2013 年度

2013 年 2 月 19 日

全国安全センター厚生労働省交渉

13 時~

厚生労働省参加者
大臣官房総務課 村上
大臣官房人事課 石川
労働基準局監督課 宮本
安全衛生部安全衛生課 直野
労働条件政策課 新平
労働基準局安全衛生部労働衛生課 秋元
労働衛生課 神田
安全衛生部化学物質対策課 樋口
化学物質対策課 増岡
労働基準局 搆
補償部補償課職業病認定対策室 米村
労災補償部労災管理課 駒田
補償課職業病認定対策室 上田
補償課 西川
補償課 倉重
労災補償部補償課 岡村
労災管理課企画調整係 松本
補償課職業病認定対策室 新井
保健局保険課 高橋

飯田:全国安全センターと厚生労働省との交渉を始めます。
平野:昨年、前任の天明先生から議長を引き継ぎました平野敏夫と申します。東京安全センターの代表理事をして
いまして亀戸ひまわり診療所の所長でもあります。実りある話し合いをお願いしたいと思います。よろしくお願い
します。
飯田:1 からよろしくお願いします。
村上:大臣官房の村上です。1 の(1)の①ですが、各審議会におけるインターネット配信について同様の要望がど
れくらいあるのか。あとは予算・技術面での制約もありますから、そのような事を全て踏まえまして審議会の傍聴
の利便性の向上に向けてどのような方法が可能であるか検討していきたいと考えています。
石川:大臣官房人事課の石川です。②ですが、厚生労働省内に設置されている審議会等の任命については平成 11
年の 4 月 27 日に閣議決定されております「審議会等の運営に関する指針」に基づいてしています。実際の任命に
あたっては、当該審議会等の設置の趣旨・目的に照らして委員により代表される意見・学識経験等が公正かつ均衡
の取れた構成になるように留意しつつ学識経験者であるなど種々の要素を総合的に勘案して厚生労働大臣が任命し
ています。よって、公募により実施する事は困難であると考えています。
宮本:労働基準局監督課の宮本です。(2)の①ですが、労働安全衛生法で処分した場合には各都道府県の労働局・
労働基準監督署になりますけれども、記者発表という形で発表しています。また都道府県のホームページですとか
そういったところで記者発表分も公表していますのでそちらをご覧頂ければと思います。
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直野:②につきまして安全衛生部安全衛生課の直野からお答えさせて頂きたいと思います。働く方の安全に一生懸
命働きました自社の労働災害の発生状況とか安全に対する取り組みとかホームページで公表している企業の同意を
得て公表をする安全プロジェクトを現在推進しています。2 月 1 日現在での参加企業は 184 社です。本プロジェク
トに賛同頂いてより多くの企業に参加して頂けるように働きかけをおこなってまいりたいと考えています。
飯田:2 の(1)は回答できないという事で(2)をお願いします。
直野:労働災害の急迫した危険があるときは労働者の方の安全が優先されなければならないという事は明白な事実
です。労働安全衛生法におきましては労働災害の急迫した危険がある時はただちに作業を中止して労働者を作業場
から退避させる等の必要な措置を講じなければならないと事業者に義務を課しています。厚生労働省としてはこう
いった危険も含めて労働災害に対する指導等を徹底してまいりたいと考えています。
新平:まず労働契約というのは労働契約に関する民事的なルールを明らかにする事で個別労働関係の安定に資する
ものでありますので、頂いていますような急迫した危険を割ける事を目的とした規制を設ける事は労働契約法の趣
旨とズレてくるかと考えています。
飯田:それでは皆さんからご質問をお願いします。
榊原:1 の(1)の①をお答え頂きまして、要望や予算等々の事で検討すると。いつ頃までにどうするのか。検討す
るっていうだけではまた来年も同じことになるので、具体的にどう考えているのかお答えください。情報公開推進
局の榊原と申します。
村上:実際インターネットで公開する事となりますと 1 日の間に何個も会議がある場合にどのようにやったら良い
のかというのが技術面でもありますし、各部局において審議会等を運営していますので、運営をするにあたって予
算がどれくらい必要かという事もありますので具体的にいつからという事をここでお答えする事はできませんが、
持ち帰って各部局において予算や技術面での問題がどれくらいあるのかを判断しながらできるだけ速やかにどのよ
うな方法が可能であるか検討をしてまいりたいと思います。
澤田:全国安全センターの澤田です。部局で調整すると言っていたんですが、私の考えではそちらの負担はゼロに
して頂いて良いと思っています。原子力関係ではオープンにして、撮りたい人はどうぞ撮ってくださいという形で
ニコニコ動画とか IWJ とかに勝手に撮ってもらって皆さんが観れるようにしてます。役所がお金を 1 円も使わずに
オープンにするだけでできる状況があるわけで、それを検討するも何も原子力関係の委員会にならってオープンに
するだけの話だと思います。その点はいかがですか?
村上:審議会等については原則、指針がありまして審議会等自身は公開にはなっているのでお越し頂いて傍聴して
頂くことは可能なんですが、実際にそれを厚生労働省ではなく一般の方が撮ってそれを配信するとなると個人情報
の問題もありますし、どのような事が問題かもありますのでその辺については即答はできません。
澤田:個人情報の問題が懸念されるものは非公開になっているはずです。個人情報の問題に触れないから公開にで
きるわけです。
村上:ニコニコ動画等で撮れば一般に傍聴されている方の顔も撮さないように角度とかも設定しますが、一般の方
が撮ってそれを外に流しますと傍聴されている方の顔が映る可能性もありますし、それに責任が持てない事もあり
ますのでその点についてです。
澤田:その懸念を経産省は 2 年前にクリアしていますのでぜひ見習って横並びでやって頂きたいと思います。(1)
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の②ですが、農水省では公募制を取り入れているんですが、厚労省では困難になる理由はなんでしょうか?
石川:農水省の方でどういう委員の構成になっているかわからないですが、うちの委員の構成としては労働政策審
議会で言うと、労働者を代表する人、使用者を代表する人、公益を代表する人を選任していまして、この状況にお
いては労働分野において相当の見識とか経験が必要となっていまして、それらの人を公募によって専任する事は困
難であると考えています。
澤田:学識があっても呼ばれない人っていると思うんです。そういう方たちにとって厚労省から呼ばれないからと
いう理由でその議論から外されるっていうのは一般市民の私から見ても透明性が全くなくて、その質を少しでも上
げるために公募制を農水省さんは積極的に取り入れているけれども、困難という一言で農水省と横並びでできない
んでしょうか?
石川:厚生労働省の中で委員の先生を選ぶ時には種々の要素を勘案して任命しています。種々の要素とはそれぞれ
の委員会で総合的に勘案して厚生労働大臣が任命していますので、いまの段階で農水省と同じようにしますよとか
は言えません。
澤田:委員選任は事務局の皆さんの作業ですよね?透明性を高めるために公募制を取り入れるという意思があれば
農水省さんのように横並びでできるという事ですよね?
石川:あくまで厚生労働大臣が任命をしています。
澤田:実質的に決めて大臣に諮るのは役所の皆様ですよね?
石川:途中のプロセスとしては事務局がやっていますが、最終的に決めていくのは厚生労働大臣が決めていきます。
鳥井:先ほど石川さんがおっしゃった公募ができない理由は何ですか?
石川:労働政策審議会とか委員会においては相当の見識とか経験が必要になってくるので、それらの人を公募によ
っておこなうことが困難です。
鳥井:まったく論理性がないよ。見識があるか無いかを言うんだったら、外国人労働者の政策なんかだったら全く
見識がない人が出てるよ。労働分野で言ったら私たちより知ってる人はいないんだから。全然、門外漢の人が入っ
てるわけよ。だからどういう基準ですか?公募できないんですか?って聞いてるわけよ。見識があるっていう根拠
はいったいなんですか?
石川:
「種々の要素によって、それぞれの所で勘案して決めている」というちょっと繰り返しになってしまうんです
が。
川本:神奈川労災職業病センターの川本です。安全衛生の委員だって連合の持ち回りで担当になった人が出てるだ
けじゃないですか。労働団体で連合でも全労連でも全労協でもいいですよ。結局、持ち回りで労働組合に言ってな
ってもらっているのが現状なんじゃないですか?申し訳ないけど安全衛生の事で見識のない人が委員になってるん
です。やめる時はみんな挨拶同じですよ。
「専門的な知識がいるので非常に勉強になりました」ってやめたじゃない
かこの間。そんな人がなってるんだよ。やめる時の挨拶みんなそうで、公益の人も同じことを言ったよ。
「非常に勉
強になりました」って。何が勉強だよ、見識がある人じゃないじゃないか。公募をすれば自薦して嘘を言っていた
らバレるし、実績も書くし他の人からも書けるわけでしょう?その上で皆さんが検討すればいいんですよ。公募っ
ていうのは応募した人を必ず入れなければいけないとか、100 人来たら 1 人だけを選ばなければいけないわけでは
ないでしょう?皆さんが見て、残念ながら今回は該当する方はおられませんという事でもいいわけですよ。水準に
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達した方がおられませんでいいじゃないですか。やった上で総合的に判断すればいいのに、やらないっていうのは
最初から決めている所にお願いして選んでいるからそういう事になるんだよ。結果としては「勉強になりました。
ありがとうございました」ですよ。違いますか?組織率が 2 割を切ってる連合に頼んで安全衛生の何がわかるんだ
よ。
飯田(尼)
:尼崎の飯田と言います。審議会等の運営の指針によって運営されているという事ですけど、この指針の
中に公募はダメという事は書いてあるんですか?
石川:ないです。
飯田(尼)
:公募できるという事ですよね。公募できるという事がはっきりしたわけだけれども、それをするかしな
いかは誰が決めるの?審議会の会長が決めるんじゃないんですか?この審議会にこの分野の事を現場で熱心にされ
ているそれなりの知識をお持ちの方があるので 1 人入ってもらいたいのですがいかがですか?とか。そういうのは
審議会の会長の判断じゃないの?そこの委員の人たちが私は嫌だとか、積極的にそうしてほしいとかってそういう
事になっていくんじゃないんですか?
石川:あくまで審議会を任命するにあたっては審議会の設置の趣旨とか目的に照らし合わせて委員によって代表さ
れる意見とか学識経験等が公正かつ均衡の取れた構成になるようにして留意しつつ、学識経験者など種々の要素を
総合的に勘案して厚生労働大臣が任命していくという形です。
飯田(尼)
:だから公正かつ均衡の取れた人選をしようと思えば、さっき貧困労働者の話をされていましたが、そう
いう人の代表がいなければ均衡が取れないじゃない。当事者に一番近い人たちがそこへ出ていなかったら意味がな
いでしょう?経営から 5 名、労働から 5 名となっていたら、そのうち経営・労働の各 1 名についてはこういう趣旨
の内容で公募にしようとか審議会で決められるんじゃないですか?そういう提案があるという事を事務局の人たち
は審議会に伝えればそれで良いんじゃないんですか?撮影の問題も認める認めないはその審議会が決める事ですよ。
役所が出てきてこれはダメとかではない事ですよ。あなた方が枠を決めるというのが理解できないんですが、間違
ってますか?
石川:枠を決めるとかではなく、あくまで任命に際しては最終的に大臣が任命をしているので、プロセスの段階で
公募をするしないはあるかもしれませんが。
飯田:やればいいじゃない。
石川:あくまでやるやらないではなく、学識とかが公正かつ均衡の取れた構成にするように留意するとなっていま
す。
川本:公募が公正かつ均衡の取れる大きな方法の 1 つじゃないの?
飯田:農水省とか規制庁とかについても、動画の配信・中継、公募で入るとか始まっているわけですよ。大臣の記
者会見なんかはフリーも参加できるようになっているじゃないですか。厚生労働省だけがそういう事をやっていて
いいんですか?遅れますよ。情報公開について後ろ向きだと。あるいは民主的な委員会の運営について後ろ向きだ
という話になりますよ。進歩がないので、来年度においてもこの問題は徹底的にやりますから他省庁の状況につい
てしっかり把握してください。その上で回答してください。
川本:2 の(1)の関係で一言だけ。労働条件政策課も監督課も労働安全衛生も来ているから言いますけど、7 年前
にパワハラの事で同じだったんです。職場のいじめ嫌がらせについて対策を講じてガイドラインを作れいうのに対
して答える部署がないとか、それは人権問題だから法務省じゃないかとか。これは外務省じゃないかとか。同じな
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んだよ。死んでるのは労働者じゃないか。しかも派遣の、外国の少し特殊な派遣会社だけど人が亡くなってるじゃ
ないか。なんで厚生労働省が海外まで行って一生懸命働いている人の危険から命を守ろうという話にならないの?
海外に行ったら全部、外務省任せですか?違うでしょう?一緒にやらないといけないでしょう。色んな国の人が一
緒に働いているんじゃないか。それぞれの部署があのような事が二度と起きないようにどうする事ができるのかを
厚生労働省も考えるべきなんですよ。そうやって押し付け合ったのが職場の嫌がらせ問題だよ。何回ここで交渉し
たと思う?回答もらうまで 3 年だよ。真剣に検討してください。
飯田:
(2)ですけれど、この間の問題とか原発なんかもそうですけど、これは待ったなしに問われてる状況が来て
るわけであって、さっきは労働安全衛生法でも云々という話だと思いますが、労働者が自らの判断で退避できる権
利をきちっと法律の中に書き込むべきだという趣旨でこれは言っているんです。
直野:労働安全衛生法につきましては事業者の責任をしっかりと規定すると趣旨で考えていますので、その法律の
体系の中でこういった労働者の急迫した危険があるとの措置として、労働災害の急迫した危険があるときは事業者
にきちんとした責務があると明記させて頂いています。労働安全規則にはこの場合にはきちんと退避させなければ
ならないとか、個別の状況で退避させなければならないという規定を事業者の責任として設けていますので趣旨を
ご理解頂ければと思います。
飯田:事業者の義務として規定するのはわかっているんです。ここに書いた鉱山保安法についてはそうではなくて、
労働者の権利として認めるべきだという事です。3・11 の東電福島第一原発の時にあぁいった状況の中で東電が事
業者としてどういった対応を取ったんですか?そういう具体的なシチュエーションを持って想定すべきだろうと言
ってるわけです。
川本:現状に加えてこれを入れろと言っているんです。だけど、労働者も自分の判断で切羽詰っているときは逃げ
られるような権利を項目を入れろと。あえてこれが入っているという事で鉱山保安法を例示しているんですよ。
直野:趣旨としては事業者の責任では足りない。労働者の権利を労働安全衛生法に吹き込むという趣旨というのは、
事業者の責任だけでは足りないという趣旨を教えて頂ければと思うんですが。
飯田:足りないという事ではなくて、現実に原発の事故が起きた時に労働者自身が自らの判断で危険が切迫してい
るときに退避をするという権利を認めるべきだという事ですよ。事業主は退避をさせなければいけない責任はある
でしょう。しかしそれだけでは十分ではないという状況を想定した上で労働者としての権利をしっかり書き込むべ
きだという事です。後からそれによって職場離脱とかペナルティーを受ける事が無いように。
直野:そういう事例が東電の場合にはあったという・・・。
鳥井:職場で事業者が判断をするのが遅れる場合があるんですよ。その時に労働者が逃げる事ができるかと言って
るの。積極的に書いた方がいいだろうと。厚生労働省の方がイメージできないのがおかしいんだよ。現場の事を知
らないって事だよ。炭鉱の場合はイメージできたからここに書き込んでいるわけですよ。今の社会の中ではあらゆ
る職場でそういう事が起きるんではないかと。常に責任者がいる事業所だけじゃないの。ビル火災だってすぐに逃
げるかどうかって判断を誰がするのかってなるんです。
浜田:しょっちゅう問題になる事だけれども、労働契約を結んで仕事をしているわけだから一方で職務専念義務に
服するわけよ。職務専念義務をこういう場合に労働者の判断で放棄をする事についてペナルティを問わないという
事なんですよ。そういう時に自分の判断で身体を守りなさいと、権利だという事を書き込んでそれを前提にして労
働契約をしているんだという事が法的に労働者にきちっと担保されないとダメでしょう。工場が燃え始めてみんな
逃げてしまったと勝手に。例えばその結果として問題が起こって被害が大きくなるかもしれませんよ。でもそこに
いる人は命や身体を守らないといけないでしょう?経営者側が逃げろと言えば職務専念義務を解除するわけだから。
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自分の判断で職務専念義務を解除して命を守ってくださいと、法的に保障しましょうというのをしておくべきでし
ょう。
新平:ご意見を頂きましたので承りたいと思います。
飯田:労働契約法の関係も書いていますから来て頂いていますし、基本的な安全衛生の問題という事ですから安全
衛生課にも来て頂いていますし、すぐに結論が出るわけではありませんが、こちらの問題意識をきちっと理解して
もらいたいと思います。次は B の安全衛生について入っていきたいと思います。
神子沢:労働基準局労働条件政策課賃金時間室の神子沢からパワーハラスメント対策に関して回答します。項目の
1 の(1)から(3)まで回答しますが、重複する点もありますのでまとめて回答します。先般、パワハラの実態把
握調査の結果が出たところです。この中で企業の大半が問題の重要性を認識している一方で、取り組みが半分以下
であるという実態があります。取り組みを進める際の課題としてパワハラの判断が難しいですとか、発生状況を把
握する事が困難であるなどが挙げられており、より今後取り組んでもらうにはノウハウの提供ですとかセミナーを
開催する事によって具体的なアクションを起こしていって頂きたいと考えています。今後の取り組みに対する支援
等の施策を具体的にという話ですが、予算の段階ですが、来年度は結果を踏まえまして 1 つは全国規模でセミナー
を実施していく事を考えています。これを踏まえまして具体的なアクションを起こしてもらう第一歩にして頂きた
