発の原発作業員の方のみを対象とした申告の件数ですとか是正
件数は把握できていません。ただ現段階で公表っていう事は考えていないんですけど、こういった事は
検討すべき事項であるとは考えています。
諸富:5 の健康管理手帳につきまして、労働基準局労働衛生課の諸富が回答します。労働安全衛生法に
おいては石綿業務等に従事していて離職された方に対しては肺がんなど当該業務に起因して発生する
病気を早期に発見するため、一定の要件に該当する方に対しましては健康管理手帳を交付して国の費用
で健康診断をおこなっています。健康管理手帳の交付対象は業務起因性が明確なもの。例えば当該業務
十字労働者について、当該物質等の取り扱い等による疾病、その他の重度の健康障害発生のリスクが高
く、その疾病の発生について一般の方と比べて明らかに差がある事が疫学的に証明されており、今後も
当該疾病の発生が予想される業務を交付対象としています。健康障害の発生リスクの観点においては既
に健康管理手帳の対象となっている石綿業務の場合は高濃度ばく露を伴う作業に 1 年以上。それ以外の
石綿取り扱い作業を 10 年以上。それぞれおこなった場合などが定められていますが、これは国際的に
高濃度ばく露を除く石綿ばく露作業を常時的に 5 年から 10 年おこなった場合にガンの発症リスクが一
般人の 2 倍になる事を参考としています。石綿業務に従事した離職者の健康管理報告書―平成 19 年の
中央労働災害防止協会から出ていますが―においても、石綿が原因である肺がんであることを判断する
ための考え方としては、肺がんの発症相対リスクを 2 倍に高める石綿ばく露量であるという考えが妥当
であるとされておりまして、肺がんのリスクが 2 倍以上に高まる石綿の累積ばく露量は一部の高濃度ば
く露を除けば我が国では概ね 10 年以上の従事期間に相当するとされています。したがって 10 年以上の
従事期間を目安にする事が妥当であると示されています。なお、対象業務の決定にあたってはこれらの
医学的所見などを総合的に勘案して、専門家の検討を経ておこなっておりまして、リスクにおいての明
確な数値基準が設けられているわけではありません。放射線業務に従事する方については労働安全衛生
28

法および電離放射線障害防止規則によりまして 5 年間で 100 ミリシーベルトの被ばく限度を超えないよ
うにする事が事業者に義務付けられています。この被ばく限度はICRPの勧告に基づくものです。よ
って、放射線作業については法令に基づく被ばく管理を徹底させる事が重要であって、業務を離れた後
も疾病の発生が予想されるものを対象とする健康管理手帳の対象とするための具体的な法改正の検討
は現在おこなっておりません。
安井:10 ですが、まず①ですが、事業所からの自主点検の結果は各労働局。監督署ではなく労働局に報
告をさせて各労働局から直接、事業者―発電所―等に指導するという体制を取っています。本省の電離
放射線労働者健康対策室が並行した自主点検内容の確認はおこなっておりまして、各労働局に技術的な
助言と指導をおこなってどういった形で事業所を指導すべきであるかとかの方針については指導する
ということです。自主点検の結果、内容に高度に専門的・技術的な内容が含まれる場合については本省
職員が地方の労働局と合同で立ち入るという事も想定はされます。②ですが、電離則上、雇入れ時の健
康診断というのが放射線業務従事者には義務付けられておりますけれども、その中の項目の1つに被ば
く歴の確認があります。その中でどこで働いていたかというところを全部リストで各電力が入手すると
いう事になっておりますのでそこで把握できます。実体論としては入構証の申請書に過去の被ばく歴を
書かないともらえない。それに現実問題として放射線管理手帳も添付しないと入構証がもらえないので、
そこに福一で働いていたかどうかっていうのは載っているという事で把握できます。
飯田:ご質問を出して頂きたいと思います。いかがでしょうか?
