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[リチャード・

リチャード・ゲイジ講演会
ゲイジ講演会 特別資料]
特別資料]

WTCを破壊した高性能爆発物
科学論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット剤」に
ついて

2009年
2009年4月に、インターネット インターネット科学論文誌
ネット科学論文誌 The Open Chemical Physics Journal に、論文「 論文「Active
Thermitic Material Discovered in Dust from the 9/11 World Trade Center Catastrophe(
Catastrophe(9.11世界貿易
11世界貿易セン
世界貿易セン
ター惨劇
ター惨劇の
惨劇の粉塵から 粉塵から発見
から発見され
発見された
された活性度の活性度の高いテルミット剤 テルミット剤:仮訳)」 仮訳)」が
)」が、査読を
査読を受けた正式 けた正式な
正式な科学論文として
科学論文として
掲載された
掲載された。
された。それは、それは、世界貿易センタービル
世界貿易センタービル群
センタービル群が、アメリカで アメリカで軍事用に軍事用に開発された開発された爆発物
された爆発物を爆発物を用いて破壊
いて破壊され
破壊され
たことの、
たことの、直接の 直接の物的証拠を
物的証拠を示すものであり、 すものであり、世界的に 世界的に大きな反響 きな反響を
反響を呼んでいる。
んでいる。著者は 著者は米国、米国、デンマーク、
デンマーク、
オーストラリアの
オーストラリアの科学者と 科学者と技術者であり
技術者であり、 であり、研究は 研究はコペンハーゲン大学化学科
コペンハーゲン大学化学科の 大学化学科の施設を 施設を用いて行 いて行われた。
われた。
●この資料
この資料の
資料の内容
(1)論文の紹介(グレッグ・ロバーツ:和訳)
(2)論文の「摘要」「序文」および「結論」部分の和訳
(3)本論内容の要約と説明(ジム・ホフマン:和訳)
(4)補足説明(童子丸開)
なお、
なお、和訳は
和訳は童子丸開による
童子丸開による暫定訳
による暫定訳であり
暫定訳であり、
であり、すべて著作者
すべて著作者の
著作者の了解を
了解を得ている。
ている。各訳文の
各訳文の最後に
最後に原文の
原文のア
ドレスを
ドレスを掲げているので、
げているので、不明な
不明な部分は
部分は原文でお
原文でお確
でお確かめいただきたい。
かめいただきたい。訳文中では
訳文中では原文
では原文に
原文に載せられている
写真や
写真や図表をそのまま
図表をそのまま用
をそのまま用いたが、
いたが、原文中にある
原文中にあるリンク
にあるリンク先
リンク先のアドレスは
アドレスは省略した
省略した。
した。

(1)論文の紹介(グレッグ・ロバーツ)
この紹介記事は、2009年4月22日付で Architects & Engineers for 9/11 Truth(9.11の真実を求める建
築家とエンジニアたち)のホームページに掲載された。

2009年
2009年4月22日
22日
科学者たちが
科学者たちがWTC
たちがWTCの
WTCの塵埃中に
塵埃中に未着火爆発物の
未着火爆発物の残滓を
残滓を発見
グレッグ・
グレッグ・ロバーツ著
ロバーツ著
赤色/灰色薄板片(チップ)は、米国政府系の研究所で開発された進化型テルミット剤と一致する

2009年4月23日、カリフォルニア、バークレー:.11真相解明に光を当てたスティーブン・ジョーンズ、ケ
ヴィン・ライアンに3カ国から集まった7名が加わった科学者たちのチームが、今月、「9.11世界貿易センタ
ー惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット剤」と題する、長い間待ち望まれた25ページの論文を
公表した。
このチームは、グラウンド・ゼロ近くの4箇所から
採取されたサンプルを分析した。サンプルの一つ
は北タワーが爆破された10分後に採取されたた
め、撤去作業による汚染の影響を受けていない。
4つのサンプルはすべて同一の見慣れない物体、
小さな赤と灰色の薄板片(チップ)を含んでおり、
それが既存のテルミットと一致する成分ばかりでな
く、同時に炭素、珪素やその他の元素を含むもの
であることが分かった。
それらの成分はすべて、その混合物が着火後の
反応速度が大きいきわめて微細な粒子の形で発
見されている。既存のテルミットが熱く速く燃えて
鉄を溶かす2000℃を超える温度を作る「焼夷物
質」と見なされるのに対して、「ナノ・テルミット」あるいは「スーパー・テルミット」と呼ばれる混合物は爆発物で
ありうる。それはロスアラモス国立研究所が自慢げに発表している通りである。【訳注:「焼夷物質」は原文で
は incendiary。適切な訳語が無いためこう訳したが、高熱を出して激しく燃える物質の意味である。】
著者たちの中心であるコペンハーゲン大学化学科准教授ニールス・ハリットは次のように語る。「この新た
な発見は、世界貿易センターの塵埃の中にある、溶けて固まった鉄を豊富に含む小さな球体という、以前か
らの発見を確認させさらに発展させるものである。それは、WTC崩壊の公式な説明が間違っているという強
災 ェ 料
力な科学的根拠を我々に提供する。ビル火 とジ ット燃 は、これらの高度な 技術で作られた危険な粒子