いと考えています。それから参考資料としてお伝えさせて頂いていますが、これも委託事業になりますが、実際の
企業からヒアリングなどをする事を前提として好事例集の作成、典型的な取り組みの事例を踏まえましたマニュア
ル的なものを作成して配布していきたいと。その上で企業の方に取り組んで頂きたいと考えています。続きまして
(3)になりますが、今後の取り組みとしまして労働安全衛生の問題が非常に重要であるという事に関しましてパ
ワーハラスメントもメンタルヘルス関係の予防の観点から重要であると認識しています。現時点では企業の方が取
り組みを進める際の課題・問題点という中でパワハラかどうか判断が難しい事と権利ばかりを主張する者が増える
ですとか、パワハラと思えない相談が増えているといった懸念があるという観点が企業からある一方で取り組みの
必要性はあると企業は感じています。このような観点から課題・問題に対応するために各企業の職場での取り組み
を支援するという事が実質的にパワーハラスメントの予防・解決につながっていくと考えています。
秋元:1 の(4)について労働基準局安全衛生部労働衛生課の秋元が回答します。厚生労働省で職場のストレス対策
を推進するため労働者の心の健康の保持・増進のための指針を策定し公表しています。指針でメンタルヘルス対策
の原則的な実施方法を示していまして、この指針に沿った取り組みがされるよう労働基準監督署を通じて事業所へ
の指導をおこなうとともに、全国のメンタルヘルス支援センターでの取り組みの支援をおこなっているところです。
しかし、そのような取り組みをしてもなお 50 パーセント以上の事業所でメンタルヘルス対策が取り組まれていな
い事もございまして検討会や審議会で議論しまして、ストレスチェックと面接指導、その結果に基づく就業上の措
置・実施を全ての事業所に義務付ける労働安全衛生法の改正法案を平成 23 年 12 月に国会に提出しました。本法案
は面接指導の実施者がストレスチェックの結果を部署ごとに評価することを通じて職場環境の改善や長時間労働の
抑制につながるものと考えています。ストレスチェックに労働者が安心して参加できるよう労働者のプライバシー
保護の観点から、労働者の同意なしに事業者に対しストレスチェックの結果を通知してはいけない事と、労働者に
対して不利益な取り扱いを禁止する事もこの法案の中に盛り込みました。残念ながら、この法案は 11 月の衆議院の
解散に伴い廃案となり法案の内容については労働政策審議会の建議に基づいたものでありましてメンタルヘルス対
策など重要な課題も含まれていますので、法案の提出から時間も経っている事等も含めて法案の内容については改
めて検討していく事となります。なお、職場におけるメンタルヘルス対策検討会報告書の委員から改正案の問題点
が指摘されているとの事ですが、それは誤解に基づくものでして、日本産業衛生学会の方々も当初は法案に反対の
意見を表明していましたが担当から丁寧に説明した結果、現在はご理解居いただけていると考えています。
神田:労働衛生課の神田と申します。2 の(1)の①を回答します。健康管理手帳に係る健康診断を受託する医療機
関の要件に関しましてですが、当然ながら手帳所持者の健康管理がより適切におこなわれるように一定の要件を設
けています。この要件というのは実情に応じて見直す事は必要であると意識は持っています。今回ご提案頂いてい
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る中で CT の関係、健診医でもという事で提案を頂いています。まず CT の外注化に関してですが、手帳所持者がこ
の結果 2 箇所の医療機関を回らなければならなくなるなど新たな負担を生じさせる恐れもあるためその判断には慎
重な判断を要すると考えていまして現在のところ予定はありません。また検診医による手帳の健康診断の実施に関
しましてですが、検診医が石綿関連疾患に対する知識が十分でない場合も考えられ、例えば専門医の指導の下で実
施するとしても同等の水準の信頼の担保も困難であると実現は難しいと考えています。②で指定医療機関の拡大に
向けての取り組みについてご意見を頂いています。都道府県労働局における適正な医療機関の数などは管内の事情
において様々です。管内の状況を知っている労働局において十分把握していると考えていますので改めて調査の必
要はないと考えています。現在でも労働局から委託医療機関に対する質問があった場合には個別に対応しています。
しかし手帳保持者の利便性等を考慮しますと委託医療機関の拡大には努めていかなければならないと思っています。
今後も労働局には委託医療機関の拡大の指示をするとともに本省としても必要なバックアップに努めてまいります。
宮本:(2)について労働基準局監督課の宮本から回答します。監督実施状況の実績という事ですが、解体・改修と
いう取り方をしていませんで、建築関係の監督実施状況という事では件数を公表させて頂いていますがこれについ
ては解体・改修という部分のみの実施で取っているものはありません。だからと言ってアスベスト対策を軽んじて
いるわけではありませんし、石綿の健康障害防止という事は重要課題と認識していますので、今後もしっかりと監
督・実施をしていきたいと思います。先に③ですが、無届け解体・違法工事を確認しましたら監督・指導を実施し
て是正指導をおこなうとともに司法処分は徹底してやっていきます。また、こういった石綿だとか建築ですとかの
無届けの情報がありましたら労働局ですとか厚生労働省でも結構ですので情報を頂きたいと思います。
樋口:②のところですが厚生労働省安全衛生部化学物質対策課の樋口が回答します。①の補足ですが、監督等の件
数についてはたしかにそうですが、除去工事現場に趣いた数は厚生労働省のホームページに出しています。集計が
出たときに出すという事で載せています。②ですが、平成 24 年 5 月 9 日ですが建築物等の解体等の作業での労働者
の石綿ばく露防止対策に関する技術指針というものがありまして、こちらについては事前調査を網羅的にやりなさ
いと明示しています。これを受けまして計画届の審査、現場の立ち入り等においては法令に基づく計画届けの策定
はもとより指針に基づき事前調査が網羅的におこなわれているかどうかというのを指導するよう各局に支持してい
ます。また被災地でも事前調査が不十分な事例もありましたので、東日本大震災アスベスト対策合同会議に東京安
全センターの外山先生をはじめて専門の方に集まって頂いて議論をして頂いていますがこちらでも事前調査の徹底
と完成検査等についても充実した方が良いと関係の通達を 10 月と 1 月に発出させて頂きました。人員削減の中で限
られた人数ですが、最大限効果的な現場指導を実施するよう支持してまいりたいと考えています。
青木:工事期間中に現場に立ち入り調査をおこなう事っていう点については無いですか?
樋口:本省としてこのタイミングでいきなさいと指示はしていません。現場で効果的に行きなさいと指導していま
す。工事期間中も現場に立ち入れるようにマスクなども配っています。個々の事案について不適切な点が個別にあ
ればご相談させて頂ければと考えています。
神田:(3)の①についてですが、阪神淡路大震災の復旧・復興工事で石綿にばく露される作業をされて一定の要件
に該当する方については健康管理手帳が交付される事になっています。今後も阪神淡路大震災の復旧・復興に限ら
ず石綿業務に対して健康管理手帳が交付されることはあらゆる機会で周知していきたいと思います。
樋口:②の部分です。こちらについては東日本大震災以降、被災地でアスベスト対策が徹底されるようにマスクメ
ーカー等のご協力を頂いて防じんマスクの無料配布を 30 万枚ほどさせて頂いているほか、被災地では今でも労働局
や監督署が現場のパトロールを継続的に実施していまして引き続きばく露防止対策を徹底してまいろうと考えてい
ます。被災地での環境省と合同で解体工事やがれき処理場のアスベスト気中モニタリングを実施しています。幸い
がれき処理場では高濃度の悲惨は確認されていません。ただ、ご指摘のとおり解体現場では飛散が確認されている
という事で事案を把握した場合はその都度、現場に監督・指導に趣いて頂いて再発防止の指導をして頂いています。
合同会議では漏洩事案を報告して専門家の意見を頂いて再発防止の通達等を全国ベースで出しています。法令遵守
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に関する技術技能講習や教育については現場で指導していますし、専門家の意見を踏まえて石綿を取り扱う現場で
講習を受けて頂くことに加えてそれ以外の現場でも対応できるように指導してほしいという事でさせて頂いていま
す。引き続き被災地でのばく露防止の徹底を図っていきたいと考えています。
神田:(4)のタルクによる石綿ばく露という事でご意見頂いています。石綿が混入したタルクを取り扱っていた方
でも交付要件に該当される場合は安全衛生法に基づく健康管理手帳の交付を受けて定期的に健康管理を受ける事に
なります。同様の業務に従事されている方から相談があった場合には懇切丁寧に対応していきたいと考えています。
続きまして 3 のじん肺管理区分申請につきまして回答します。都道府県労働局におけるじん肺管理区分決定にあた
ってはじん肺ハンドブックに基づき実施されていると承知しています。また正確な審査に資するために必要に応じ
ん肺法施行規則に基づく検査や物件の提出命令を出させて頂く事があります。申請者の方の利益となる参考資料と
して任意に CT の提出をお願いする事もあると承知しています。
増岡:化学物質対策課の増岡と申します。4 の(1)ですが、化学物質の譲渡・提供時の情報伝達、容器等への表示
あるいは文書(STS)の交付については労働安全衛生法で義務があります―57 条とか 57 条の 2 です―が、それ以外
のものにつきましても昨年 4 月に施行されました改正労働安全衛生規則において危険有害性を有する全ての化学物
質を対象にラベルの表示、STS の交付を努力義務としました。この義務規定、もしくは努力義務規定を含めて普及・
定着を図るとともに化学物質を取り扱う事業者に対してはその情報の入手について指導をしていきたいと考えてい
ます。
(2)ですが、労働安全衛生法の 101 条第 2 項に法 57 条の 2―これは STS の交付が義務付けられているもので
すが―については、交付を受けた事業者が記載内容を労働者に周知する事が義務付けられています。また、改正労
働安全衛生規則に基づく告示という事で指針を出しています。その中で STS の交付が義務ではない、努力義務のも
のについてもその内容を労働者に周知するよう示しています。これらの規定・指針に基づく労働者への周知・共有
についても指導していきたいと考えています。
搆:労働基準局で胆管がんの担当をしています搆(かまえ)です。私どももこれは過去に経験した事がない大きな
問題と考えておりまして全力を尽くして解明に取り組んでいます。それだけではなく、今般は国以外の民間有識者、
皆様方も含めて知見のある所からできるだけ我々も学びながら解決に努めています。
(3)については現在、新規の
化学物質については入口のチェックとして作った所に有害性の調査結果を届け出るように義務付けています。ここ
で問題があるという事であれば強い変異原性が認められた化学物質として取り扱って指針に入れて警告をしていま
す。過去に 884 物質があります。一方で既に世の中で使われている化学物質についても新たに知見が出てくる事が
ありますので、こちらについては国で発がん性試験等をおこなって、例えば動物でガンが認められたという事であ
ればきっちり規制に向けて検討をしていく。動物でガンが生じた事自体は国だけで持っていて良い情報ではないの
で、こちらはガン原生指針でリストに加えてお知らせをする、警告をする事になっています。これまで 28 物質あ
ります。現状としてはこういう事ですが、こういうものは対象をどのように選定していくかという事とスピードを
持ってやっていく事だと思います。我々もしっかりやってきたつもりはありますが、ここにある発がん性、有機塩
素系、代替品も含めてどういう物質を最優先にやっていかねばならないのかを検討しています。これからはある程
度のところで見切って判断をする事も必要だと思っています。
(4)ですが、何らかの規制という事であればその通
りです。基本的には動物で発がん性が確認される以前の問題として、そもそも容器への表示、データシートの交付
で有害性のあるものについては使う側でわかるように交付をさせていくというのを物質を限定せず去年の 4 月に定
めました。それから一般的な規定、労働安全衛生規則の衛生基準のところの 507 とかでは、そもそも有害物質であ
れば除去したりガスを抑制したり廃棄処理をする事を定めています。動物で発がんが見つかったものもやらなけれ
ばいけないという事です。さらに動物で発がんが確認されるとすれば、これは人間ではなくても重大な情報ですの
で我々としては規制に入れなくていいのか、大丈夫なのかと検討する最優先の物質として取り上げる事にしていま
す。例えばガン原生指針に入れるというのは終着点ではなく、この時点でわかったものを警告しますが、それと同
時に我々が規制をしなくて良いかどうかを直ちに検討に入ります。(5)については、安衛法の 22 条―安全配慮義
務の部分の衛生版ですが―はガス、粉塵等による健康障害を予防するための必要な措置を講じなければならないの
が大原則です。少なくとも危険性が確認されておらずに個別に規制が入っていない物質についてもリスクアセスメ
ントをして必要な措置を講ずるようになっています。さらに先ほどの衛生の安全配慮義務については具体的には安
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衛則の 507 条の安全基準のところでも代替化に言及しています。今回の胆管がんの話は印刷業界の胆管がん問題を
受けて、じゃあ代替化しないという事になりましたが、代替化をすれば良いんではなくて有害性が低いところに代
替化をしてほしいという事は強力に介入をして指導をしています。単に法規制・法令の個別規制が無いところに移
るんではなく、2 種から 3 種に変える、規制の外であれば良いのではなくて有害性が低い物質に変えていくように
と指導しています。577 条であれば、ばく露防止措置、呼吸用保護具についても触れています。1 つだけコメント
がありまして、局所排気装置と個人用呼吸用保護具はセットになるものではありません。局所排気装置は基本的に
密閉化に近い形で周りに撒き散らさないのが原則なので、これと対になるのは作業環境測定で出ていない事も確認
をする。例えば全体換気装置の換気扇のようなものには外側に部分的に出るので、それは防毒マスクをつけましょ
うと。これの両方をセットする事になっています。
(6)ですが、新規については有害性調査、それから国自ら既存
のものについては発がん性の試験等の調査をやっているという事です。そうは言っても起こってしまう化学物質障
害については死傷病報告、労災の請求についても目を光らせてこういったところで把握をするようにしています。
ただ、12 月に大阪で勉強会のようなものがあって有識者の方がこういったところはなかなか掴みにくいという説明
をされていた事は承知をしていまして、それは私どもも勉強しています。早急に実施しろという事ではなくて、検
討しろという事ですので、職業ガンが暴露して 10 年から 20 年と時間が経ってから発症する事があるという事でそ
れを怪我のように死傷病報告を出すのは難しい現実がありまして、答えを持っておりませんがご指摘についてはも
っともであると思います。引き続き検討していきたいと思います。
増岡:(7)ですが、労働安全衛生法の 28 条の 2 第1項に定める危険有害性の調査およびその結果に基づく措置、
いわゆるりすくアセスメントですが、これについては原材料等のリスクをその導入時等にあらかじめ見積もった上
でリスクの除去・低減措置を講じるという事ですので、労働災害防止の大きな効果を期待しています。一方で対象
となる事業所の多くが中小企業であるという事もありまして、義務ではなくて努力義務にしています。厚生労働省
においては昨年 3 月に化学物質の危険性または有害性等の表示または通知等の促進に関する指針を公表しています。
これは先ほど説明しました改正労働安全衛生規則で示していますが、労働安全衛生法第 28 条の 2 第1項の調査を
実施するにあたっては安全データシートを活用するものとするとしていまして、こういった点からもリスクアセス
メントの普及を図っています。また労働災害が発生した際に一律に危険性・有害性の調査を必要とするという風に
はしていませんが、災害の発生によって従前は想定していなかったリスクが明らかになったという場合については
再調査をおこなう必要があると示しています。これからも個別指導等、あらゆる機会にリスクアセスメントの重要
性を発信していきたいと考えています。続きまして(8)ですが、厚生労働省労働基準局の化学物質対策課と医薬
食品局の化学物質安全対策室、経済産業省の化学物質管理課、環境省の環境安全課の 3 省 4 部局が合同で今後の化
学物質管理政策に関する合同検討会を本年度に立ち上げまして危険有害性情報の伝達の在り方などについて検討を
しています。こちらの合同検討会が中間取りまとめをおこなっていまして、それに基づいて労働安全衛生分野にお
ける化学物質のリスク評価を私どもは進めていくという事にしていますが、そういった中においても化審法に基づ
くリスク評価において収集された情報を活用するなど連携を進めています。またサプライチェーンを通じての危険
有害性情報の伝達の在り方等については中・長期的課題としていまして、こちらも関係省庁と連携して引き続き検
討していきたいと思います。
飯田:じゃあ 1 の(5)が残っていたのでお願いします。
小此木:1 の(5)の長時間労働の関係の部分について厚生労働省統計情報部で小此木です。労働時間に関しては例
えば厚生労働省が実施する統計調査については事業所を調査して 1 ヶ月の 1 人平均数日労働時間とか所定外労働時
間について産業別・一般パート別に公表しています。個人ベースでみると労働力調査―総務省統計局で実施してい
る調査ですが―において 1 週間の所定労働時間を 1 時間から 14 時間とか、15 時間から 34 時間、35 時間以上とか
60 時間以上とか、それぞれの就業時間ごとに就業者数を一般職員とか役員とか臨時日雇いとか地位別に従業員規模
や産業別に公表しています。特に長時間労働という事ですと、厚生労働省が実施している安全衛生特別調査におい
て 1 ヶ月の時間外、休日労働時間の事業所割合とか労働所割合を事業所規模別や産業別、年齢階級別や正社員・契
約社員・派遣労働者など就業形態別に公表しています。今後とも必要な統計調査について検討して実施し、整備し
ていきたいと考えています。
9