建部:被ばく労働者の健康手帳の問題なんですけれども、3 つのガンを新しく認められましたね。労災
の一定の基準の 100 ミリシーベルト以上になると胃がん、食道がん、結腸がん。そういったものも含め
て過去の疫学調査が実はあるんですよね。その 100 ミリシーベルトいうのを照らし合わせると、過去に
亡くなっている方が何十人もいるわけなんですよ。公の調査なので間違いないです。何が言いたいかと
いうと、いま法令を守ることが大事だと。皆、法令を守ってこうなったんでしょう?だから今おっしゃ
っている考えは間違っているんですよ。法令を守っていてもだんだん犠牲者は増えてくるんですよ。ガ
ンの早期発見とかそういった事のために健康手帳は交付すべきですよ。いまおっしゃった考えは古いと
思いますよ。本人が申請するいう形の労災申請とかそういったのは確かにたくさんは出ていないです。
でも疫学調査という客観的なデータで個人も特定されたしっかりしたデータで実態はあるんですよ。た
だ本人が申請できてないんですよ。胆管がんと同じですよ。国も認めていない病気を勇気を持って労災
申請するのは親方との関係なんかも含めてすごい大変ですよ。だから基本的な考えを変えてくださいよ。
諸富:考え方を変えるべきだという事については今後の政策についての参考とさせて頂きたいと思いま
す。
川本:報告書で 2 倍だからこれで良いとか、2 倍だからこの範囲にするなんて書いてありましたっけ?
現実的に 2 倍だっていう方法があるのはわかりますけど、交付要件は広がってきてますよね?それは 2
倍ないと交付しなくて良いみたいな言い方はしていないと思うんです。今まさに言われたとおり、危険
が高いんであればなるべく広くやりましょうというのが石綿に限らず健康管理手帳の考え方だと思う
29

んです。全有害物質について 2 倍とか 1.5 倍とか 3 倍とかそんなのは無いでしょう?放射線について言
えば、記録自体がいい加減だったり嘘っぱちだったり。しかも疫学調査と言われるけどもそう簡単じゃ
ないわけですよ。広島、長崎の話から始まっているような事で、あとは軍事工場の調査がほとんどなわ
けですよね。だから知れてるわけですよ。アスベストに比べても少ないですよ。だから少しでも発症事
例が出てくればなるべく広めに出しましょうと。受ける、受けないは本人の問題なんだから、という視
点でやるべきじゃないかっている話をしているんです。2 倍以外のリスクについては手帳出さないなん
て別に決まってないでしょう?
諸富:現時点では 2 倍というのが1つの基準になっていると。明確化されているわけではないかと思う
んですけれども。
飯田:しかしそれは業務上疾病として認めるかどうかというところでの色んな専門的な判断の中でそう
いう議論はおこなわれたかもしれないですけれど、ただちにそれが健康管理手帳を交付する要件だとか
っていうにはなっていないですよね?そこは誤解しないでくださいよ。あと 1 つは、長期的な健康管理
制度を作るにあたって結局のところ緊急作業に従事した人たちの手帳と登録証を出すことになったわ
けですれど、あの議論の中でも従来の健康管理手帳と同じようなものをやるべきじゃないかという議論
も委員の中から出ていたわけですよ。そういう意味で言うと、この際しっかり放射線障害の晩発性障害
をどういう風に回避していくかっていったときに、継続的に離職後の長期的な健康管理の一環として健
康管理手帳を交付するという制度が必要なんじゃないかという事で奇しくもこの間、3 つのガンに関す
る調査・報告もしたという事になっているわけでしょう?厚生労働省としては。文献調査をした上で報
告を出しているわけだから、そういう方向で生産的に前に進んで議論していくべきじゃないのかという
事です。
厚生労働省:2 倍っていうのが別に一定の要件というわけではないので、それはあくまで議論の中で申
し上げたとおり一般の方とどれくらいのリスクの差があるのかという事を調べたところ、2 倍もあると
いうのであれば、じゃあこれは 2 倍もあるんだからこういう要件でこれもしましょうというのが報告書
の話であって、おっしゃるとおり 2 倍だから全部やるとか明確な基準でやっているわけではないと。お
っしゃるとおり議論の中で今後、考えていかなければならないんじゃないかという意見はお伺いします。
現在のところ検討はおこなっていないという事でご承知ください。
東海林:毎日新聞の東海林です。1 の①で、個別企業の事情については公表しないというのは 100 歩譲
ってわかるとしますけど、是正指導した件数とかそういう事も把握していないんでしょうか?さまざま