を作り すことはできない。」
告 ゆ 異常さと矛盾に加えて、この最新の発見が、9.11の惨劇に対
今まで我々が げられてきたことのあら る
する新たな正当な調査を要求する国際的な動きを、さらに強く支えることになる。それらは、WTCでのありと
あらゆる爆破の証拠を否定し続ける米国国立標準技術院(NIST)系統の役人たちによって述べられてきた
ことに、新たな光を投げかけるものである。
この発見は、崩壊する直前にビデオに記
録された南タワーから流れ落ちる溶けた
金属や、残骸の下で数多くの人々に目
撃された溶けた金属、そしてグラウンド・
ゼロの熱分布に関するNASAによる異
常高熱部分の確認といった事実が、彼ら
の報告に存在しないことを、くっきりと浮
かび上がらせるのだ。
多くの911活動家が気付いていないこ
と だ が、その 報告書で(爆破の 証拠を)
陰険にも否定したNIST自身の研究者
の一部が、実はナノ・テルミットの開発に携わっていたのである。塵埃中の証拠に光が当てられる以前でさえ、
明らかに大きすぎる崩壊スピード、左右対称性、爆発、そして破壊の完全さが、爆破を強く指し示していた。
これらのNISTの技術者が、1万ページを超えるその報告書の中から、どのようにして制御解体を除外できた
のだろうか? それはおそらく、彼らが崩壊開始以後の鍵となる事実を除外したのと同じ理由によるものだろ
う。
この報告の短さのために、この一連の出来事は「可能性のある一連の崩壊」という形で言及されたが、そ
れは実際には、崩壊開始の条件が整い崩壊が不可避となって以後のタワーの構造的な振る舞いを含
むものではない。(WTC崩壊に関するNISTの最終報告書、2005年、82ページ、注13)
この研究の 背景には、すでに人々が知っている科学的な見方があり、それがどのように批判に対抗してい
るのかについては、9-11 Research 誌のホームページにある論文集をごらんいただきたい。
また、この論文を掲載した The Open Chemical Physics Journal は、数多くのノーベル賞受賞者による賞賛
を受けた正式な科学論文誌の Bentham Open 系組織の一部をなすものであり、オンラインですべての論文を
無料で見せてくれるものである。上記論文の著者たちの一部がこの論文の以前に、Bentham Open の他の刊
行物である The Open Civil Engineering Journal に、論文 Fourteen Points of Agreement with Official
Government Reports on the World Trade Center Destruction を掲載していた。
原文のアドレス:http://www.ae911truth.org/info/57。 著者のグレッグ・ロバーツ(Gregg Roberts)は建築家、
科学技術論の作家・編集者。この論文の著者の一人でもある。

(2)論文「摘要」「序文」および「結論」部分和訳
この論文原文はpdfファイルで25ページ。訳文の最後に論文をダウンロードできるウエッブ・サイトのアドレ
スを掲げておく。また、できうる限り非専門家にも分かりやすいように配慮したため、訳文中に科学論文では
使用されない言葉遣いなどが混じっているかもしれない。その点はご容赦願いたい。また論文の本論部分
は割愛し、それに代わるものとして、この訳文の次に、非専門家向けに本論部分を要約して分かりやすく説
明するジム・ホフマンの文章を載せることとする。

9.11世界貿易
11世界貿易センター
世界貿易センター惨劇
センター惨劇の
惨劇の粉塵から
粉塵から発見
から発見された
発見された活性度
された活性度の
活性度の
高いテルミット剤
テルミット剤

Niels H. Harrit、コペンハーゲン大学 化学科、デンマーク


Jeffrey Farrer、ブリガムヤング大学 物理学・天文学科、米国
Steven E. Jones、S&Jサイエンティフィック社、米国
Kevin R. Ryan、9/11ブルーミントン・ワーキング・グループ、米国
Frank M. Legge、ロジカル・システムズ・コンサルティング、オーストラリア
Daniel Farnsworth、ブリガムヤング大学 物理学・天文学科、米国
Gregg Roberts、9/11の真実を求める建築家とエンジニアたち、米国
James R. Gourley、国際9/11研究センター、米国
Bradley R. Larsen、S&Jサイエンティフィック社、米国
摘要:
摘要:我々は世界貿易センターの破壊によって生じた粉塵について研究したが、そのすべてのサンプ
ルの中に 独特な赤色/灰色の薄板片が見出された。 この論文では、別々の場所から採取された 4 つ
のサンプルの検査結果を報告する。これらの赤色/灰色の薄板片は 4 つの試料で著しい類似性を示す。
1 つのサンプルは2番目のWTCタワー【訳注:北タワー】が崩壊した約10分後にマンハッタンの一住人
よって採取され、2 つのサンプルは事件翌日に、そして 4 つ目のサンプルが約 1 週間後に採取された。
これらの薄板片の特性は、光学顕微鏡、走査電子顕微鏡(SMX)、X線エネルギー分散分光法(XED
S)、および示差走査熱量法(DSC)を用いて分析された。赤色の物質は、酸化鉄を主成分とする直径
約100nm の粒子を含み、一方で小さな板状の構造にはアルミニウムが含まれている。メチルエチルケト
ンを用いて成分を分離することによって、単体のアルミニウムが存在することが判明する。赤色の物質中
では酸化鉄とアルミニウムが密に混合している。破片をDSC装置の中で発火させると、およそ430℃で、
大きいが幅の狭いピークを示す発熱を示す。これは従来のテルミットの標準的な発火点をはるかに下回
るものである。これらの独特な赤色/灰色の薄板片を発火させるとその後には、多数の鉄を豊富に含む
球体が明らかに観察される。薄板片の赤色部分は未反応のテルミット剤であり、高いエネルギーを発生
させうる物質であるとわかる。
キーワード:
キーワード:走査電子顕微鏡、X 線エネルギー分散分光法、示差走査熱量法、DSC分析、世界貿易 センタ
ー、WTCの粉塵、9.11、鉄を豊富に含む微小な球体、テルミット、スーパー・テルミット、エネルギー・ナノ複
合材料、ナノ・テルミット