飯田:では皆さんからどうぞ。
西田:2 のアスベスト対策で、先ほどの回答は前任者と全く認識が違っているので確認したいんですけど、先ほど
CT の外注については 2 つの医療機関にまたがるので手帳保持者に混乱を招くとかいう回答でしたよね。なぜ混乱
を招くんですか?
神田:2 ヶ所の医療機関に回る形になりますから、近ければあれなんでしょうけれども、地方であれば病院間の距
離が相当ある場合もあります。そうしますと、今日はこちらに病院に行って明日はあっちに行ってくだい、もしく
はこの病院に行って次はこっちにといったような移動のリスクが生じる恐れがあると。
西田:それを言われるんであれば気管支鏡については認めてますよね。それはなぜ認めたんですか?
神田:CT の場合と気管支鏡の場合、実施される率が圧倒的に CT の方が多くて、CT は原則として年 1 回なので、
あくまで先生の判断の必要性があると認めた場合に実施するとなっておりますが、CT を撮る確率は高いという事
になっているようです。
西田:だからいいじゃない。委託をすれば当然、指定医療機関は拡大していくわけですから。最初に言われたのは
大した理由にはなりません。前任者の田原さんもそういう事は全く問題にされていません。むしろ個々のケースに
ついては一律に CT の外注を認める事はできないけれども個々の医療機関についてはまだそういうケースが上がっ
ていないので判断はしていないと前回は回答しているんです。認識が違うじゃないですか。50 歩も 100 歩も後退
してるんじゃないの?
神田:CT についてそういうご意見があり、方法としてもあると思うんです。実際やった時にどのようなリスクが
あるのかといった点を考えたところにいま言ったような事が出てくる可能性があると。
西田:どこの事を言ってるのそれ?だって調査していないんでしょう?さっきあなたは各労働局の管内の状況は労
働局が掴んでるでしょうと言ったよね?具体的な例を挙げてください。
神田:つまり移動が発生するという事を言ってるわけです。
西田:抽象的ではなく、具体的に言わないと。調査したの?
神田:たしかにおっしゃるとおりインタビュー調査をしたわけではありません。私が言ってるのはそういった懸念
があるので現在のところ、
西田;前任者からどういう引き継ぎをしてるんですか?田原さんは個々のケースについてはまだ本省に上がってき
ていないので判断はしていないけれども、現在の段階で一律に CT の外注を認める事はできないという回答なんで
す。それは聞いてるの?
神田:当然、おっしゃるとおり今後の検討課題のとしてあるのは同じです。それは変わってないです。
西田:個々のケースについては検討するんだね?
神田:医療機関拡大の話はそれもありますが、それだけで終わる話と捉えていないので、個々のケースの検討はし
ますが、それをもって一律に全国っていう事はないので。
10

