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Ubiquitousの矛盾

2009年11月17日
「金は時なり」
金銭の本質は「時間」と空間であり、その前提として世界的な「分業」がある(あるいは金銭があるから分業が成立する)
自分でやった方がコストが安いのに、割高であっても「金で済ませる」 → 割高分は「時間」の対価

自分で食料を作るよりも、原価が高くても買った方が早い 自分で家を建てるよりも、原価が高くても買った方が早い

自分で荷物を運ぶよりも、原価が高くても頼んだ方が早い 退屈を紛らわせるために、金を払ってでも娯楽を手に入れる

更に、自分で生産活動等を通じ、必要な「金銭」を入手するより、金銭を持つ者から金銭を「買う」方が早い(対価は「金利」)

1
もし「時」という概念がなければ
歳もとらず、新陳代謝もなく、気象も固定され、移動の必然性もなく、衣食住全て不要
一次産業~三次産業、ついでに政府も全て不要となり、金というものが介在する余地がなくなる

新陳代謝がない 菌や細胞が増殖しない 生命維持活動・成長がない


→ 老化・死がない → 病気にならない → 食事が不要

種の保存の必要がない 退屈という概念がない
→ 家族という概念がない → 娯楽が不要

気象の変動がない 「競争」する必要がない
→ 住居や衣類等が不要 → 教育の必要がない

公共サービスが不要 そもそも生産活動がない ヒトやモノが動く意味がない


→ 政府・税金が不要 → 経済という概念もない → 物流・運送手段が不要

2
「記号」としての金
金は、様々な形態をまとって、あらゆる物理的空間や概念において姿を現す
その一方、基軸通貨(US$など)という統一コードを介して、森羅万象を全て同一の「記号」によって表現可能

金銭換算した場合の
統一的な数値化は可能
Financial
Statements

Financial
Statements

data

様々な「財」そのものの
規格の統一化は未熟

data

¥ ¥ ¥...

一方、個々の実物「財」や無形のサービスなどについては、世界的に翻訳可能な「標準化」が遅れている

3
証券化商品の本質
「リスクに見合ったリターン」という言葉のもと、完全には計量化不能な企業や個人の信用を無理矢理ランク付け
更に、ランクに応じた金利を画一的に適用することによって、「証券化商品」が成立
10.00%以上 価格帯=金利水準が2.75%以上3.00%未
スコアリングモデルの 9.00%以上10.00%未満 満においては、貸出金額は80兆円となり、
ロジックは概ね各金 8.00%以上9.00%未満 金利収入は2.3兆円に留まる。
融機関とも同じである 7.00%以上8.00%未満
こと、金融庁の「横串」 6.00%以上7.00%未満
検査、格付機関の影 5.50%以上6.00%未満
響により、どの金融機 5.00%以上5.50%未満 価格帯=金利水準が0.50%以上0.75%未
関のランキングもほと 満においては、402兆円もの貸出金額とな
4.50%以上5.00%未満
んど変わらない
4.00%以上4.50%未満 るが、金利収入は2.5兆円に留まる。さらに
3.75%以上4.00%未満 逆選択によるデフォルト、固定費、調達コス
「リ トを勘案すると完全に破綻モデル。
適 3.50%以上3.75%未満
ス 用
ク 3.25%以上3.50%未満

」の = 利 3.00%以上3.25%未満
ラ 水 2.75%以上3.00%未満
ン 準
ク 2.50%以上2.75%未満
2.25%以上2.50%未満
「玉石」を束ねて、見かけ上
2.00%以上2.25%未満
のリスクのランキング(格付)
を向上させ、かつ格付と比較 1.75%以上2.00%未満
して魅力的なリターンを提供 1.50%以上1.75%未満
1.25%以上1.50%未満 価格帯=金利水準が1.50%以上1.75%未
1.00%以上1.25%未満 満にて均衡。平均金利1.625%×貸出金額
0.75%以上1.00%未満 258兆円=4.2兆円の金利収入
直接貸付を行うべき銀行まで 0.50%以上0.75%未満
が証券化商品に投資し、新た 0.25%以上0.50%未満
な資金供給にならない 0.25%未満
0 100 200 300 (兆円) 400
総貸出金の累計額

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生産性を低下させる動きとしての「ユビキタスネット社会」
現状の社会・経済構造を「全面的に是認」するものとしてのUbiquitous
現実の社会・経済・産業構造および生活動線等をアプリオリに受け入れ、プロセスの短縮化が中心