序文
年 日 起 層 び 単 傷 死亡した何千人
2001 9月11 に きた3つの超高 ビル(WTC1、2およ 7)の破壊は、 に つき
もの人々とその家族を襲ったばかりではなく、国内外の政策に根本的な変化を与える、極度に悲劇的で破滅
的な出来事であった。その点を含む多くの理由により、あの日に実際に何が起こったのかを知ることは極め
て重要である。
政府に支援され資金を提供された様々な研究によって多大の努力がなされてきたが、それは主要にはF
EMAとNISTによって発表された報告につながった。この崩壊に関するその他の研究は十分に広められて
はいないものの、この悲劇の被害者に対してあの日に起こった本当のことを明確にする格別の責務に対して、
少なからぬ重要性を持つものである。これらの研究の多くは、この3つの超高層ビル破壊の方法と関連させ
ながら、一般国民が手に入れている証拠品として、残滓の物質と入手可能な写真やビデオに、正しくその注
意を向けてきた。
この3つの高層ビル崩壊は、その完璧さ、その自由落下にも近い速さ、その広がりの衝撃的なほどの対象
性、および驚くほどに巨大な体積に広がった微細で有毒な粉塵が生み出されたことによって特徴付けられた。
これらの崩壊の特徴をよりよく理解するために、本稿の著者達はこの粉塵の研究を開始した。2007年6月に、
スティーブン・ジョーンズ博士は、WTCの粉塵サンプル中に、赤色と灰色の層を持つ独特な2層の薄板片を
観察した。当初それらは錆止め塗料ではないかと疑われたが、より精密な調査と試験の後で、そうではないこ
とがはっきりした。引き続いて、それらの赤色/灰色の薄板片の成分と特徴を明らかにするための試験が行
われた。著者達はまた、9.11当日、またはその直後に別々の観測者によって採取されたWTC塵埃のサン
プルを新たに手に入れて研究した。それらのサンプルの全てが、この独特の赤色/灰色の薄板片を含んで
いたのである。WTCの粉塵の観察に関するそれ以前の研究としては、RJ Lee社、米合衆国地質調査所(US
GS)、McGee等、Lioy等によるものがある。それらの研究の一部は、鉄を豊富に含む微小な球体の発見を明ら
かにした。それもまた独特なものであるが、本研究において分析された赤色/灰色の薄板片が、以前に発表
された研究報告の中で語られたことはなかった。一つのサンプルが、2番目のWTCタワー崩壊のおよそ10
分後に採取されたため、撤去作業によって他の物質が混ざる可能性が全く存在しなかったことは、大いに強
調すべきことである。

結論
伴 多 独特の赤・灰色薄板片を発見している。
我々は、世界貿易センター破壊に う塵埃の中に相当に くの
我々は走査電子顕微鏡(SEM)とエネルギー分散形X線分光器(XEDX)その他の手段を用い、これらの薄
板片の微細なスケールの構造と化学的な現れ方の特徴を明らかにした。特にその赤色の部分についてであ
る。この赤色の物質は極めて興味深いものであり、以下のような特徴を持っている:
1. それはアルミニウム、鉄、酸素、珪素および炭素から成り立っている。また、より少量のカリウム、硫黄、
鉛、バリウムそして銅といったその他の高い反応性の可能性を持つ物質が存在することもある。
2. これらの主要な元素(アルミニウム、鉄、酸素、珪素、炭素)はどれもそのほとんどが数十~数百ナノ
メートルのスケールの粒子中に存在し、XEDSによる詳しい分布によればそれらが密接に混ざり合
っていることがわかる。
3. メチルエチルケトン溶媒で処理すると、これらの成分に部分的な分離が起こった。単体のアルミニウ
ムが十分に高い濃度となり、この着火以前の物体の中に存在することが突き止められた。
4. 酸化鉄が差し渡しおよそ100ナノメートルの切り子型の粒子中に存在するが、アルミニウムは薄い板
状の構造の中で見つかる。この酸化鉄の微細な粒は、ナノ・テルミットつまりスーパー・テルミットとさ
れる物質であると判定できる。
5. 分析により、鉄と酸素は酸化第2鉄(Fe O )と一致する比率で存在すると分かる。4箇所から採取さ
2 3

れたWTCの塵埃に含まれる赤い物質はすべて同様であった。酸化鉄は着火以前の物体中に発見
されたが、単体の鉄は発見されなかった。
6. 赤色の物質中にある単体のアルミニウムと酸化鉄の存在から、我々はそれがテルミットの成分を含
むものと結論付ける。
7. 示差走査熱量計(DSC)を用いた測定により、この物体はおよそ430℃の温度で発火し相当に狭い
範囲の発熱量のピークを伴って激しく反応するが、これが別に観察されたスーパー・テルミットとして
知られるサンプルと極めてよく一致することがわかる。着火する温度が低いこと、および120ナノメー
トル未満の酸化鉄の粒子が存在することは、この物質が通常のテルミット(着火点が900℃以上)で
はなく、スーパー・テルミットの一種である可能性が極めて高い。
8. 700℃に設定したDCSによる実験で、多くの赤・灰色チップを着火させた後に、我々はその残滓の
中に鉄に富んだ球体や楕円体を多数発見した。これは極めて高温の反応が起こったことを示してい
る。その形状を作るために、明らかにこの鉄に富んだ生成物が融解しなければならなかったからで
ある。多くの球体で、鉄の含有比が酸素を明らかに上回ることによって、鉄の単体の存在が確認され
た。我々は、高熱を発する酸化還元反応、つまりテルミット反応が、この熱せられた薄板片で起こっ
たと結論付ける。
9. DCSと燃焼による試験で作られた楕円体の生成物は、XEDXによって示される成分(アルミニウム、
鉄、酸素、珪素、炭素)を持つが、そこでは炭素とアルミニウムが元の赤色物質に比較して大きく減
少している。この化学的な観測結果は、市販のテルミットを発火させて作られる楕円体の化学的な観
測結果と非常によく一致している。同時にまたWTCの塵埃中に見つかる多くの微小な球体の成分
とも一致する。
10. 赤色の物質に含まれる炭素はある 有機物質が存在していることを示している。これは、点火された時
に高いガス圧を作り爆発性をもたせるためのスーパー・テルミットの構成を予想させるものであろう。
これらの薄板片に含まれる有機物質の性質をさらに調査することは有益なことである。これもまた大
きなエネルギーを発生する物質のようであることに我々は注目する。DSC実験で観察されるエネル
ギーの総計が、古典的なテルミット反応の理論的な最高値を時として越えるものであるからだ。
観察に基づき、我々は、WTCの塵埃中に発見される赤・灰色薄板片の赤色層は、活性度が高い
これらの
未反応のテルミット剤であり、ナノ・テクノロジーによって作られたものであり、そして極めて高いエネルギーを
発する焼夷物質、つまり爆発性を持つ物質であると結論付けるものである。

The Open Chemical Physics Journal Volume 2 ISSN: 1874-4125


(論文の原文は次のサイトからpdfファイルでダウンロードできる)
http://www.bentham-open.org/pages/content.php?TOCPJ/2009/00000002/00000001/7TOCPJ.SGM