西田:神奈川で労働局と話すと、現状は指定医療機関を見つけるのは大変なの。どこもやりたがらない。労災病院
だって嫌なわけですよ。ものすごい苦労してますよ。なかなか指定医療機関を拡大できないっていうのが現状なん
です。ただその事を言うと、本省からもっと拡大しろって言われるから上げないわけですよ。緩和する方向性を出
さないとダメですよ。現場の労働局は工夫しますよ。もっと柔軟にできるんですよ。各労働局は現状を知ってるわ
け。
神田:相談は労働局からたくさん上がってきています。おっしゃられるところの認識は私も持っています。まずバ
ランスの問題であると思っていて、質を確保しつつ広げていかなければならない。労働局が苦労しているのであれ
ば業務の過重を強いているわけですから考えないといけない。質とバランスを考えてやっていきたいと思います。
西田:個々のケースは検討するわけだよね?
神田:認識は同じかと思いますが、なかなか個々のケースで判断してできるかどうかはなんとも言えません。
西田:それは検討するという事ですね?
神田:はい、持ち帰らせて頂いて。
古川:看護師さんのタルクの件ですが、回答になっていないと思うんです。相談があれば対応していくというのは
回答ではないです。もっと積極的に大学病院とかに働きかけてほしいという事を要望しているんですけど。
神田:タルクの方も他の業務にかかっていた方も全て石綿を取り扱っていた方ですので、まずは現在ある安全衛生
法にある健康管理手帳の交付を積極的にやっていきたいと思っています。
古川:まさか医療機関で看護師さんがアスベストにという事でビックリしたわけです。それを言っているんです。
本人がアスベストにばく露したという認識のない人たちに対してちゃんと働きかけてほしい。せめて大学病院とか
国公立病院くらいであれば、退職者に対して呼びかけをしてほしいんです。クボタショック後はやったでしょう?
退職者に対して各企業が呼びかけをやったのと似たような事をやってほしいんです。
片岡:前例の無い認定事案で当時、そういうばく露状況があったと確認されているわけですからその事について看
護協会等の職能団体を通じて文書で周知徹底をするというのは当然の措置だと思うんですが、そういうのはおやり
になっていないんですか?
神田:特にやっていません。
片岡:それをやって頂きたいんですけど。
神田:ご意見として賜ります。
片岡:いやご意見じゃなくて非常に強い要望なんですけど。やるかやらないかは後で阿部先生のところに回答に理
由も付けてください。それを約束してください。
神田:はい。
片岡:それからアスベストのところですが、先ほど事前調査の話がありましたが、飛散事故とか予期しない事故が
生じるのは事前調査の徹底がされていないケースだと思いますけども、すでに色んな事案でそういうケースがあり
ます。やって頂きたい事は具体的な事例をマニュアルにして各労働局の現場の担当者が使えるマニュアルとして配
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布をして頂きたいんです。経験不足は否めませんので、そういうマニュアルを共通化する事によって現場の方々の
注意を喚起する方法を取って頂きたいというのが大阪での私の経験の結論です。それをお願いできませんか?
樋口:マニュアルについては既に委託事業で作らせて頂いています。
片岡:わかりました。じゃあ、そこにこれまで知られている具体的事例をわかりやすい形で入れてください。文言
の羅列ではなくて、こういう事態が起こったからこうなんだというのを入れてください。そうしないとわからない
ですから。
樋口:マニュアルについては、壁の中とか表面的に見えない所まで具体的にこういう所にはありそうだと専門家の
方に事例を集めて頂いておって、今年度の事業の中でどこまでできるかわかりませんが、来年度も予算が付けばそ
こら辺も充実させて頂きたいなと考えています。
飯田(尼)
:さきほど監督実施状況の実績をホームページで閲覧できるようにという事で紙を回してもらったんです
が、監督・実施されていないケース、されているケースとありますよね。都道府県的には違いがあるのかないのか、
監督実施の理由は何か、根拠は何か。あれを出す事によって事業者さんに抑制効果があるとすればより具体的でな
いと意味がないですよね?その辺は出してもらえるんですか?
樋口:どこに行くかっていう話は出せないというか、うちはこういう条件だから来ないやと思われては困るので、
計画届の内容等を判断して個別にという事になります。職員数が全然足らない所でして、1 人が 1 年で行けるのが
最大 200 ヶ所とかそんなものですが、現場はその 40 倍ありますのでいかに厳選して危なさそうな所に行くかとい
う事になります。そういった意味ではかなり石綿については業務量を割いて回っています。どういった所を立ち入
りするかの比重については出さない方がいいという判断です。
神田(兵):兵庫安全センターの神田です。2 の(3)の①で、健康管理手帳については一定の要件を満たせば手帳
を交付するというのは当たり前の事であって、それ以前に震災後 2 ヶ月のがれきの解体処理作業で中皮腫を発症し
たという事例を得て兵庫労働局に緊急の申し入れをしたわけですが、手帳規定の緩和等を含めてどうか。2 ヶ月で
発症した事例をどのように受け止めているんでしょうか。
神田:健康管理手帳の対象業務の考え方としては、まずは一般の人と比べて疫学的に明らかな優位な差があるもの。
医学的な知見に基づいてやっているものですから、例えば 2 ヶ月で一般の人と比べて 2 倍や 3 倍だと知見があると
いうのであればそういう方向になると思います。ですが、現在のところエビデンスがあると聞いていないので。知
見が重なって、10 年やったらこうだった、1 年だったらこうだったというのが 1 ヶ月、2 ヶ月で何倍ですと出てき
たら見直さないといけないと思います。そういった点が変わってくれば見直さないといえないと思います。
片岡:神戸に労災病院はどこにあるんだよ。
神田:神戸にはあまり・・・。和歌山なので。
片岡:18 年に認定者が出てますよね?それからの話だと神田さんは言ってる。あなたエビデンスって言ってるけど、
あなたはエビデンスを調べる事を何かやってきて言ってるわけ?何もやってこないで言ってるわけ?エビデンスを
作るための病院も持っているし、健康管理手帳の検診もずっとやっている。大西先生という人もいる。そういう所
があるにも関わらず厚生労働省としては震災アスベストの影響が直に認定という形が出た平成 18 年以降に当地で
調査を開始しているのかどうかというのをはっきり答えてください。その上でエビデンスが無いと言ってるんだっ
たらまだわからないでもないけど、何もしてないのにエビデンスがないとか言うのはどういう事やというわけです。
神田:神戸でそういった調査はしていません。
12

片岡:じゃあ今からやるんですね?エビデンスがなければできないと言うんだったら、やらないとわからないんだ
から。はっきりさせてください。もう発症年齢に来ているわけですから。調査も十分にありうるじゃないですか?
飯田:この前、立命館大学の先生方が当時の調査を改めてやっているわけじゃないですか。それはご承知だと思う
けど。そういった状況になっているっていう事を踏まえた上で再回答してください。
片岡:胆管がんですけど、ここでお願いをしたいのは、時期を見てこの胆管がんの件についてまとめて話をする時
間を持って頂きたいという事です。中途半端にやる問題ではないので、できれば 4 月以降にそういう場を持って頂
きたい。要請書には書きませんでしたが、SANYO-CYP の事件がなぜこういう事態になったのかという検証作業と
いう面でもお互いの意見交換をぜひやりたいと考えていまして、その上で再発防止についても納得した話し合いを
したいと思います。
搆:時期は別途、ご相談させて頂きます。
飯田:B のところはこれで時間が来ましたのでこれで打ち切りとしたいと思います。次に C に移ります。よろしく
お願いします。
米村:胆管がんの労災について回答します。労災基準局労災補償部補償課職業病認定対策室の米村と申します。
(1)
と(3)についてお答えします。ご承知のとおり胆管がんと業務との因果関係については昨年 9 月から検討会をお
こなっています。年度内をめどに現時点の医学的知見について報告書を取りまとめる予定としています。現在、検
討会では大阪の印刷事業所に係る請求の検討をおこなっておりますけれども大阪の印刷事業所以外の事案について
も各都道府県労働局の調査が整ったものから順次検討をおこなっていきたいと考えています。以上です。
駒田:
(2)の時効の事案についてですが、労災補償部労災管理課の駒田からお答えします。こちらも業務上外の認
定に関する検討会をおこなっています。年内に取りまめる予定ですので、これの結果を基に時効の取り扱いについ
ても方針を明らかにします。政権は変わっておりますが、民主党の元大臣からしっかりと対応するようにと指示を
受けておりますので、その時の国会の答弁の指示に基づいて対応していきたいと思います。
宮本:1 の(4)ですが、これは個別事業場という事で指導状況を明らかにする予定はありません。公表された場合、
会社の方で我々が監督指導に行く時に事実関係を否定するですとか、隠される状況になる可能性もあるので個別の
事案についてはお答えできません。ご了承頂ければと思います。
搆:今のを補足して申し上げますが、代わりという事になるかわかりませんが、4 月以降個別事案で担当してきま
したところですが、私も同行して調査をしております。技術上問題があるかいう観点からも指導しています。調査
は過去の換気であるとか作業環境の状況が主眼でしたが、現在、何らかの形で化学物質を使っているという事であ
ればそこで問題が起こってはいけないという事でしっかり指導・対応してきております。退室しなければいけない
ので先に何かあれば頂けますでしょうか。
飯田:じゃあ日程は調整してもらって 2 の方の回答をお願いします。
上田:補償課職業病認定対策室の上田から回答します。2 の(1)の①ですが、石綿に関する労災認定は最新の医学
的知見により作成しています。最新の医学的知見に照らし合わせて判断しています。また常に医学的知見を収集し
ている事から、今回の要望についても認定要件に関する要望としてお聞き致します。
西川:補償課の西川です。続いて(2)ですが、労災保険における療養の給付は医学上一般に認められる治療・医
療をおこないましても医療効果が期待できない場合―治癒・症状固定と言われる状態となるまでの間―におこなっ
13