Ubiquitous computing is roughly the opposite of virtual reality.(Mark Weiser)


Ubiquitous computing forces the computer to live out here in the world with people.(同前)
すなわち、ユビキタス・コンピューティングは現状を変革するものではない
逆に言えば、ユビキタス・コンピューティングが進めば進むほど、ヒト・モノは動く必要がない
逆説的ではあるが、情報・価格・市場「格差」が現実社会へのアクセスを要求し、ビジネスチャンスが発生する
同じ財について価格の異なる、物理的に離れた市場があるため、裁定取引を通じて市場が拡大する
カーナビ・GPS・ETCによって自動車で目的地まで直行 ⇔ 徒歩で道に迷いつつ寄り道・衝動買い・飲食

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「ユビキタスネット社会」がもたらしかねないマイナス面
「情報の再分配」が必ずしも持続的な経済成長をもたらす訳ではない
強者(幻想や誤解を含め:日本、東京、金融、政府系)の論理との誤解を招くことも辞さず、敢えて問題提起

ユビキタスの発想 考えられる逆効果(詭弁との印象を与えることは自覚)
- 通信手段の高速化・高品質化・低廉化 - 「実体験」に挑戦することなく、PCや携帯電話の情報で満足し、移動や消費等の
経済機会の喪失
- 固定通信と移動体通信の融合 - ただでさえ地位が低下している固定電話やデスクトップPCが顧みられず、「書を
捨てよ町へ出よう」どころか、自宅内の自室にこもってあらゆるメディアを堪能
- 生体認証によるセキュアな情報通信手段の確保 - ネットワークに活用された瞬間、流出しないデータはあり得ず、一度生体情報が
流出された途端、安全性は壊滅する。この点、パスワードは「使い捨て」であると
ころにメリット大
- 電子タグによる物流管理の効率化 - 企業の合理化に伴う、大量の雇用機会喪失
- 遠隔医療の普及促進 - 触れ合いを求めるヒトのニーズを阻害するとともに、適度な外出による運動や社
会との接触の機会も喪失
- 食品(特に農産物)トレーサビリティ - 産地を実体験し、「○○狩り」といった娯楽がなくなるとともに、児童にとって必要
な農産物に対する感謝の気持ちが希薄化
- ECによるショッピング - 目的検索によって購買するため、ウィンドウショッピングによる「衝動買い」や、良
心的な店員によるセレクト買いといった付加価値はなくなる
- ASP・SaaSのデータ連携 - 逆に言えば、データの移行が容易になるため、決定的な違いがない中で、利用
料の価格競争と総合的なサービスラインアップの観点から、大手ベンダーによっ
て良心的なベンチャー事業者が駆逐される恐れ
- 企業の会計データと金融機関を連携させた借入申込 - 「格付」と「金融検査マニュアル」以来、ただでさえ地に墜ちている銀行員の(いい
意味での)人物眼、直感、目利きといった懐の深さを更に去勢させ、横並びの与
信判断しかできなくなる恐れ
- デジタルサイネージ等 - 金太郎飴的な回遊の強制で付加価値が乏しく、地域内格差が拡大しかねない

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ICT(ユビキタスネット)の再考
【仮説1】 ICTによって生産性・生活利便性の向上を実感できるのは、発展途上~先進の中間
中央集権的な国家によって、情報の再配分による「底上げ」を図ることに意義がある(≒旧ソビエト)
日本の場合、産業の成熟度、生活水準、治安等の面において既に相応のレベルにあり、切実なニーズがない
【仮説2】 官公庁間における無駄が多すぎる
下表はコード統一、ASP・SaaS、会計データ、融資といったテーマに関する重複の多い実証実験
税金投入対象事業および主要な参加メンバーともに重複しており、社会的な無駄が多い
官公庁、ITベンダーの発想の限界と、逆に言えば、そもそも多様なニーズがあるのかという疑念を露呈させている
事例 所管 内容
企業ディレクトリ 総務省 - H21年度においては、統一化されたコードに基づき、会計ASP・SaaSのデータ連携を図るとともに、会
計データを金融機関への融資申込に活用
電子記録債権 総務省 - 複数設立される記録機関に対して、同一のユーザーインターフェースを構築するとともに、会計ベン
ダー、金融機関間のコードを統一化し、会計データを電子記録債権ファイナンスに活用
J-SaaS 経済産業省 - 複数の会計・ERPのSaaS事業者を一覧性をもったポータルに集約し、SSOで利用可能にするととも
に、SaaS間のデータ連携も図り、税務申告やゆくゆくは金融機関との連携も視野