(3)本論内容の要約と説明
この文章は、9/11 Research 誌を中心的に支える技師ジム・ホフマンが、非専門家向きに論文内容を要約し
たものである。それでも非専門家にとっては理解困難な部分が多いかもしれないが、原文と同じ写真、図表、
グラフを掲げておくので、最後までじっくりとお読みいただきたい。この訳文はあくまで暫定的なものであり、
またできる限りかみくだいた表現を使っているため、不明な部分は訳文後に掲げるアドレスから原文をご参
照いただきたい。なお、訳文中に「焼夷物質」とある語の原語は incendiary であり高熱を出して激しく燃える
物質の意味である。また、図のナンバーは論文内でのもの。

世界貿易センタービル
世界貿易センタービルの
センタービルの塵埃中に
塵埃中に
発見された
発見された爆発物
された爆発物
科学者たちが、ツインタワーの残骸の中に、ナノ加工された
テルミット系爆薬の、生成物および未着火の小片を、ともに発見
2009年
2009年4月9日 ジム・
ジム・ホフマン著
ホフマン著

序論
科学論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット剤」は、 インタワ ツ
生 在
ーから発 した塵の中に、着火以前のアルミノ・テルミット爆発物が存 していることを、決定的な形で見せて
くれます。その化学的な性質の現れ方は、その論文の以前から資料化されていた、同じ粉塵サンプルの中
に見つかるアルミノ・テルミット剤の生成物と一致しています。この私の文章は、その論文とそれに関係ある研

究について かれているのですが、その 的は、 目専門家ではない読者のために、これらの発見を要約して
説明することです。そのために、アルミノ・テルミット爆発物というテーマについての簡単な導入部を作り、次
に粉塵サンプルの分析の方法と結果を大まかに説明し、最後にこれら発見が持つ意味について探求するこ
ととしましょう。

アルミノ・テルミット剤
アルミノ・テルミット反応とは、アルミニウムが鉄のような
金属を還元する(酸素を奪い取る)ときに大きなエネルギ
ーをだす、酸化還元反応の一種です。従来の工法で作ら
れたアルミノ・テルミット剤は反応に何秒間もかかるため、
そのエネルギーのほぼ全てを熱と光として出してしまいま
すが、高度な技術で作られる反応速度が高められたもの
では、従来の高性能な爆薬と同様の爆発力を得ることが
できます。
NIST(米国標準技術院)の役人を含む、9.11事件の
公式な説明を支持する人々は、テルミットのゆっくりした反
応速度ではビル解体の 道具としては不適格であると言っ

て、世界貿易センター高 ビルの破壊でアルミノ・テルミ
ット剤が使用された証拠を認めようとしてきませんでした。 AmazingRust.com による酸化鉄とアルミニウムが
科学者達や研究者達が、大きな爆発力を持つ進化型の
アルミノ・テルミット剤が関係した可能性を突き止めるよう
起こす単純なテルミット反応の写真。こちらのビデ
にと要求したにもかかわらず、彼らはそのような物質があ
オではテルミットが自動車の鋼鉄を溶かして貫通
ることをすら認めようとしてこなかったのです。
する様子を見ることができる。

最も一般的なアルミノ・テルミット物質は「テルミット(サ
構成

ーマイト=thermite)」と呼ばれるもので、アルミニウムのよう
な金属燃料の粉と、鉄や銅のような他の金属の酸化物の
2Al + Fe2O3 → Al2O3 + 2Fe

粉が混ぜられたものです。テルミット反応の中では酸化剤
伝統的なテルミットの反応は単純なものであり、他の
( 金属の 酸化物)の 酸素が燃料( 別の 金属)に 移されま
高性能な爆薬に見られる芳香族の炭化水素や窒素
す。
を欠いているが、強い発熱反応である。
酸素原子が鉄や銅よりもアルミニウムと強く結び付くために、この反応では大量のエネルギーが吐き出され、
強い発熱反応と表現されます。初期のテルミットがそのエネルギーの大部分を熱として発するのに対して、近
年になって米軍が所蔵する兵器となっている近代的な手段で作られたものは、反応速度を加速させると同時
に制御でき、狙い通りの熱と圧力の両方とも作ることができるものです。

酸 与 料 金属がどれほど速く反応するのか、したがって、
反応速度
テルミット剤の反応速度は、 素を えるものと燃 となる
どれほど速くエネルギーが吐き出されるのかを決定します。爆薬が作るエネルギー密度【訳注‘原文 energy
density で、これは通常は単位体積あたりの電気容量として使われる】がその化学成分によって決まるのに対
して、パワー密度【原文は power density で通常は電磁気学
や光学で使用される】は反応速度で決まり、テルミット物質
ばらその物理的な状態によります。端的に言うと、その反応
速度は、金属と酸化物が細かくされるほど、そしてそれらが
均等に混ぜ合わされるほど、大きくなるわけでます。
爆発的な反応速度を得るためにテルミット剤が非常に細
かくされなければならないので、このようなテルミット類は普
通ナノ・テルミット類と言われます。このナノまたはスーパー・
テルミットとも呼ばれる物質は、直径数百ナノメートル【訳注:
1000ナノメートルが1ミクロンにあたる】単位のものが典型
的です。次にこの反応速度はこの物質の破壊的な性質を 決
定することになります。伝統的なテルミット1カップなら自動
車のエンジンの塊に穴を貫通させるのですが、同じ量のナ
ノ・テルミットなら自動車ごと粉々に吹き飛ばすでしょう。
エネルギー密度ということなら、テルミットはTNTにおよそ
匹敵します。同じ質量あたりでならやや小さいのですが、同
じ体積あたりでなら3倍のエネルギーを出します。パワー密
度という点では、テルミットを使った装置では幅広い範囲で
様々なのですが、その最も大きなものでは既存の高性能爆 粒子の大きさと反応速度の関係(上図)、
および反応速度と放出エネルギーの関係
薬に匹敵するほどになります。 (下図)
【訳注:ここには書かれていないが、先に取り上げた論文の
結論10にもあったように、スーパー・テルミットには、きわ
めて急激にガス化して巨大な爆発力を作るための有機物
の存在が指摘されている。】
能 薬
テルミットはいままで既存の高性 爆 よりもはるかに小
さな力しか出せなかったために、「爆薬」ではなく「焼夷物
質」と分類されています。この分類が、世界貿易センター攻
撃でアルミノ・テルミット剤が使用されたことを覆い隠してきま
した。高度な 技術によるアルミノ・テルミット剤が存在し、それ
年代半ばあるいはもっと早くから軍によって使われ
が1990
てきたにもかかわらず、犯罪現場で爆発の残留物を突き止
める方法は、ニトロ-芳香族系の爆薬の分析に比べて、往々にして限られたものになっているのです。