ているものです。症状固定の判断にあたっては主治医の先生の判断をもとに専門医の各先生の判断をお伺いして判
断していまして、今後とも適切な給付に努めてまいりたいと思います。適正給付管理の実施については昭和 59 年
の通達に基づいて実施していますが、主治医の先生のご意見等を踏まえて適切な給付に努めてまいります。
上田:②ですが、当該業務上疾病については実際の発症日より後において当該疾病の診断がなされる事が少なくな
い事から、診断がなされた日ではなくて現実に療養が必要となった日を発症日として扱っています。一般的には初
診日となると考えます。解釈については今後も地方労働局に対して徹底してまいりたいと考えています。
倉重:補償課の倉重と申します。
(2)の③についてですが、中皮腫の療養者の通院費は特例対象であり、管区内を
中心に全国的に通院・入院が可能である事。これを労働局・労基署に徹底することという趣旨だと思います。おそ
らく平成 17 年の 10 月に発出した中皮腫の診療のための通知があって、それの取り扱いが今もどうなのかという事
かと思いますが、通院費の支給に関しては平成 21 年1月 20 日付で、「中皮腫の診療のための通院費の支給にあた
っての留意すべき事項」というのをまとめて全局に周知しています。今後とも通知に基づく取り扱いについて周知
徹底を図っていきたいと思います。
西川:
(3)ですが、中皮腫の死亡者に関しては昨年度、全国の労働局・労働基準監督署の職員が法務局に行きまし
て死亡届を拝見させて頂く形で把握をしました。これによって全国 3613 人の死亡者の方の遺族に対して本省から
文書を送って石綿の補償制度について周知をさせて頂きました。まだ 9 月末時点の年度途中の結果ですが、3613
件に送りまして特別遺族給付金の請求は 119 件、環境省の救済給付の請求は 296 件、国鉄さんですとか公務ですと
か他の制度で給付済みであったという連絡を頂いたのが 19 件でした。これらの請求を頂いた方を除いて相談があ
った方は 98 件でした。その中での認定件数ですとか、請求に至る契機については現時点では集計していません。
都道府県別の件数についても集計はしていません。引き続きまして石綿による疾病の労災補償制度については今後
も色々な方法で周知に努めてまいりたいと思います。
上田:(4)についてお答えします。個別事案に関する事ですのでお答えは差し控えたいと思います。(5)ですが、
こちらについてはじん肺の管理区分の決定を受けている方が肺疾患の自覚症状があるなどの理由から医療機関を受
信しましてその検査の結果、じん肺合併症肺がんであると認められたような場合には、原則、当該医療機関を受診
した日から労災保険の補償給付の対象となります。この考え方については引き続き先ほどと同じく徹底してまいり
たいと思います。
米村:
(6)ですが、同種事案というかじん肺又は石綿関連疾患で 6 ヶ月を超えて療養中の方で自殺をされた事案の
認定状況については把握をしています平成 15 年度から平成 23 年度まで認定が 12 件となっています。業務上の傷
病により療養中の方が発病した精神障害の労災認定については精神障害の労災認定基準のほか、精神障害の労災認
定実務要覧の中で各都道府県労働局に示しています。認定事例の周知については日ごろから必要に応じておこなっ
ています。今後とも認定基準の適切な周知に努めていきたいと考えています。
片岡:請求件数をいま言えないのであれば、後で阿部さんのところに伝えてください。
西川:3 の(1)ですが、申し訳ございませんが神経系統の機能または精神の障害という障害等級の区分について、
その中身の内訳―脳損傷によるものなかの、非器質性によるものなか―は把握していません。現時点において集計
する事は考えていません。
岡村:同じ問のアフターケアについて岡村から申し上げます。アフターケアについては精神障害という形で統計と
いう形で把握していますので申し上げます。2011 年度ですが、健康管理手帳の支給を 41 名に交付して累計 179 名
です。
米村:
(2)以降ですが、平成 23 年度において特別な出来事に該当して支給決定をした件数は 70 件となります。こ
14

の内訳は認定基準で示しています心理的負荷が極度のものが 50 件、
極度の長時間労働が 20 件となっています。傷病名決定までの期間は集計していません。集計・公表するデータに
ついては今後どのようなものが必要になるかという事を検討して考えていきたいと思います。続けて(3)ですが、
ご質問の研修については各都道府県労働局の担当者と地方労災医員に対して平成 24 年 2 月 28 日に厚生労働本省で
実施しています。研修の内容は平成 23 年 11 月に取りまとめられました専門検討会の報告書に当該検討会の座長か
ら説明をおこなったほか、判断指針からの変更点ですとか運用事務処理上の留意点について説明しました。各都道
府県労働局では各労働基準監督署担当者への伝達研修を実施しています。
(4)については、職場におけるセクシャ
ルハラスメントにより精神障害を発病した方が適切に労災請求できるよう平成 24 年度から各都道府県労働局へ臨
床心理士などの資格を持つ労災精神障害専門調査員を配置したという事のほか、地方公共団体、医療機関、労使団
体などへのパンフレットの配布をおこなっています。その他、精神障害の労災認定実務要領に調査上の留意点を示
しました。職員向けの研修については平成 24 年 5 月 30 日におこなっております。その内容はセクシャルハラスメ
ント分科会の報告書の内容を中心とした精神障害の認定基準に関する研修を実施したもので、その他に外部講師を
お招きしてセクシャルハラスメント事案における調査の留意点などについて説明をおこなっています。続いて(5)
ですが、平成 23 年度の決定事案に関して認定基準策定前に決定した事案の平均処理期間は 8.6 ヶ月となっています
が、認定基準策定後に決定した事案の平均処理は 8.3 ヶ月という事になっております。(6)については、平成 23
年度で認定基準策定度に決定をした件数は 379 件です。この内、主治医意見による判断をおこなった事案は 32 件
で約 8 パーセント、専門意見による判断をおこなった事案は 10 件で約 3 パーセント、専門部会の判断をおこなっ
た事案は 337 件で約 89 パーセントとなっています。
西川:
(7)ですが、石綿と同じようにという事ですが、石綿認定事業所については石綿救済法に労災認定事業場の
公表について規定があり、これに基づいて事業所の公表をおこなっています。しかし、その他のものについての労
災認定事業所については公表を予定していませんで、国家公務員の守秘義務等を踏まえますと公表は高度の緊急
性・必要性がある場合に限って慎重におこなうべきと考えます。開示請求を頂いた場合は情報公開法に照らして判
断する事になりますが、心臓疾患等の労災認定をおこなった企業名については開示する事により法人の信用低下を
招く恐れがある事、請求人が特定できる可能性がある事、企業が調査に非協力的になる事により労災補償業務の遂
行に支障があると。そうなると請求人さんの保護にも資さないという事もあり、情報公開法所定の不開示情報に該
当すると考えています。このために認定事業場の公開はできないと考えています。
倉重:
(8)ですが、労災保険の療養の範囲ですがこれは大きな原則がありまして、健康保険の方に準拠するという
事になっておりまして、準拠先の健康保険の方ですが医療機関から独立して開業している臨床心理士等の医師以外
の方が単独でおこなうカウンセリングについては保険の適用としていません。労災保険においては適用となってい
ませんが今後、健康保険での取り扱いを踏まえて適切に対応していきたいと考えています。
西川:4 の(1)ですが、労災補償の対象となるためには労働災害といま残っている症状と後遺障害のあいだに因果
関係が認められる必要があると考えています。軽度外傷性脳損傷と受傷後の様々な臨床症状と残った後遺障害との
因果関係については現時点で明確になっていない。脳損傷が画像等で確認できない場合の的確な判断基準について
は確立していないと考えています。したがいまして直ちに障害等級の認定基準を改正する事はできないと考えてい
ますが、今後については省内で症例の収集・分析等もおこなわれていますのでその進捗も参考にして対応していき
たいと考えています。
(2)ですが、体系的な精神障害検査、神経学的な色々な検査によって外傷性脳損傷と確定さ
れた方について労災の障害年金が該当するような等級での障害認定基準の改訂ですので、神経学的検査法などによ
って現在、麻痺があるですとかの症状を把握する事はできるかと思いますけれども、これらの検査によって脳の損
傷によりそれらの症状が生じたと、労働災害と残った障害の因果関係を判断する事はできないと考えています。脳
の器質的損傷によって高次脳機能障害ですとか麻痺が残された場合に画像所見により脳の損傷が確認できる場合は
1 級から 12 級で認定をしていますが、高次脳機能障害について画像が確認できない時には 14 級で認定しています。
因果関係がはっきりしないと見直しは難しいと考えています。
新井:5 について補償課職業病認定対策室の新井から回答します。
(1)ですが、個別に検討会で扱われた件数は 18
15