【仮説3】 日本国内の限界
「世界に冠たるICT・ブロードバンド」が事実としても、国内完結型モデルが中心
国際分業の観点から、日本が何を持って「立国」するのかとのビジョンがなければ、単なる玩具に終わる
特に直近は、各官公庁の「原課」が所管する業種について、それぞれ保護する動きが強まり、総花的な状況
【仮説4】 遊びのなさ
成熟された経済や産業の成長においては、「無駄」「遊び」が不可欠(語弊を恐れず言えば「軍需」「宇宙開発」含む)
ユビキタス・コンピューティングは、むしろ「無駄」「遊び」を排除する手段であり、そもそも他産業の成長を阻害
従って、ICT自体、ICT産業・企業自身の成長が自己目的化とならざるを得ず、ビジネス「手段」になり得ない

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非公式「提案プロジェクト」の考察
あくまでも「ビジネス」として考えた場合、直接的に収益を享受するのは、ほとんどがITベンダー周辺事業者
「いい悪い」は別にして、結局ICT業界の開発・運営収益が目的であり、ユーザーが「金を払いたい」と思うかは不明
提案プロジェクト名 趣意書との関係 ビジネス収益享受者
高速指静脈認証を活用したSecure & Comfortableマンションの開発 生活者が変わる マンションデベロッパー、ITベンダー
静脈認証対応携帯電話端末を利用した生活総合サービス実現に向けた実証実験 生活者が変わる 携帯電話キャリア
ユビキタス技術を活用したオープンヘルスケアマイレージ共通基盤 地域が変わる ITベンダー、施設運営事業者
若年層雇用の創出を支援する、「ICTものづくり振興」の基盤となる「ICTビジネス・コモンズ基盤」の設立 地域が変わる ITベンダー
映像コンテンツのユビキタス利用を促進する産官学コンテンツ参照ID運用共通基盤 産業が変わる コンテンツホルダー、放送・通信事業者
家庭における安心・安全プラットフォームの構築 生活者が変わる ITベンダー
ユビキタスエリアマネジメントプロジェクト(人流・行動履歴の抽出・利活用に係る共通基盤の開発・実証) 産業が変わる ITベンダー
ヘルスケア情報連携プラットフォーム 生活者が変わる ITベンダー
歩行者の交通事故防止支援 生活者が変わる ITベンダー
アンチエージング 生活者が変わる ITベンダー、生活指導事業者
防犯・減災 生活者が変わる ITベンダー
診療所におけるICT化を促進するSaaS型業務支援サービスの展開 生活者が変わる ITベンダー
健康情報プラットフォーム構築による健康・医療サービスの質の向上 生活者が変わる ITベンダー、DC事業者
ユビキタスネットワークを活用したコミュニティインフラサービスの実証実験 地域が変わる ITベンダー
多様化するデジタルコンテンツ流通モデルに対応した管理プラットフォームの実証 生活者が変わる コンテンツホルダー、ITベンダー
ユビキタス環境健康モデル生活圏 ~柏の葉~ ホスピタリティサービスを中心とする複合モデル 地域が変わる ITベンダー、分譲開発業者
街中デジタルサイネージと携帯電話の連動による動的マーケティングの実証プロジェクト 産業が変わる ITベンダー、広告代理店
電子記録債権を普及促進させるためのICT基盤の構築 産業が変わる ITベンダー
アジアコンテナセキュリティプラットフォーム形成推進事業(仮称) 産業が変わる ITベンダー、電子タグ開発事業者
B2Bエスクロービジネス 産業が変わる ITベンダー、物流事業者
倉庫内在庫担保融資 産業が変わる ITベンダー、物流事業者
電子記録債権によるユビキタス金融の統合化 産業が変わる ITベンダー
ユビキタスエリアマネジメントプロジェクト(人流・行動履歴の抽出・利活用に係る共通基盤の開発・実証) 産業が変わる ITベンダー
食料安定供給確保に向けた需給予測プラットフォームの構築 生活者が変わる ITベンダー
エコポイントシステムによるCO2削除等の環境貢献活動 生活者が変わる ITベンダー、リサイクル事業者
自立型安否確認システムによる大規模災害からの独居高齢者見守りシステム 生活者が変わる ITベンダー、警備保障会社
テレビ番組連動型情報配信インフラを活用した地域活性化 地域が変わる コンテンツホルダー、ITベンダー
直流化したサーバによりホスティングサービスを提供するデータセンターのCO2削減プロジェクト 産業が変わる DC事業者
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国家の比較
数値面からもブランドイメージからも、機械類を中心とした高品質な「ものづくり」と輸出というビジネスモデル
しかしながら、足下においては輸出の落ち込みが大きく、「製造業」の不振も周知の事実
一方、政治、観光、居住の観点からは二流のイメージ → イメージとは逆に中国の観光客数は膨大
日本 USA 中国 韓国 UK
国土(km2) 377,835 9,629,091 9,596,960 98,480 244,820
人口(千人) 127,156 314,659 1,345,751 48,333 61,565
GDP(10億US$) 4,924 14,265 4,402 947 2,674
一人当たりGDP(US$) 38,724 45,335 3,271 19,593 43,434
輸出総額 FY2007 714,327 1,162,538 1,217,776 371,477 439,973
(百万US$) 機械類 451,952 機械類 536,840 機械類 577,751 機械類 216,736 機械類 151,360