な現場で色んな労働相談が来ているわけですよね。それを件数も把握していないようでは何もやってい
ないのと一緒だと思うんですけども、指導・是正の件数は何件ですか。個別にどういう状況があったっ
ていう説明ができないというのは理解しましたけども、件数くらいは答えて頂きたいと思うんですけど
も。派遣法のやつもそうですよね。たくさん労働組合に相談が来ていますから、そこをお答えください。
宮本:1 の①ですけど、率直に申し上げて先ほどの申告のところと同様に第一原発に限ったところでは
申し訳ありませんが、その件数というのは把握できていません。
30

東海林:第一原発を所管している監督署の件数すらわからないんですか?そこで何件受けているかとか。
宮本:何件受けているかというものは出ます。監督署全体で何件受けているかっていうのは出ます。
東海林:所管している所にはそういう相談が来ている可能性が高いわけですよね?例えばそこをピック
アップしてみて原発に関するものが何件あるかなんてものはわかるわけじゃないですか。
飯田:富岡でしょう?他の監督署に行ったって富岡に行ってくださいっていう話になっちゃうわけだか
ら。
安井:事業所の所在地でやるので、いわきとか福島県外の可能性もあります。
東海林:例えば福島県内だけでも、原発の関連の相談なんか別にピックアップしようとすればできるわ
けじゃないですか。
宮本:現状としては先ほど申し上げたとおりですけれども、ご意見としては受けてまいりたいと思いま
す。
参加者:件数だけではなくて、個別事案が公表できないっていうのは企業名だとかっていう事だと思う
んです。そうじゃなくて、どんな相談が来ているか。例えば派遣法違反だとか職安法違反だとかという
事でどういう種類の相談が何件きてるのかっていう事は発表できるはずです。そういう情報で、実際に
福一でこういう傾向があるから、こういう傾向については企業に対する指導だとかっていうのをもっと
強化しないといけないと。企業名を個別にここで聞きたいわけではないんで。どういう問題が起こって
いるかっていう事をしっかり把握して、しかもそれを把握するのは単に厚労省だけがわかっていたら良
いことじゃないんですよ。それを広報して全体として抑止していくっていう作業をしなきゃ意味がない
んですよ。もうちょっと前向きに考えてください。
岩下:監督・指導するっていう事で①に書いてありますけど、結局、監督・指導っていうのはモグラた
たきになるわけでしょう?実際こういう事案があったと発表することは、こういう事は社会的・企業的
にやっちゃいけないんだという事を周知させるっていう意味で監督・指導の積極的なやり方だと思うん
ですよね。なぜそれができないかわからない。なぜかって言うと、地元の労基署にいくと色々パンフレ
ットありますよ。企業がこんな事をしちゃいけないっていうパンフレットだとか、こんな違法事象があ
りましたっていう事をパンフレットに書いているじゃないですか。なぜそれを福島に関してはできない
っていうのか理由がわからない。
川本:大昔、神奈川の鶴見監督署には日本鋼管相談窓口っていうのがあったそうですよ。何千人と下請
けが働いています。造船も重層構造がありますから。ところが残念ながら富岡労基署ではいま機能でき
ないですから、だからフリーダイヤルをって言ってるんですよ。あと昼間しかやってないでしょう?監
31

督署も福島労働局も。休日にやってないでしょう?いわきの組合は夜 8 時から労働者からの相談受ける
んですよ、例えば。監督署空いていないじゃないですか。日曜日とか休みの日も夜も。来ないんですよ。
だから朝日新聞、毎日新聞に言われて東電も動く、おたくらも動くでしょう?やる気の問題なんですよ。
たかだか 3000 人、4000 人ですよ。業者数にしたって三桁でしょう?全部チェックして住所、所在地み
てそこの監督署に調査かければわかる話じゃないですか。福島第一関連の労基法違反の実態は。それで
もし少なければ特別にやらなくていいですよ。多いか少ないかまず調べるところからやらないとわかん
ないじゃないですか。だから、せめて数くらいっていうのは当たり前のことだし、まずチェックをかけ
るべきじゃないですか?あんだけ明らかなピンハネ、検診費用の天引きとか仕様もない事が起きていて。
一応、東電はやってますよアンケート調査。だけど本当の事を書きにくいですよね、労働者は。③も同
じですけど、一般的にじゃなくてたかだか数千人、数百の業者なんだからそれを調べるのはそんなに難
しいことじゃないと思うんですよね。1回やってみてくださいよ。それで随分法違反が改善されるんじ
ゃないんですか?