件、うち 1 件について化学物質ばく露による急性症状について業務起因性が認められると結論づけられたところで
す。これらについては個別の事案になるので具体的な事については差し控えさせて頂きます。
(2)ですが、こちら
の判決ですが、被災労働者の症状の具体的経過や化学物質ばく露の程度等を総合して被災労働者に出現した症状を
業務上の疾病として判断したものでありますので、個別の事実関係のもとにおいて事例判断をしたものと理解して
います。
倉重:6 についてお答えします。労災保険の療養の範囲は原則、健保に準拠していると申しました。この事から、
業務上と判断される脳脊髄液漏出症の被災労働者に対しては労災保険においても療養の給付がおこなわれる事とな
っています。先進医療となっているブラッドパッチ両方というのがありますが、こちらについても健保と取り扱い
を同様にしておりまして先進医療の届出をおこなっている医療機関でブラッドパッチ両方がおこなわれた場合、そ
れ自体は労災保険では給付できないけれども、それ以外のもの―診察や検査、投薬、注射―があってこれは健保で
も保険適用があって、これは労災も同じで労災から給付させて頂いています。
松本:7 の(1)について労災管理課企画調整係の松本から回答します。労災保険制度は労働者に対する労働基準法
上で課せられている事業主の労災災害補償責任を担保するための制度ですので、請求がありましたらまずは労働基
準法上の労働者にあたるかどうかの労働者性を判断をした上で業務上外の認定をおこなっています。また労災保険
の特別加入制度については業務の実態や災害の発生状況からみて労働者に準じて保護するにふさわしいものである
か、法令等で危険防止等の措置が課されている事や保険制度として適正な運営を確保するために業務の範囲が明確
に特定できる事、1 つの保険集団として保険料の算定が可能であるかなどを担保した上で対象にするかどうかは検
討をおこなっています。登録通訳者の方については雇用契約によるものか、そうでないのか実態がよくわかってい
ないところですが、今後ともこういった方から請求がきましたら適正・迅速な労災認定に努めるとともに特別加入
に係るご要望に関しては今後の制度運営の参考とさせて頂きます。
服部:関連する事と致しまして障害保健福祉部企画課で社会参加支援係長をさせて頂いています服部がお答えしま
す。直接的に関係するかどうかはわかりませんが、現在、手話通訳や盲ろう者の通訳介助員というのは障がい者の
施策の方で法改正をしまして市長村・都道府県が必ず実施していく事業とさせて頂いています。現在、盲ろう者協
会であるとか全要研、難聴の当事者団体、手話通訳の関係団体(全日本ろうあ連盟、全通研など)、手話通訳士協会、
自治体の職員を含めて今後の手話通訳の派遣であるとかについて各都道府県のガイドラインを示しましょうという
ところで検討しています。その中で頸腕症候群の話は課題であるとされていて、今回やる事としてはそれの予防の
ために健康診断を実施してくださいという事に関しては各都道府県・市町村に示すガイドラインで示していこうと
しています。一方で、今の手話通訳者の派遣とかがどうなっているかと言うと、自治体によってはそこの職員とし
て雇用契約を結んでやっている場合もある一方で、大半の自治体は登録通訳者として雇用契約がしっかり結ばれて
いない形で謝金を払うという派遣が実施されていると。その事に関してもガイドラインで雇用契約を結べと書けな
いか、とありました。ただ、障害の施策の話として進めている話としては地域においてちゃんと手話通訳者が派遣、
盲ろう者通訳介助員が派遣などその実施の体制を整える事が必要で、そういった方々の要請が必要という事で、ま
ずはそこが必要と考えています。この事業に関しては補助事業で、基本的には地域で実施携帯を定める事ができる
事業になっていますので、国のガイドラインとして登録通訳者全てに雇用契約を結ぶようにというのはまだ言えな
いだろうという話になっています。ただ、頸腕症候群に関しては健康診断を実施しないと。あと手話通訳者の携わ
る時間帯に関しては、むかし障がい者明るい暮らし新事業というところで概ねの時間を示したのに、またそこを改
めて自治体に周知しましょうという事をやろうとしていますが、意思疎通支援の関係については新法の規定で 3 年
後の見直しがあります。25 年から新たな法律がスタートしますけども、まずはそこで実施をしてみて 3 年後にどう
いった課題があるかを踏まえて、障害部だけでは対応できないところもあると思いますので労災補償部の担当者も
今は入れていないんですけど、検討会の場にも入れて課題を整理して検討していきたいと思っています。
米村:7 の(2)について回答します。腰痛に限らず労災の認定基準については日頃より最新の医学的知見の収集に
努めています。今後とも医学的知見の収集に努めていきたいと考えています。
16

西川:8 の(1)から(3)について回答します。外国人労働者向けのパンフレットにつきましてはこれまでもホー
ムページに掲載してそこからダウンロードできるようにするなど活用されるように努めてきました。今後も引き続
きこれを活用して外国人労働者の方に対して制度の周知に努めてまいります。各種さまざまなパンフレットがあり
ますが、職員にはこれらを活用するよう指示しています。これらを徹底してまいりたいと思います。スペイン語、
フィリピン語のパンフレットを作成してほしいとの要望は今後の状況を見て検討してまいります。さらにパンフレ
ットの記載内容ですが、請求書の様式例のところかと思いますが、医師の記載部分について翻訳がないという事に
ついてのご要望についても次回のパンフレット改訂の際に検討致します。
駒田:8 の(4)について回答します。労災保険の請求書については法令で定めた様式となっている事から法令につ
いては日本国内の公用語にするというのが原則になっているので、外国語で請求書を作成するというのは難しいと
考えています。
西川:9 の監督署の対応についてご指摘いただいている点について回答します。
(1)の請求人の方ですとかの聴取
の際、あるいは障害認定時の診察の際に本人の同意があれば支援者の方が立ち会っても良いのではないかという要
望ですが、こういったものは専ら労災認定に必要な事実関係をありのままに把握する目的でおこないます。こうい
った事実関係というのは被災労働者の方自身が具体的に承知しています。第三者の方の立ち会いがありますと、全
員の方とは申し上げませんが、被災労働者の方によっては一部の事実関係について回答して頂けないような恐れも
ありますし、また聴取をする側が労働者の方のプライバシーを考慮して十分な質問ができないというような恐れも
ありますので、事実関係を迅速・正確に把握する目的で立ち会いなしに聴取をお願いしています。身体の状態等に
よりまして付き添いですとか、介護の方が必要だという場合には立ち会いを認めています。また請求人の同意があ
れば監督署から直接、支援者の方の問い合わせに答えて良いのではないのかというご指摘ですが、請求人の方がど
こまで同意されているのかという範囲ですとかがこちらとしても確たるものがわかりませんので請求人以外の方か
ら請求人の方についての問い合わせがあった場合には一般的な事を除いてですが個人のプライバシーに関するよう
な事項についてはお答えしかねる場合がありますのでご理解を頂きたいと思います。
続いて 10 についてお答えします。お示して頂いて事案については個別のものになりますので回答致しかねます。
ご了承頂ければと思います。昨年、シルバー人材センターの会員の方の就業中の負傷について健康保険法からの給
付が認定されず、請負という事で労災からも給付がされない問題を受けた事を契機に厚生労働省内に健康保険と労
災保険の適用関係の整理プロジェクトチームが設置されましてその取りまとめがおこなわれています。取りまとめ
では健康保険における業務上外の区分をしないで請負の業務、インターンシップなど労災保険の給付が受けられな
いような場合には健康保険の対象とするような取りまとめがなされたところです。今後については健康保険の担当
部局において必要な対応がなされると承知しています。
高橋:健康保険を所管しております保健局保険課の高橋と申します。先ほど話があったところですが、プロジェク
トチームの結論を受けて社会保障審議会の医療保険部会でもこの問題について議論がされました。議論の取りまと
めでは、労災保険と健康保険のぢちらの給付も受けられないものを救う事は必要であり、労災保険の給付が受けら
れない場合には健康保険の対象とすべきという意見がありましたので、それを受けて法改正等を含めた対応を現在
省内で対応しています。
岡村:11 について回答します。(1)ですが、症状軽快者である計画対象者のうち新規就職を希望したものは 123
名、症状固定者のうち新規就職を希望したものは 5 名でした。当該年度中での復帰実績についてはありませんでし
た。(2)ですが、①については1名についての利用がありました。②については 354 名に対して総額約 4 億 5700
万円の支給をおこないました。③、④については前年度と同じで実績はありませんでした。⑤についても同じです。
(3)ですが、労災保険の制度の周知を図るため労災保険の請求のできる概要等を盛り込んだパンフレット等を労
働局・監督署において、また厚労省の HP においても掲載しております。周知をより一層図っていきたいと思いま
す。
駒田:12 について回答致します。労災保険に係る審査請求制度ですが、労災保険の不服事案というのは多数に及ん
17