輸入総額 FY2007 622,243 2,017,121 955,956 356,841 624,613


(百万US$) 鉱物性燃料 172,785 機械類 753,960 機械類 412,640 機械類 107,570 機械類 218,627

輸出増減(08/12→09/4) ▲ 13.1% ▲ 27.5% + 8.5% + 9.5% + 10.0%


国家ブランド順位* 5位 7位 28位 33位 3位
Exports 1位 2位 21位 18位 4位
Governance 17位 22位 48位 31位 極めて 9位
Culture 8位 5位 9位 33位 安定的 3位
People 8位 13位 41位 39位 6位
Tourism 8位 6位 21位 43位 4位
Immigration/Investment 10位 2位 33位 30位 2位
外国人訪問客数 8,347千人(28位) 55,986千人(3位) 54,720千人(4位) 6,448千人(36位) 30,677千人(6位)
* The Anholt-GfK Roper Nation Brands Index SM 2008 Report
(毎年20ヶ国、18歳以上、20,157名を対象にインタビュー。ちなみに総合1位:ドイツ、2位:フランス、4位:カナダ。)

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「ものづくり」の状況
「産業の米」と言われた半導体も圧倒的シェアから脱落して以降は韓国にも抜かれる状況
(百万US$) 60,000
全世界売上高上位10社におけるメーカー国別の売上高
日本
40,000
アメリカ
韓国
20,000
EU

0
1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008

一般に日本の「お家芸」と思われていた液晶テレビも、世界シェアにおいてSamsungやLGに追い越されている
25%
20%
Samsung
15% LG
10% Sony
Sharp
5%
0%
Q4‘05 Q2‘06 Q4‘06 Q2‘07 Q4‘07 Q2‘08 Q4‘08

自動車産業についても予断を許さない状況(製造基盤白書(ものづくり白書)より)

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業種・業界(マクロ)から「業」(ミクロ)への回帰
「ものづくり」は、汎用化・コモディティ化した瞬間に技術が陳腐化し、競争が激化する宿命にある
特に売上げを「嵩上げ」しやすい「ハコもの」「アッセンブリ」「ユニット」ほど、拡散と模倣が容易
1万社のうち1社、「ホンダ」「ソニー」が産まれなくても、100社のトップ企業が産まれれば結果として同じ経済効果

- 個々の製商品の売上規模が小さくても、それなくしては「業界」が成立しないような「モノ」
を作る企業が数多く育てば良い
- 「業界」「業種」という概念ではなく、その企業自身が一つの「業」となる
- これらの企業の集積が、充分な「面積」となるように促すことが「政策」
- 事例:ベアリング、特殊板金、金型、極小バネ、液晶偏光膜用フィルム、精密不織布、液
晶偏光板、太陽電池、非球面ガラス、LED、水溶性樹脂 等々


品 いわゆる「ハイテク」と呼ばれるような領域だが

価 、商品化された時点で、宿命的にアッセンブリ
格 化が開始


収益が最大化する一方、フォロワーが目を付
けるとともに、模倣や代替的な生産手段が急
激に発生してくる領域

日本でわざわざしがみつく必要はない領域

商品の販売量

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「業」に即した金融の姿
かつての銀行においては当たり前のことを行うのみ → ただしICTを活用可能なところは活用