宮本:ここで、できるできないというお答えはできないですけれども、それは検討させては頂きたいと
思います。
飯田:原子力事業者に対して自主点検というのを求めていますよね?新しく 8 月 10 日に出された通達
に基づいて。この締切が 10 月の 1 日までになっていたと思いますね。これは既に各労働局から本省に
集約はされているんでしょうか?
安井:いま続々と来ているところです。局には全部出ていると思います。本省に全部はそろっていない
です。
飯田:それについては本省で取りまとめというか全体の状況を見たうえで必要な指導を局を通じてやる
のかもしれませんけれども、全体の状況について何らかの形でまとめて発表される予定はあるんでしょ
うか?
安井:いま見ているものは回答がそもそも簡潔すぎて何をしているのかわからないっていうのが多いの
で、取りまとめるっていう以前の問題として地方局にはいっぺん事業者を呼ぶなり、自ら行くなりして
もう少し詳しいヒアリングをするっていうプロセスがまずいるんじゃないかなと思っています。何とか
マニュアルで定めますって書いてあるんですけど、そのマニュアルが付いていなかったりするんで。
飯田:どれほど内容あるものかっていうのはちょっとよくわからないんですけれど、ぜひその事につい
てはある程度まとまった段階では発表して頂きたいと思っています。他にいかがでしょうか?
川本:3 の死傷病報告の話なんですけども、さっき言われた数字は発生現場の監督署に届けるっていう
事でよろしいんですか?福井の業者が福一に行っていて事故をしたとしますよね?それ福井に?じゃ
なくて全部、富岡に出てるからこれが全数だという事でよろしいんですか?さっき言われた数字ってい
うのはどこの数字ですか?全国の?
32

直野:こちらで報告を受けたのは福島労働局から。
川本:少ないなぁと思ったんで確認したんですけど、これは福島局の数字っていう事ですね?福島労働
局で福一だっていう事でやってるいわき市とか福島県内の事業所の数字ってことですよね。かなりの部
分が他の所から来てますよね?他県の業者も。それも全部把握しないと本当の意味で福島第一原発でお
こなわれている作業でどのような労災なり職業病が起きているのかがわからないんじゃないですか?
それもやる気の問題だと思うんですけど。それを知りたいんです。各監督署で細かく全部やられますよ
ね?あれの福島第一原発版を作って発表するなり開示してもらいたいというのが趣旨なんです。次回検
討してください。
中村:そもそもの質問なんですけど、例えば 3 次下請けの業者とか、仮に 4 次下請けであれ、これは当
然元請けさんが全て把握しているという前提ですよね。それは記録として何らかの形であがってくるん
でしょうか?最初のお答えで、事業者の出入りが非常に激しいというご回答があったもんですから、全
ての下請け業者のどこから来て、どういう名前の会社で、何人福一に入ったのかという記録は元方事業
者が記録として残していると思うんですけども、それは役所の方に上がってきているんでしょうか?把
握しているんでしょうか?
安井:各元方事業者が把握をすることになっていますので、把握しているかどうかって事は確認はして
います。ただそれが監督署にあがってくるというシステムにはなっていないですね。
中村:把握しない?