兵器には、金属と金属酸化物を微小な均一サイズにそろえる以外にも、重要な点がもっ
高エネルギーを
エネルギーを発するナノサイズ
するナノサイズの
ナノサイズの含有物
アルミノ・テルミット
とあります。軍用に開発された高エネルギーを出す物質は、強力な推進用燃料や装甲貫通兵器、爆発反応
装甲に応用されているのですが、多くの条件を満たすことが求められています。その条件には「高密度であ
ること、構造的にすぐれた性質を持つこと、刺激に過剰に反応しないこと、安定性があること、コストがかから
ないこと、製造しやすいこと、そして環境への汚染が少ないこと」が含まれます。この要求を満たすために、進
型 達
化 アルミノ・テルミット剤を研究した科学者 は、炭素と珪素を く含ん 多 だ基盤の中に微小な粉末を埋め込

むことを学 ました。ケヴィン・ライアンは次のように説明しています。
この[超微細なアルミニウムの粒と超微細な金属酸化物の]混合物は、ある溶液の中に入れられて
作られる。この溶液の中でそれらは『ゾル』と呼ばれる形になる。次にそこにゲル化して固める物質
が加えられるが、それはこれらの微細な反応性の高い物質を極めて緊密に混じり合った状態にする
(LLNL 2000)。その結果作られる『ゾル-ゲル(sol-gel)』は乾燥させられ反応性の高い多孔質の物体
となるが、それはいろいろな方法で着火可能である。
アルミノ・テルミット・ゾル-ゲル(aluminothermic sol-gels)のよう
な高エネルギーを発する物質は、1990年代半ばかあるいはもっ
と早い時期から、米国の国立研究所で活発に研究され続けてい
ます。そしてその中にはNIST自身が後援する研究所もあるので
す。これについてはケヴィン・ライアンが書いた幅広い研究成果
の報告「NISTとナノ・テルミットの間にある関係ベスト10」【訳注:
原文の題名は The Top Ten Connections Between NIST and
Nano-Thermites】をご覧ください。こういった素材は「metastable
intermolecular composites 」 「 energetic nano-composites 」
「 nano-structured energetic materials 」 あ る い は 単 純 に
「nanoenergetics」とも呼ばれていますが、同時にこの20年間で、
進化した高エネルギー物質についての DTIC
数多くの研究会、研究論文および特許の対象ともなっています。 (Defense Technical Information Center) Review
また、小規模な装置による信頼性の高い着火方法についての論

文が公表されたのを確認するのは しいことではありません。そ
publication のグラフィックより
れは 制御解体の完全なワイヤレス化の中で開発可能なテクニックなのです。

WTCにおけるアルミノ・テルミット剤
WTCの塵の中にあった着火前のスーパー・テルミットの発見は、この高 ビル の破壊にアルミノ・テルミ 層 群
ット剤が使用されたことを指し示す、極めて重要な物的証拠を掲げることとなります。現在の研究は、ツインタ
ワーから放出された埃と残骸の中に見つかる爆発物の証拠だけを調査しています。
WTCの塵がこの科学論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット

剤」で べられている種類の、顕微鏡での精査を受ける以前からすでに、USGS(米合衆国地質調査所)に
よって公表された粉塵の分析にある数々の特徴が、アルミノ・テルミット剤の使用を指し示していました。たと
えば、USGSのデータは高レベルのバリウムを示すのですが、これは爆発物の使用以外では説明の困難な
事実です。鉄とアルミニウムのレベルは、粉塵の様々なサンプルで、共に重量比で1.3から4.1%にまで達し
ていました。これらの金属について通常の発生源を想像してみても、これは異常な数値と言えます。

ほ ど 少
アルミノ・
アルミノ・テルミット反応
テルミット反応の
反応の生成物:
生成物:鉄に富む球体
状 在 年
WTCの埃の中に とん 鉄でできた微小な球 の粒が存 することが、2005 までに なくとも2つの
科学論文に載せられました。一つはUSGSによるデータ集であり、一つは世界貿易センター地区に隣接しこ
の攻撃で大きな被害を受けたビルの所有者たちのために作られた報告書です。
鉄に富んだ球体の2枚の写真:USGS「Particle Atlas of World Trade Center Dust」より
逃 ほ ど 視
見 されやすいことかもしれませんが、この とん 微 的な鉄に富む粒の存 を 解するのは しいこ 在 理 難
とではありません。溶けた鉄はテルミット反応で作られる2つの 主要な生成物の一つなのです。他の一つは酸
ゾ 簡
化アルミニウムですが、これはア ロ ルとして エ
単に拡散してしまいます。溶けた鉄は冷えて凝固
し粒となりますが、その大きさはテルミット反応の速
知 目安となります。スーパー・テルミットの急
度を る
速な反応は、表面張力のためにほとんど球状にな
った粒を生み出すことでしょう。
WTCの塵にあるこれらの球形の粒が、ナノ・テ

ルミット爆 の燃焼で作られるものと、 確に一致 正
するという 事実を見逃すことはできません。そして
また、9.11テロ攻撃で作られた粉塵の様々なサ
ンプルで、その比重が、ツインタワーが破壊された
という以外のいかなる理由によって考えられるより
も、常に大きいという点も、見逃せない事実です。
下に説明するこの粒の成分分析によって、これら 南タワーからの飛翔物によって大きな被害を受けた高層ビル
の正体があのアルミノ・テルミット反応の生成物で
であるドイツ銀行のために作られた被害調査報告書からの説

あることが明らかになるでし う。
明。この報告書は、ビルの汚染の性質と範囲を調べるために
スティーブン・ジョーンズ博士は、2007年の論
委託されたという面を持っている。そしてこのビルは解体され
文中でこの鉄に富む微小な球体の重要性を次の
ることとなった。