でいまして公正であって迅速な処理が必要とされています。加えて専門的・技術的知識が必要とされているので、
まず第一審で簡易迅速な処理を期待して審査会という制度を設けて、第二審で厳格慎重を要請するところから審査
会を設けています。以前は地方で審査官と審査会の制度で回していたんですが、審査を統一して運用するのが良い
だろうという事で昭和 31 年に地方の審査会を中央に 1 本かしました。こういった経緯を踏まえると現行の精度は
合理性があると考えておりまして、同じように地方に審査会を設ける事は考えていません。いま総務省の方で音頭
を取りまして、不服審査については政府全体で見直しの検討を進めています。どういう風になるかの時期は未定で
すが、労災保険についても政府全体の方針に基づいて見直しをおこなう事になりますので、それに基づいて見直し
をおこないたいと思います。
飯田:それでは質問をお願いします。
古川:労基署での第三者の介入についてのところです。労災請求があって業務上外の決定をするにおいて聞き取り
では事実関係をしっかりするためにも第三者の介入は、というお話でしたが、ある事案で労災請求が上がってちゃ
んと本人の聞き取りをしないまま電話で事情聴取をしたまま不支給決定を下した事案があるんです。それは本省と
しては、電話だけの聴取によって不支給決定がおこなわれている事は知っていますか?
西川:事実関係を確認する事が重要だと思っていますので、実際に聞く方法が電話であるか対面でかは事案によっ
て様々であると思いますが、結果として不支給になってしまうような事案については納得して頂くか、まだ調査の
段階ではわからないですが、もしご本人さんが面談のご希望で聴取をしてほしいという事であれば。
古川:品川監督署に請求を出して本人が長崎に住んでいるから調査に行かないで、結果的に今また長崎の監督署に
請求を出しているんです。ちゃんと認定になる事案だという事で手伝ってやってるんですけど、最初の不支給決定
の電話の聴取は何だったのと。
西川:遠隔地の場合などで電話で聴取をする場合はありますし、
古川:でもそれだったら真実がわからないでしょう?
西川:どうでしょうね。
古川:本人の就労実態が把握できないから不支給にしたんですけど。
西川:就労実態の把握が電話できないかどうかはケースバイケースだと考えています。
古川:これはまだ決定が出ていないのであれですが、場合によっては今おっしゃっている事がとても合理性を欠く
ような気がするんです。電話で 10 分か 15 分で良かったのか。判断の基準がわからないんですけど。
西川:電話かどうかは別に、15 分で良かったのかどうかは重要な問題としてあります。今のお話ですと、就労実態
を確認する事の目的で聞き取りをさせて頂いた事案のようですが、それが 15 分で話が尽くせるのかという事です
ので。遠隔地なので電話でしか、場合によっては行く場合もあるんですが。
古川:それが問題なんです。遠隔地という事が問題なんです。
西川:それは実際、会社があった場所に請求して頂くという制度上どうしても。
片岡:古川さんが言ってるのは、多くの監督署は生きていればすぐにでも出かけて行って事情聴取をする監督署は
多いんです。そういう状況にも関わらず、なぜ品川の監督署はそういう事をしなかったのかという点も大きいんで
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す。だからこの件については、品川と長崎の監督署に電話をすれば何の件かわかりますから本省から電話入れてく
ださい。交渉でえらい言われて困ったからと。
古川:その時に長崎の対応が、中皮腫の重篤性ご存知ですかと聞いたら、わかりませんっておっしゃったんです。
西川:それは指導しておきます。
西山:石綿肺がんの件でお尋ねしますが、先週、大阪高裁で国の認定基準に問題ありという判決が出たのはご存知
だと思いますが、これで神戸地裁、東京地裁、大阪高裁で国の認定基準に問題ありという判断が出たわけですが、
それについてまずはどんな風に考えているのか。そしてこの判決を受けて、今の国の肺がんの認定基準をもう一回
見直そうという考え方があるのかどうか。個別事案と言われるでしょうが、この件についてはぜひ上告しないでほ
しいと要望がありますので、とりあえず回答をお願いします。
上田:判決についてですが、まだ係争中という事で具体的な事は申し上げる事は難しいですが、判決に関して本省
も関係各省と協議して速やかに適切な処理をしたいと思います。基準の見直しについては、24 年 3 月に新し認定基
準が作られました。その認定基準というのはその時点での最新の医学的知見をもとに作ったものです。まず 24 年
通達を運用させて頂いた上で、現時点でも新しい知見を収集していますのでそれを見直してやっていきたいと思い
ます。今は 24 年 3 月の通達でやりたいと思います。
西山:23 年の基準と言われますけれども、ヘルシンキクライテリアの本質的な中身について反映されていないと思
うんです。それにもう少し則った判断の仕方をもう一度検討してもらえないかなというのがあります。それと昨年
に認定基準が変わりましたけれども、結局、5000 本という本数で切り捨ててる現状があると思うんです。だから肺
がんの認定がなかなか進まないと思うんですが、昨年の認定基準が変わってから 5000 本以下の部分については本
省に問い合わせをしなさいという風になってるわけですよね?それで本省にどれくらい問い合わせ件数があったの
か、その内 5000 本以下であっても救済された案件がどれくらいあるのか教えてください。
上田:個人的な感覚ですが、5000 本以下でも業務上と認められたものはいくつかあります。それはなぜかというと、
例えば同じ事業所で同じ作業をしていたと。勤務期間も少し被っていると。他にも認定事例がありますという場合
は高濃度のばく露があったと推認できるとして認めています。ただ、具体的に何件かというのは1年しか運用して
いないので、そこはもう少し期間を見て頂いて調べさせて頂いてご要望として次回の要請の時にお答えできればと
思います。
飯田(尼)
:さっきから最新の医学的知見に基づいてという話ですが、アスベストによる肺がんはまとまって出てる
所は少ないでしょう。そういう職場を調べたらすぐに最新の知見が出るんですよ。クボタの旧神崎工場は 50 名程
度のまとまった石綿による肺がんの認定患者がおられるはずですよ。同じような職種だし、ばく露の濃度も推定で
きるし、就労期間も正確に出るし、発症までの期間もすぐに出てくるし、組織が残っている人であれば本数も出る
わけですよ。そうすればドイツの例ではないけれども、日本のデータですぐに判断ができるようになっていくわけ
ですよ。クボタだけじゃないけれども、そういう事をなんで進めようとしないのかというのが産衛学会からも要請
があったと思うんですが、まったく理解できないんですよ。被害者を救済するために最新の医学的知見を求める意
思があるのかわからないんですよ。答えられんであればおっしゃって頂いて。
上田:常に知見は収集しております。ですので、もしご参考になるような知見がありましたら我々の方に直接教え
て頂ければと思います。
斎藤:先ほど西川さんから、厚生労働省内連絡会のメモも頂いたんですが、藤田一枝政務官から脳損傷に関して
WHO の診断基準に基づいて補償基準と言いますか、労災認定基準を改正できないかという指示があったわけです
が、それについてはメモにもあるように今の段階では診断基準が確立しないという回答なんですが、選挙で選ばれ
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た公務員からそういう指示がされたにも関わらず皆さんの方でそれができないと。WHO という最新の知見もあっ
てやってるわけですが、これはどなたが判断したんですか?どのレベルで判断したんでしょうか?
西川:藤田元政務官の指示を無視したというつもりはありませんで、2004 年の WHO の軽度外傷性脳損傷の基準は
私どもは否定もしていませんし、おかしいというつもりもありません。ただ、あれはあくまで災害直後の受傷直後
の脳損傷の状態と。これを分類するための基準であると。
斎藤:そのあたりはいいんですが、どなたが判断をしたんでしょうか?どういう形で検討するとかがあると思うん
ですが。
西川:診断基準が確立していないという話は世の中の実態であって、
斎藤:いや、診断基準が確立していないっていう判断は誰がしたんですか?
西川:そこは判断ではなく事実ですと。
斎藤:いや、事実じゃないでしょう。WHO の診断基準が確立していないっていう事はなくて、それを日本で今の
段階では検討しないという事については補償部ではどなたが判断したんですか?
西川:先ほど申し上げました回答を副大臣からも申し上げています。私どもは組織的に要請については検討しまし
て必要に応じて上司の判断を仰いでお答えをしています。今回の件につきましては直接、副大臣へのご要望もなさ
れておりますので同じような回答をさせて頂いております。誤解の無いように申し上げたいんですが、WHO の判
断を我々は否定するつもりはありませんし、ただそれと後遺障害の認定とは別物だと。そこは判断がどうという世
界ではなく、そもそも WHO が言っている事は災害直後の、外傷性脳損傷というのは軽度とか中等度、重度とかに
分類して考えていきましょうと。軽度とはこういうものですよという事を WHO は言っているのであって、それは
そういう仕切りに基づいて分析をしていくっていうのはありますが、それと後遺障害の話は別物だと。
斎藤:そうじゃなくて、脳神経外科の先生なんかは高次脳機能障害っていう事にわりと偏ってしまうので、たしか
に画像が無いと危ない部分があると思うんですが、外傷性脳損傷に関して言えば運動麻痺だとか知覚麻痺だとか膀
胱麻痺だとか脳神経麻痺とかそういう麻痺が検査ではっきりしてる場合には脳の器質的障がいが確認できると思う
んです。その部分というのは脳外科というよりも、補償基準についてきちんと検討する必要があると思うんですが、
それ自体をしない事が理解できないんですが。
西川:検討する事自体を拒否しているつもりはないんです。麻痺なら麻痺で、麻痺は残っていて筋力の低下も見ら
れるという場合にどういった判断になっていくかというのは実際にそれが頭部の外傷のせいだと言えるかどうかは
個別の事案の判断というのは有り得るかと思います。
青木:9 と 10 における愛知県についての件で個別の事案とおっしゃっていたんですが、ずっと初動の調査で傷病手
当金とか健康保険と労災保険でどっちかわからない時の扱いをどうするかという事は問題になっていて、結局、そ
ういう事の成れの果てにこういう事が起きたという事なので、それを個別の事案だからという事で回答して頂けな
いというのは心外です。保健局の方もみえていますので、厚労省としての最終的な結論としては再審査請求も両方
棄却になっているのでどちらも裁判してくれという回答で、時効が来たらそれはもう時効だと言い放たれているん
です。どうしてこういう問題が起こってしまったのかっていう事をきちんと検討する場というのは持たれなかった
んですか?本省の方でなんとか解決してほしい問題なんですが。
西川:個別の事案がそれぞれ裁判まで至ってしまったという事については、労災の方は業務上のものしかお支払い
ができない、健康保険の方は現在の制度としては業務外のものしか支払いができないと。それぞれが法律に基づい
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て定められている制度があって、それぞれの認定が正しいか、正しくないかは個別の争いでしか妥当な解決と言い
ますか、はっきりさせる事ができないと制度上そうなっています。ただ今後については、それぞれ労災の方は業務
上だけ、健康保険は業務外だけという仕組みであったからこういう事が起こっているわけでありますが、先ほど申
し上げましたように労災の方は業務上のものについて支給をさせて頂くと。健康保険の方でプロジェクトチームの
結果を踏まえて業務上外の仕分けではなくて、労災保険が払わないものについてという方向での見直しを取り組ん
でいますので、今後についてはそういった方向で対処していくかと思います。
片岡:傷病手当の申請書に嘘で原因の欄の所に不明と書く必要は無いという事ですか?前からそうしてたんですよ。
傷病手当申請するのどうするのか聞かれたら不明って書いておけば傷病手当出るわって。それで全部出てますよ
ね?そこを仕事が原因と書いたらそこは出さないでしょう?現場では不明って書いとけやって、全部それでやって
いたんですよ。愛知の時はそうではなくて、あくまで正直に書いてこんな事になってしまったという事だと思うん
ですが、今後は正直に労災に出していて業務上だと思いますけれどもそっちも申請しますよという意味の事を書い
ても構わないというわけですね?
西川:いずれにしろ今後もプロジェクトチームの見直しに従っての見直しがなされても労災と健康保険の両方から
もらう話ではないですし、私どもは労災隠しの問題だと思っていて労災のものは労災に請求して頂きたいと考えて
います。
片岡:両方に請求するんです。傷病手当も労災も両方請求します。傷病手当の方に仕事が原因と書いたら不支給に
なるのは当たり前で、だから不明って書いておけって言うんです。そしたら普通に支給されます。それで休業補償
が出たら返すんです。このやり方でずっと来ているんです。無理やり不明って書く必要はもう無いんですねってい
うのが質問です。
高橋:不明と書くように当然ながら指導はしていません。実態としてそうなっているところはあるかもしれません
が。
片岡:全部そうなんだって。だから傷病手当がちゃんと出てるんだって。
高橋:ただ、本来は業務上のものであれば給付の厚い労災から給付すべきものですので。
片岡:労災に適用しないものは傷病手当を出しても良いと。通常の取り扱いは 180 度変えるわけだから、そこはち
ゃんと書いておかないと現場はまた混乱するよって言ってるわけ。環境省みたいに、これは労災に出してますかの
欄を作ってそっちも出せますと○を付けておけばそれでいいわけですよ。
高橋:労災が不支給になれば健保が出るようになるような。
片岡:不支給にしなくても健保は出すわけ。まずは。それを公認してくれと、はっきりしてくれと。そうでなけれ
ばまた不明って書いておけって言うよ。
高橋:出すことはできるんですが、健保側としては労災の判断が降りるまでは労災の給付が出ないと判断できませ
んので。
片岡:それはまずいだろ。だったら全然、改善される事にならないじゃないか。審査 6 ヶ月といっても 1 年くらい
伸びる事案だってあるわけで、その間に傷病手当支給しないなんて事はあり得ないわけで。傷病手当は即時に出さ
ないといけないわけですよ。ここのところを問題だと言ってるわけ。変えるというのであれば、実務の取り扱いを
明確に示してもらわないと困るんです。労災請求中でも傷病手当は出すと。
21