【従来】 【 今後】
・ 「何を作っているか/売っ ・ 企業として「業」は何か、
ているか」よりも所属する 作っているもの/売ってい
業種・業界 るものは何か
・ 企業審査よりも内部格付 ・ 個別企業審査の重要性
や債務者区分 ・ 債務者区分による貸倒実
・ 担保による回収可能性よ 績率よりも回収率
りも債務者区分 ・ 「業」に即した資金使途の
・ 資金使途よりもコミットメ 設定
ントライン ・ 「業」として適切な企業とし
・ 定性情報よりも形式的な ての実力を持つか
財務内容 ・ 「業」そのものの成長性に
・ 将来の成長性よりも過去
の決算実績 業 着目

・ 手触り感のない、企業の ・ 個別の企業の「業」に即し
顔が見えない「塊」としての た与信判断
リスク管理 ・ 既に崩壊した「業界」「業
・「業界」「ポートフォリオ」や 種」「産業」の概念に固執し
「債務者区分」の一括り ない個別判断
・ 「括り」さえあれば、証券化 ・ 証券化ではなく、個別債権
商品として販売 ごとの調整
・ 資金使途を特定できず、 ・ 「業」に即した資金使途の
回収能力の低下 特定と返済促進

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「業」のユビキタス化に即した社会モデル
個々の「業」へ細分化され、個別企業の規模も小さくなるからこそICTへの需要が強まる
世界中に遍在する「業」、「情報」、「金」を統合化するためにICTは存在(「遍在」のままではビジネスにならない)

発注情報裏付融資

【企業】 海運
インターネット融資 【SCM】
【金融機関】
【金融機関】 陸運
【企業】
【金融機関】 【企業】

【EDI】
電子債権
【リスク移転取引】
記録機関
【企業】
早期立替払

在庫担保融資 【企業】
【企業】 【金融機関】
企業コード
【リスク移転取引】 【金融機関】

商品コード 売掛債権ファクタリング
【SCM】
【企業】 位置コード
【EDI】
倉庫
資金決済

実態経済の流れ
実体経済と金融をリンクさせる「企業」「商品」「位置」に関する統一的なコードが
資産経済(金融)の流れ 確立することによって、記録機関における管理がなされ、資産経済の暴走が
電子債権記録機関への記録 防止されるとともに、実体経済の効率化が急速に促進する

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提言
官公庁の重複と無駄を防止するための省庁再編
同じ効用でもスタンドアローンなら○省○課、無線を使うなら○省○課、金融が関与するなら○省○課...
いやしくもICTを国是とするのであれば、各官庁から権限を剥奪し、強力な「ICT省」を設置
国是以前に、ICTインフラ自体が、電気ガス水道、交通と並ぶ重要な経済・社会的インフラ
金融、会計、ソフトウェア、医療だろうが、「情報通信技術」に関与するものは全てICT省に権限を集中
国家としての産業政策を明白に
「雇用」は確かに重要だが、錦の御旗に、日本で継続する必然性の低い「業種・業界」へ資源投入するのは濫費
むしろ現在は「雇用従業員数」が尐なくとも、日本として守るべき「業」を持つ企業を数多く育成させる
「業種・業界」という理念型が崩壊している以上、「業種・業界」に直結した「原課」体制は廃止
そのためにこそ、ICTを通じた「売上げの向上」に直結する仕組みと、「安全」な社会を「準備」しておく
ICT自体、自己完結型のビジネスとして育成を図る
単年度主義、実証実験の乱立、性急な民間払い下げ、総花的な公募といった考え方の廃止
重複するような事業はもちろん、自社の体力で遂行可能と思われる事業者は最初から排除
むしろ敢えて直接「ビジネスにならない」ものの、「人間の継続的な存続と尊厳の維持」に貢献する事業を構築
この「事業」では他産業や生活者から収益を得ることは難しいが、その「パラダイム」自体の輸出で外貨獲得
地域の活性化に関しては日本国内からの需要に期待しない
ブランドイメージで中国よりも“Culture” “People” “Tourism”が高いにも関わらず実際の観光客数には大差
地方空港+歴史的景観を維持した宿泊施設+高度な検診施設+長期滞在に適したハード・ソフト
汚らしいデジタルサイネージ類は一切排除し、高度に洗練された知的水準の高い“Butler”が案内役
ICTは、逆に世俗的な国内観光客との「鉢合わせ」を防止するために活用(秘境シェアリング)

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