ように べました。
通常ならば、WTCの塵埃中にあるこれらの金属の小球に対して、可能性あるありきたりの発生源を
探すことになる。最も明らかな可能性を持つ発生源は、ビル内で融解した大量の鋼鉄であり、それが何
らかの仕方で溶けた鋼鉄の小球を形作ったということである。しかしながら、先に論じたように、鋼鉄はお
およそ1538℃【訳注:これは誤りで建設用鋼鉄の融点は1500℃よりやや低い】で融解し、そして、ビル
内のあらゆる場所で鋼鉄を溶かすに十分な高さの温度は発生していなかった。さらに、塵埃中に見られ
る(および南タワー崩壊寸前に溶けて流れ落ちていた)鋼鉄の量は明らかに巨大な量とは言えない。続
いて我々は、鋼鉄の化学組成とともに数多くの鉄に富む球体の成分を調べてきた。それらの組成は全く
同じというわけではなかった。しかしながらそれは驚くべきことでもあるまい。我々は、実際に鋼鉄を断ち
切るためにテルミット・カッターチャージが使用されたとという仮定の元で、鋼鉄とよく似た組成のものを
見つけるためにもっと多くの球体を分析している。次に我々は、鋼鉄とテルミット生成物という両方の球
体を見出さねばならない。
では、(ジェット機の機体から出た)アルミニウム合金が錆びた鋼鉄や室内機材にぶつかり、何らかの
仕方でこの鉄に富む球体を形作るようなふうに、これらの小球が作られた可能性はあるのだろうか。
我々は、錆びた鋼鉄や、(錆びた鋼鉄の上に置かれた)砕かれた石膏やコンクリートに溶けたアルミニウ
ムを注ぐ実験を行った。その結果、鉄に富む小球の形成はおろか、激しい化学反応が起こる気配すら
観察されなかった。

鉄に富む粒子が撤去作業の 中に作られたので

はないのかという 見がありますが、これらの塵のサ
ンプルが非常に早い時期に採取され、またその場所
が十分に離れていたことから、そのような可能性はあ

りません。その を説明した後で、ジョーンズはこの
量 比較を元にして、破
塵の と鉄に富む小球の との量
壊に使われた反応物質の総計をおおまかに推定し
ます。
WTCの塵埃中にこれほど多く含まれる鉄に
富む小球を発生させるのに必要とされたテル
ミットの量を推定できるだろう。WTC塵埃32.
1グラムの中に、私は2個の金属球を裸眼で
見ることができ、加えてミクロン単位の球体を 崩壊跡地に見られた溶けた金属について語るスティーブ
磁石を使って集めることができた。ミリメートル ン・E.ジョーンズ博士
単位の大きさのものは鉄とアルミニウムに富む
ことが分かった。このサンプルの中にあった2個の大きな球(0.012グラム)は、塵埃中の鉄に富む小
球の量の割合について粗い推定を行うために使用できるかもしれない。32.1グラム中の0.012グラ
ムだから0.04%である。もしWTCの塵埃の質量が3万トンだとすると、それに含まれる鉄に富む小球
は10トンの単位となるだろう。これはわずかなサンプルを元にしたきわめて大雑把な推定であり、破壊に
関与するテルミット・タイプの反応体と生成物の量に関する一つのアイデアを提供するものに過ぎない。
この論文が述べる範囲を十分に超えた研究によって、2001年9月11日の以前に準備された何トンも
のアルミニウムと鉄の粉末(および硫黄)の量を突きとめることができるかもしれない。
「活性的なテルミット剤の発見」論文より1年早い論文が、WTCの塵の中にある金属の小球が豊富な鉄の
単体の量をあらわす鉄と酸素の比率を示してくれていました。それはテルミット生成物の中に見つかるものと
同じだったのです。その論文はまたその他のWTC残骸が、ジェット燃料やビルの家具などが燃える火事で
作られるよりもはるかに高い温度にさらされたことを表す特徴を様々に持っていることを指摘しています。その
中には、鉄に富むあるいは珪酸分に富む小球、蒸発した鉛、モリブデンの球体、そして「スイスチーズのよう
なまだらの穴」を持った物体【訳注:FEMAの報告書に記録される部分的に溶けた跡のある鋼鉄材】などが
含まれます。なお、モリブデンの融解点は非常に高く、2617℃にもなります。
球の形をとった微小な粒にアルミノ・テルミット反応の生成物が発見されたことを犯罪現場で発射された銃
弾の発見にたとえるなら、「活性的なテルミ
ット剤の発見」で紹介される発見はまさにそ
の銃弾と同じ未発射の弾丸がいっぱい詰
まったピストルの発見に等しいといえるでし
ょう。
2007年末にスティーブン・ジョーンズに
よって最初に述べられたことですが、塵の
サンプルの中に赤と灰色の層を持つ特殊

な薄い板 の小片が見つかりました。これ
は、 磁石に軽くひきつけられ、その主要な

成分は鉄、 素、アルミニウム、珪素そして
炭素でした。ジョーンズとその同 僚たちは
続いて、走査電子顕微鏡(SEM)とエネル 未着火のアルミノ・テルミット剤:2層の薄板片
ギー分散形X線分光器(XEDS)、そして示
差走査熱量計(DSC)を使っての分析にとりかかり、その結果を Open Chemical Physics Journal誌に発表しま
した。


サンプルの
サンプルの採られた場所
られた場所

この論文の発見は よりも、 インタワーの崩壊で発
生した塵の、4つの別々に採取されたサンプルから取り
出された粒の分析に基づくものです。論文にはその採
取場所が詳しく書かれています。それぞれのサンプル
は別々の人物によって採取され、その時、場所、そして
採取と保存の方法が述べられています。彼らは、ツイン
タワーの片方が崩れ落ちた直後に下に溜まった塵を集
めましたが、例外はジャネット・マッキンレイで、彼女は1
週間後に自分のアパートに戻ることを許されたときに塵
を採取したのですが、南タワーから来た塵とガレキがシ
ョベルですくえそうなほどに床に積もっていました。
ロウアー・マンハッタンの地図:青い点はサンプルが採取
された場所、赤い点はツインタワー
じ独特の物理的な特徴を持った薄板片がこれら4つの塵のサンプルすべてから発見されました。その長
薄板片の
薄板片の物理的な
物理的な特徴