飯田:それは今までもやってる事じゃないんですか?
青木:今回の事例なんて労災の不支給がわかっているのに傷病手当金出さないんですよ。通達を周知徹底するって
いう事もあるわけですから、それすらも個別の事案だから解消できないんじゃなくて周知徹底してください。
飯田:プロジェクトで取りまとめをして今後はそういう事が無いようにしようとなったわけでしょう?今後一切、
こういった事は起きないと考えていいわけですね?
高橋:最終的にどちらからもでないという事案は議論の取りまとめに基づいた改正を考えれば、
片岡:最終的にじゃダメだって言ったろ。新たな通知を出すっていうなら、労災請求中でも払えるって書きなさい
よ。それを書かなかったら全然意味ないですよ。そうすれば保険組合は迷わないわけですよ。後から返ってくるか
らとわかるから。二重取りが怖いだけでしょう?
浜田:そんなのはとっくの昔の話なのよ。労働省時代に労災隠しは犯罪ですって作って全国にバラまいた事があっ
たでしょう?あれは労災がはっきりしてるのに会社が健康保険にしてくれって労働者を説得するとかが具合の悪い
事なので。だけどもどっちかはっきりしないとなったらどちらかで救済しないといけないわけだから。労災の方は
2 年も 3 年もかかる事もあるんだから。
西川:最近は 3 年の事案は無いです。
片岡:審査請求が取り消しになったら何年もかかるじゃない。そこまでいくのがあるんだから。
浜田:決まれば返ってくるわけだから、それは請求が来たらごたごた言わずに払うと。労災隠しをやってるわけじ
ゃないんだから。2 つの省が一緒になったんだから調整しなさいよ。今回のものなんて認定変更すれば良いわけじ
ゃない。文句があるんなら省の中で検討しなさいよ。基準局と健康保険局で。
飯田:この問題は個別事案として継続をしている部分もあると思うので、取り扱いについてはもう一回打ち合わせ
てやって頂ければと思います。
西田:中皮腫死亡調査についてです。1 つは①の方の効果について、回答がなかったので頂ければと思います。そ
れと最終的に結果を集計をして公表されるのがいつまでになされるのか、あるいは集計されるのか。3 つ目として、
昨年 9 月までのは集計されていますよね。それに認定件数と契機の取りまとめと都道府県別を至急集計をしてでき
ればデータとして頂きたい。それと③のところで周知事業を継続してくださいと要望してあるので、それについて
も回答がなかったと思います。以上です。
西川:まず評価の件ですが、速報値の時点で申し上げて良いかなというところはあるんですが、3600 件の周知をさ
せて頂いて労災の方で 119 件、救済の方で 296 件で合計 431 件の請求を頂いたという事でこれは一定の成果があが
ったものと考えておりますが、住所不明で返電されてきたものも相当数ありましたし、ご遺族等のお考えもありま
すので全件の請求まで到れるかどうかはなかなか難しいところもあるかなと考えています。こういったものを今後
集計してそれを公表するのかという事ですが、9 月末の速報値の集計もしましたので年度末の集計はやっていきた
いと考えていますが、新聞などで公表するかどうかは今後の検討となるかと考えています。認定件数と請求に至る
契機、それらの都道府県別の集計ですが、認定件数については年度末の段階で検討していきたいと考えています。
請求に至る契機ですが、これはこの調査をしてものを送った方からご請求を頂いたという事で基本的にはこれが契
機だと考えておりますが、石綿の請求がある方全体の請求契機はありますが平成 24 年度の 12 月末までの件数とな
りますと請求の契機という形で把握しています労災保険の給付の請求が全国で 1038 件で、その中で労災ですと医
療機関の受診とか医師からの請求干渉が一番多くて 643 件、民間団体への相談等が 68 件、行政機関への相談が 40
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件、事業場からの干渉・相談が 40 件となっています。一方で特別遺族給付金ですが 24 年の 4 月から 12 月までで
すが 167 件の請求があり、こちらですと労働基準監督署や厚労省からの干渉という事でこの文書通知が中心になる
かと思いますがその件数が 108 件となります。
西田:じゃあ後は紙でください。
鳥井:このパンフレット印刷されているんですか?
西川:パンフレットは HP に載せているだけです。いくつかはありますが、毎年みたいな形では印刷はしていない
です。
鳥井:あんまり活用されていないんだよね。それからスペイン語とかなんだけど、そもそもどういう状況判断でい
まの言語に決めたんですか?
西川:スペイン語についてはポルトガル語で活用させて頂こうという趣旨ですが、その判断がどうかというご指摘
はよくわかります。
鳥井:さっき審議会の話になった時に見識のある人を集めてると言っていたんだけど、全然実態をわかっていない
んじゃないかと。だって外国人登録者数から言ってもスペイン語とタガログ語は外せないんですよ。
西川:おっしゃることはよくわかりますので次回は前向きに検討したいと思います。
鳥井:それから翻訳が無い事と関係してくるんだけど、駒田さんね。どうしたらいいの?
駒田:さすがに例えばアメリカに行って日本語の様式になっているかっていうのと似たような問題かと思うんです
が、なかなか言語の問題は難しいのですぐには解決できないところだと思いますが、そういったご意見がある事を
踏まえて今後の行政の参考にさせて頂きたいと思います。
鳥井:なぜかと言うと 20 年くらい前なんだけど、1994 年に千葉県の柏労働基準監督署の労災課長っていうのは非
常に頑張った人がいたの。名前を言えないのが残念なくらい。その方が何をしたのかと言うと、この法令用紙を全
部大きい A3 の紙に表裏を貼り付けてそこに英語の翻訳を細かく付けたんです。被災者はイランに帰ったんです。
医師は英語がわかるという事で。20 年近く前に、今のパソコンみたいなものもなく手書きで作って、その労災課長
は本当に努力された。
西川:法令様式それ自体は縛りもありますのでどちらかというとパンフレット等で対応していくべき問題と思って
います。お問い合わせと同じで、翻訳箇所に漏れが無いようにできるだけしていきたいと考えています。
鳥井:本人が持ち帰れるパンフレットを作ってもらわないと、少なくとも英語版で完全なものがあれば医師はわか
るわけですからそれは確実に早く作ってもらいたいという事です。
平野:中皮腫の療養についてお聞きしたいんですが、先ほどの回答では症状固定になれば支給になるという事なん
ですが、中皮腫に限らず肺ガンにしろ職業ガンにしろそうですが、業務上のガンで発病して幸い比較的早めに見つ
かって治療できた、化学療法ができたと。ガンは来たけれども再発が問題なので半年や 1 年に 1 回検査をして 5 年
くらいはするんですが、そういう場合も検査の費用は療養費で支給されるんですか?
西川:症状が固定してしまったという段階ですよね。事案にもよるかもしれませんけれども、なかなか難しいなと
思いますが医師の意見などを踏まえて判断していく事になるかと思います。
23

平野:うちの診療所で日本化学のクロムの人たちをずっと観てまして肺がんが出てくるんですが、だいたい癌研で
治療をしてますが、発病して 5 年はフォローしていてこれまで全て労災で支給されているんです。再発が心配なわ
けですから、ある意味考え方によっては固定ではないわけです。いつ再発するかわからないわけですから。そうい
う意味では支給されてしかるべきだと思いますがいかがですか?
西川:個別に色々とありますようにそれぞれ主治医の先生の意見を伺いながら現場で判断させて頂いていると思い
ます。
平野:じゃあ主治医が再発が心配なので継続して検査が必要だと書けば認められるという事なんですか?
西川:ここで断言はできませんが。主治医の先生のご意見を踏まえた上で判断します。
平野:それからじん肺合併肺がんですが、東京とか茨城で局と話をすると全然わからない事になっているんですが、
先ほどの回答ですと管理区分決定をされている方が肺がんになった場合には肺がんの初診日から支給するという事
でいいんですよね?
上田:確定診断肺がんと関連性のある診断で連続性があるかどうかで見ますので、原則は初診日となります。
平野:例えば具合が悪くなって病院や診療所に行って検査をしたらじん肺と大陰影があったと。それを調べていっ
たら肺がんだったという場合はどうなんですか?それは当然、管理区分申請はしますよね。その時に診断書の合併
症の欄に肺がんと書くわけですけど、こういう場合はどうなんですか?
上田:個別の事案を見て。
平野:個別じゃなくて一般的な話として。
上田:肺がんとその合併症に係る診断とされた検査とその前の検査に当該疾病との関連性があれば、その費用も認
めますよという形になるかと思います。
平野:じん肺と肺がんでは関連があるわけで、初診の日にレントゲンを撮ったところじん肺の所見と肺がんの所見
があったわけですよね。
上田:当該確定診断された疾病に連続性があって関連性があると認められれば検査日とか初診日が療養として認め
られます。
平野:じん肺と肺がんに因果関係があれば OK という事ですね?
上田:その事案がまさにそういう事であれば。
平野:じん肺合併肺がんはじん肺法で合併症として認められてるわけですよね?OK になりますよね。
上田:そういう事になると思います。
平野:これを東京の局だとか茨城の局で話をすると全然通達が下りてきてないと言うんです。じん肺合併肺がんで
初診日から管理区分決定されている人が肺がんになった場合も含めてですけど、初診日から労災で支給していいと
いう通達が下りてきてないのでわからないと東京と茨城であるんです。徹底してほしいと思います。
24

上田:初診日とか確定診断の日に関しましては色んな場でご要望を承っていますので、研修とか全国会議が中央で
ある場合には必ず周知しておりますので、そこでお話はさせて頂いています。
川本:ちゃんと文書で書かないと。じん肺肺がんと石綿の肺がんと混同して現場がわけわからなくなっちゃうよ現
場が。それでじん肺の合併症の検査日という話と石綿でじん肺が無い人で石綿肺がんになる人もいるでしょう?そ
れがぐちゃぐちゃになっていてまちまちなんですよ。だから文書で指導してくれと言ってるんです。局もよくわか
らないんですよ。
片岡:肺がんの場合は合併症に入ったじゃないですか。いつから認めるのか。他のは喀痰検査で認めたりしてるじ
ゃないですか。それとの混同なんです。肺がんについては療養開始日だというのを別途出さないとはっきりしない
人たちが現場にはいるという事です。
斎藤:頚肩腕障害の件で、被災者の方で東京高裁の判決は松本さんと服部さんはお読み頂いています?この方は手
話通訳者で労働者でもあり、地方公務員でもあり、国家公務員でもあり、登録通訳者でもありっていう形で過重に
よって頚肩腕障害になってしまったんです。ただ東京高裁の判決は登録がメインだからそれによってなったから労
災ではないとされてしまったんです。登録は企画部の方がわかるように、非常にたくさんの方がいるわけで、これ
は非常に曖昧な状態に置かれているわけで聴覚障害者の情報保障もきちんといかなくなりますから補償部と障害保
健福祉部と協力しあって解決をしてほしいです。
川本:補償に限らず労働基準法の適用、登録手話通訳者はかなりの規模いますから労働者性の事の判断をきちんと
基準も含めて議論しないと。時給が場合によっては派遣労働者よりも高いですよね。謝金と言うたら 500 円とか 200
円もらっているようだけど、普通の労働者より高い賃金で、そういう人が労働者性がはっきりしないまま重大な仕
事をされて移動しまくってやっているのがものすごく中途半端ですよ。きっちり労働者性について整理して。法律
でこうだと言われたら従うんだから。
服部:先ほども話したとおり、その話は当事者団体もそうですし、市の協会とかも含めて話題には上がったんです。
自治体でやっている事業ですから、雇用契約を結んだ上でちゃんとやりなさいという事を言ってほしいという話も
あったんですが、まだ裾野の部分を進めていかないといかない部分もあります。それと自治体の雇用契約もたくさ
んあるので、その判断でやってるところもあるので。まだ検討段階で、3 年後に法律上の見直し規定があるので基
準局も入れて。
川本:基準局が実態を知ったらこれはまずいってすぐに言うよ。時給見たって、雇用形態を見たってあれは労働者
ですよ。当事者が福祉の精神が旺盛すぎるんです。労働者なんかではありません、手話通訳させて頂いているんで
すっていう方が多いんです。概ねほとんどの人が障がい者の方々のためにやらせてもらっているんでという人が多
いから、それで何かあった時に引っかかるわけです。
服部:労働契約を結べていないっていう事が一番問題なんですか?
川本:だと思いますよ。それを結んでいないから何かあった時に問題になるわけです。
服部:なかなかそこは障害部だけではというわけにはいかないので、わかりました。
飯田:最後の平野さんから一言お願いします。
平野:色んな課題がいっぱいあって、重要な課題がいっぱいあったと思います。十分な話ができないまま終わって
しまう事が多いんですがやむを得ないと思います。先日、労災防止計画を読みました。非常に立派な計画だと思い
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ました。すごくたくさん課題が書いてあっていまの働いている人の現状をかなり把握されていますし、広範な課題
が掲げられているんですが多すぎて具体的な取り組みをどうするのかっていうのが乏しいですよね。NPO、NGO、
労働組合との協力は不可欠だと思います。皆さん今日は勉強になりませんでしたかね?現場で一生懸命やってる人
たちなので、そういう話を年に 1 回でもこうやって聞いて参考になって色々と明日からやれるなと思いませんでし
たか?これから現場の話も取り入れながら進めてほしいと思います。胆管がんでは別途やるとなりましたが、他の
課題も同じですので色んな場でフランクに対等な立場でやれるようにしてほしいと思います。お疲れ様でした。

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