安井:必要に応じてはもちろん把握するものについては把握しますけど、全て把握する必要があるかと
いうと必ずしもそうではないのかと思います。
飯田:ただ新しい安全衛生管理体制の強化というのが 8 月 10 日に出されているわけですよね?これに
基づいて原子力の事業者ですとか関係請負人についてはまずは原子力事業者が第一義的責任で安全衛
生管理体制を作ってやりなさいという事になっていますよね?その上で請負関係については基本的に
把握するっていう事にはなっていますよね?元方になる場合もあるし、実際に発注する場合の元方事業
者が把握するようになっていますよね?ですから基本的に全部は原子力事業者が把握しているという
話になるわけですから。それは国に対しても一定程度報告をさせるというのが前提なんじゃないです
か?特に福島第一原発については。
安井:まず元方事業者に把握をさせるという事をまず設定をするということをやっています。いま話の
あった自主点検は実は福一には係らないんですけど、福一は特別に把握しなさいという事はやっていま
す。後は個別の元方からも話を聞いてやっている事は把握しています。ただ要はそれぞれの請負台帳っ
ていうのは持っているんですね。元方は綺麗なツリーになっているものを持っていますけれど。あと
我々的に言うと、それが正確なのかっていうところが問題で、紙をもらうことよりも実際にそれが正し
33

いのかどうかっていう事を確認する事がむしろ問題だと思っていまして、今のところはそれを雇用保険
の加入証明書で確認しろとかそういう指導を重ねているところです。
中村:役所として把握すべきじゃないんですか?そうじゃないと実態がわからないでしょう。
安井:例えばある問題が発生すればそれを全部ざーっと調べることはしますし、いざという場合は求め
る事もできます。把握する必要のあるものはただちに把握できる体制になっていると。それを莫大な量
を全てみてる余裕もないですし、そういうものを集めるってことはしていないという事です。ただ必要
があれば直ちに元請に言って入手できる体制になっているという事です。日々変わりますので。
東海林:実際に取材していると、6 次請けとか 7 次請けでやっている場合は中にある会社が実際には無
いなんてケースがままあるんですよ。実在しない会社であるとか、ペーパーカンパニーであるとか、法
人格取っていないところとかものすごくひどい状況があるわけですよね。それは何とかしようとかは思
わないわけですか?
安井:先ほど申し上げましたように、請負体系図を美しく書いてあるのを元方からもらっても意味がな
いっていうのはそういう事でして、我々としてはいかに元請体系図をそもそもどうやって書いたんです
かっていうところを詰めていましてできる限り雇用保険―個人名が全部出ますので―そういったもの
でそもそも雇用関係があることを確認した上で請負体系図を書くという事を指導しているところです。
ただ事業所によっては、主に建設業のところであれば関係の請負人の数がものすごく多いという事でた
だちに実施できないということで、そういったところについては粘り強く指導しているところです。
参加者:いまの下請け・元請の問題も 3 次下請けなんかの問題もそうなんだけど、なんていうのか普通
の省庁交渉やっている感じがあるんですよ。我々がいま問題にしているのは福一をなんとしても収束さ
せなきゃいけないし、しかしそこで労働者が働いていて、そこでは企業と雇用の問題も発生していて、
健康の問題から全部起こっていると。しかもこれが来年まで待てば全部終わるんだったらいいんだけど、
20 年 30 年、下手すれば 40 年。それでも収束できるのか最後のメルトダウンしているところまで手が届
くのかって、そういうスパンの話でしかもそれは福一に絞ってやっているわけですよね。そういう大き
な直面している事態に厚労省なら厚労省としてどうするかって話をしているんですよ。一般論としてど
こでもやる労働省交渉として済ませてほしくないというのが切実な思いです。
参加者:石綿のリスクの話があったんですけれども、アスベストっていうのは中皮腫が一番わかりやす
くて、肺がんとそれだけですよね。ところが放射線はいわゆるDNA損傷でガン以外も疾患があるだろ
うと。しかし疫学的に優位な結果が出ていない。チェルノブイリでは甲状腺ガンだけ言われているけれ
ども他の疾患の可能性がたくさんあると。リクビダートルの労働者も統計的な疫学調査の結果が優位に
出るものがなかなか無いという状況なわけですよね。福島事故というのは世界史的な事故で、日本で起
きているわけですから、この機会に線量をしっかり把握して、放射線の影響というのはどういう健康影
響が出てくるのか。循環器系疾患、免疫系の疾患が有り得るという話があるけれども調査が無いわけで
すから、この機会にやると。その時に健康を把握するのに労働者の健康手帳という仕組みは非常に良い
34

仕組みなわけですよ。健康を把握できるわけですね。長期にわたって。この機会のモルモットのような
調査をやれとは言わないですよ。労働者の健康を守るためにしっかり健康手帳を作って長期に保管して
データベースを作っていけばそれが将来、放射線の健康影響を解明するのにもおそらく役に立つわけで
すから、ぜひ今回それを作ってほしいというのが皆さんの要望だと思います。
安井:データベースについては緊急作業従事者についてはデータベースを作って、1万 8 千人は押さえ
ていて初期の頃の被ばくの方は全部カバーでききるようにはしていまして、現在はおこなわれていませ
んけれども、データの整理が終わっていませんので、いずれは疫学的調査にも使うという事は視野には
入れています。
参加者:健康手帳は作る?