さは0.2ミリメートルから3ミリメートルの範囲にあります。それぞれの薄板片は2つのタイプの層が重なって作
られています。一つは赤い層、もう一つは灰色の層ですが、それぞれの層はおよそ10ミクロンから100ミクロ
ンの厚さとなっています。その小ささにもかかわらずこれらの薄板片は、その平らな形と独特な色、層になっ
た構造のために、すぐに見つけることができます。それらは卵の殻のように薄いのですが丈夫です。
拡大してみると、灰色の層は不透明で均一な物質からできており、一方の赤い層にはやや透明な物質の
基盤の中に小さな粒子が埋まっていることが分かります。
5万倍の倍率で見ると、これら2タイプの粒子の違いは明らかです。多面体の形で直系が100ナノメートル
ほどの小さく明るい粒子があり、もう一つの大きいほうの粒子は平たくしばしば8角形に似た形をしており、差
渡 メ 厚 メ
し し1000ナノ ートル、 さ40ナノ ートル ほどです。

第4図と第5図:2層の薄板片の走査電子顕微鏡写真2枚
これらの粒子は ひとところに固まっ
ており 多孔性の 基盤によってお 互い
に緊密に隣り合っています。これらの
薄板片を、ペンキを溶かす溶媒のメチ
ルエチルケトンに浸しますと、赤い層
が 膨れ上がりますが他は 変化しませ
ん。

この については、 は 私 巨視的そし
視 試験によって明らかにされ
て微 的な
た薄板片の 特性だ けに 触れてきまし

た。しかしもうすでにそれが を表して
白 ょ
いるのか明 でし う。その薄板片は
明らかに、極めて細かい2タイプの粒
子によるナノ単位に加工された材質で
図9は、赤い層の超拡大図である。8角形の板状の粒子と、多面体状のより
あることです。それらは形の
小さな粒子があり、それらの2つとも他孔性の基盤より明るい色であることに
上でも大
きさの上でも極めてはっきりしていま
注目せよ。
す。そしてそれらが、硬い均質の材質に裏打ちされた耐久性のある基盤によって緊密に隣り合いながら安定
して固定されています。高エネルギー物質の研究者は、この記述がスーパー・テルミットの記述にぴったりと
当てはまると認めることでしょう。それには、基質となるゾル-ゲルの基盤の中に反応性の高い粒子が散らされ
埋め込まれているのです。


エネルギー分散形X線分光器(XEDS)を用いた、材質がど
薄板片の
薄板片の化学的な
化学的な構成
それらの薄板片の化学的な分析は、 一に、
んな元素から成り立っているのか、その構成要素は何かの分析によります。そして、異なった構造が持つ元
素の構成に基づいてその材質の分子が何で成り立っているのかを推定することです。
赤と灰色の層のエネルギー分散形X線分光器による分布を見ますと、異なったサンプルのすべてで明ら
かな類似性が認められます。
灰色の層がもっぱら鉄と酸素を含むのに対して、赤い層にはそれらと同様にアルミニウムが大量に含まれ
ています。そしてこの3つの元素は、酸化鉄(Fe O )とアルミノ・テルミットの成分比におおよそ一致していま
2 3
層 構
す。こうしてこの赤い は、その分子の 成によるのですが、活性度の高い発熱物質でありえます。もし活性
度が高いのであれば、この物質は、酸素や珪素と化合していない金属状態のアルミニウムを持っていること
でし う。ょ

(左)図7:4つのWTCの塵埃サンプルにある灰色の層から得られるXEDSによる元素のスペクトル
(右)図6:4つのWTCの塵埃サンプルにある赤い層から得られるXEDSによる元素のスペクトル
論文の著者たちは、 実際にアルミニウムが大部分純粋な金属の形であること、そして大部分の酸素が鉄と
化合していることを明らかにしています。彼らは最終的にこの赤い層の構成を徹底的に分析して、微細構造
の研究によって明らかにされた薄い8角形の板状物体、多面体状の粒、そしてそれらが埋められている基盤
を見せてくれます。
層 ど 何
赤い の成分が んな元素からできているかの分析のためには らかの 工夫が必要でしょう。なぜなら、
XEDS装置は、その元素についての情報を得るために電子ビームをサンプルの表面に当て、それによって
表面に存在する様々な元素の量についての図(マップ)を作るからです。ところが、その赤い層にある粒子は、
XEDSで解明されるにしては少しだけサイズが小さいのです。
しかしそれでも、XEDSマップを、そのサンプルの該当する部分について多くの高精度の走査電子顕微鏡
映像と関係付けて考える場合、多面体状の粒が鉄と酸素に富み薄い板にアルミニウムが多く含まれているこ
とが明らかになります。同時にまた、基盤の中に埋まる粒の分布の仕方が全体として極めて均一であるにも
かかわらず、粒や板がかたまっている場所があります。そして電子ビームがそれらの集まりに当たる場合に、
XEDSの検知装置は、それぞれが鉄と酸素および単体のアルミニウムで作られていることを記録するので
す。
XEDSを使って赤い層がどの元素で作られているのかのより詳しい結果を得る方法は、これらの構成要素
が何らかの形で分離させられなければなりません。それは電子ビームが同時に1種類の構成要素に当てら
れるようにするためです。おそらく多孔質の基盤は何かに溶かされるかもしれません。そして遠心分離によっ
て粒が選り分けられるでしょう。うまい具合に、研究者たちは以前、その薄板片がペンキの溶剤であるメチル
エチルケトンに溶けるかどうかを調べる実験で、好都合な発見をしていたのです。それは、層自体を無傷に
残したままで、基盤が緩んで(鉄、酸素、アルミニウム、
珪素、炭素という)5つある構成要素のうちの一つに
よって基盤が膨らむかどうかの実験でした。薄板片
がメチルエチルケトンにひたされ55時間のあいだ周
期的に刺激を与えられた後で、赤い層は膨らみまし
たが層自体に傷はつかず灰色の層とつながりあった
ままでした。そして薄い板状の物質が移動して集まっ
ている場合が多く見られました。このメチルエチルケ
トン液に漬けた結果現れる構造的な変化のために、
XEDSによる赤い層の構成物のどんな元素から作ら
れているのかを調べる検査をより正確に行うことが可
能になったのです。
溶媒で処理した赤い層のXEDSマップは、未処理
のものよりもはるかに明らかな各元素の相互関係を
示しています。特に酸素は、鉄、珪素、炭素の各々と
強く関係しあっており、アルミニウムの存在は他の元 図10は、処置以前の赤い層の走査電子顕微鏡写真と、XE
素の分布と反比例しているのです。 DSによる鉄、アルミニウム、酸素、珪素、炭素の元素マップ
より衝撃的なものは、特定の元素が高濃度で存在
する場所に照準を当てた際に現れるXEDSスペクト
ルです。次に示す3つのグラフは、まず珪素の多い
場所、次にアルミニウムの多い場所、最後に鉄の多
い場所の、それぞれに電子ビームの照準を定めた
際の結果を表しています。珪素の多い場所ははほぼ
全面的に珪素と酸素でできており、鉄の多い場所に
は酸素もやはり豊富にありますが、そこでは酸素原
子と鉄原子が3対2で存在しています。それはテルミ
ットの酸化剤酸化第二鉄(Fe O )と同じ比率なので
2 3