安井:データベースでは健康手帳という名前ではないですけれども、手帳と登録証は配っています。い
まのところは緊急従事作業者に限定しているという事です。
参加者:すでに登録制度はあるわけですよね。管理手帳はあるわけですよね。放影協の。
安井:放射線管理手帳ですね。完全に整理の違うものとして。
参加者:全然違うけれども、それと切り離されたままでいると良くないんじゃないんですか?
安井:我々としては1万 8 千人についてはずっと線量はトラックできるシステムがあるのと、健康診断
の結果も全部集めるという事をしていまして、いまはデータベースに、
参加者:広島、長崎でも 8 万人でなかなか優位じゃないって言ってるわけですよ。それは人数が足りな
いからっていうのもあるわけですよ。健康手帳を広げるというのは良い策じゃないですか?
厚労省:手帳に関して申し上げますと、健康管理手帳のそもそもの目的がちょっと違ってくるのかなと
いう気がします。あくまでも、この疾病に対して優位であるから、それに起因した手帳での健康診断を
していきましょうという事になるんですね。そうすると、他のたくさんの疾病があるという事になると、
はっきりとしたものを手帳の対象としようという考え方でやってますから、はっきりとしないものまで
全部やってしましょうという考え方とは、
参加者:労働者が健康診断を受けて、健康診断の結果が一緒にある形にすればいいわけですね。
厚労省:その健康診断も、じゃあ何をすればよいかと。例えば石綿であればこういう疾病というのがも
うわかっているわけですから、それに対してこういう検査をしましょうというのがわかりますよね。
参加者:健康診断というのは病気になる前の記録も残り、病気になった結果はもちろんそこで記録され
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るわけですよね。それが捉えられるから良いわけじゃないですか。
厚労省:おっしゃるとおり色々あると思うんです。放射線に限らずこれも、これも、これもっていう事
になって全てなるかっていう話になってきますね。考え方がちょっと変わってくるので別の議論が必要
かと思います。
飯田:とりあえず今回、福島第一原発の緊急作業従事者のデータベースを作って長期的な健康管理制度
をはじめてきているわけですよね。1万 8 千人とおっしゃいましたが。ただ緊急作業は終わっていると
いう前提なので新規入場者は対象になっていない。それも登録証っていうのはあくまでも 50 ミリ以上
でないと手帳は交付されないという事ですよね。そして実際問題としてガン検診は 100 ミリ以上。東電
はタダでサービスしますっていう話をしてるかもしれないですけどね。自分に還元されるメリットがな
いと、これを持ち続けてデータを登録していこうというモチベーションは起きてこないです。立ち上が
ったは良いけれど、それが毎回々々データが更新されていくというような形。とりあえずそこで仕事を
していれば事業者を通じて健康診断の結果は送られるかもしれませんけどね。離職された後については
保障の限りではないですよね?きちんとした健康診断・管理を国がバックアップしてやれるよと。単に
窓口にいて健康相談しかしてませんっていうんじゃモチベーションっていうのは小さくなっちゃうん
ですよね。少なくとも原発で働く人たちの命と安全を守っていくと。そこできちっとした労働条件が確
保されるという事なくして収束作業はありえないと考えています。今日はどうもありがとうございまし
た。

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