す。
より衝撃的なものは、特定の元素が高濃度で存在
する場所に照準を当てた際に現れるXEDSスペクト
ルです。下に示す3つのグラフは、まず珪素の多い
場所、次にアルミニウムの多い場所、最後に鉄の多
い場所の、それぞれに電子ビームの照準を定めた
際の結果を表しています。珪素の多い場所ははほぼ 図15は、メチルエチルケトンで処理した後の赤い層の走査
全面的に珪素と酸素でできており、鉄の多い場所に 電子顕微鏡写真と、XEDSによる鉄、アルミニウム、酸素、珪
は酸素もやはり豊富にありますが、そこでは酸素原
子と鉄原子が3対2で存在しています。それはテルミ
素、炭素の元素マップ
ットの酸化剤である酸化第二鉄(Fe O )と同じ比率なのです。
2 3

論文の著者たちは、赤い層に含まれる元素の分析から、次のように、明確な結論を描き出します。アルミニ
ウムに富む粒はほとんどが単体のアルミニウムであり、粒の表面でできた酸化物の層によるものと考えられる
ず 量 酸
わ かな の 素を含む。鉄に富む粒は 主要に酸素と鉄でできているが、これは、酸素原子と鉄原子が3対
2で存在することから、おそらく酸化剤である酸化第二鉄の形で存在すると思われる。そして基盤はほぼ完全
に珪素、酸素、炭素からできており、ほとんどの炭素がメチルエチルケトンによって洗い流されたものである。
基盤は同時に水素を含む可能性があるが、これはXEDSの分析では検出できない。

図16、図17、図18のコラージュ。後ろ側から手前側に向かって、それぞれのグラフに次のような説明がついている。「メチ
ルエチルケトンで処理した赤い物体にある赤い他孔質の基盤で珪素に富む箇所で得られるXEDSスペクトル」、「メチルエ
チルケトンに漬けられた赤い薄板片のアルミニウムに富む箇所から10kV で検出できるXEDSスペクトル」、」、「メチルエチ
ルケトンに漬けられた赤い薄板片の鉄を多く含む部分から15kV の電子ビームによって検出されるXEDSスペクトル」。
論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット剤」にある ータに っ デ 従
構造を次のようにまとめてみましょう。
て、この薄板片の
●灰色の
灰色の層:固い均質なセラミック
組成:鉄と酸素
●赤い層:ナノ単位の構成物として加工された物質で、次からできている:
○基盤:半透明な多孔質の物体からできているナノ単位の構造
組成:珪素、酸素、炭素
○粒子:基盤の中に均等に埋め込まれており、次のものからできている:
▥薄いおよそ8角形状になった板
大きさ:厚さ40ナノメートル未満、直径1000ナノメートル未満
組成:大部分がアルミニウムで、わずかの炭素と酸素がある
▥切り子型の粒子
大きさ:直径100ナノメートル未満
組成:ほとんどが鉄と酸素であり、酸化第二鉄(Fe O )と思われる。わずかの量の
2 3

珪素、硫黄、炭素を含む。
構造的・化学的な分析によって、そのすべての視点から関連付けてみて、それらはナノサイズに
薄板片の
薄板片の熱的なふるまい
熱的なふるまい
薄板片の
加工された構成物からなるテルミット物質の特徴と一致します。ここから次の疑問が起こることでしょう。これら
の薄板片は爆発性を持つアルミノ・テルミット剤の熱的な特徴を持っているのだろうか?
こんなに小さなサイズではこの薄板片の爆発力を測定することは困難あるいは不可能かもしれませんが、
その発熱のふるまいを測定することは可能であり、また示差走査熱量計(DSC)を使ってそのエネルギーの
大きさを計算できます。この装置は、サンプルの温度を徐々に上げて熱の吸収や発散の量を、温度の関数と
して記録するためのものです。
DSCトレースは温度に関連させた
エネルギーの強さの近似的なグラフと
なります。トレースの高さは、サンプル
の物質が熱エネルギーを吸収または
発散させる速さを表しています。発火
剤や爆発物など高エネルギー物質の
DSCトレースは、ほとんどゼロに近い
状態からある大きさの温度の範囲、つ
まり着火温度に達した後で、急激な上
昇のピークを示す形を作ります。その
物質が持つエネルギーの強さは曲線
の下にある面積を測ることで推定でき
ます。 図19は、4つのサンプルのそれぞれから採られた薄板片のDSCトレース
ぞ 得
4つのサンプルのそれ れから ら
れた薄板片は、DSCを使った熱的な分析を行ったときに、明らかに高エネルギー物質の発熱反応を示しま
した。図19で見られるように、グラフの高さは、一つ一つの薄板片によって非常に異なっています。著者たち
はこの変化を、灰色の層に対する活性的な赤い層の量の比がそれぞれの薄板片で異なっていた事実のた
めであるとします。
DSCの分析に基づいて、著者たち
は4つの薄板片の エネルギー量をそ
れぞれ1.5、3、6、7.5キロジュールと
推定しました。これは通常のテルミット
から 得られる最高値、4 キ ロジ ュ ール
弱に匹敵します。この赤と灰色の薄板
片についての更なる研究の必要性を
強調する論文最終章で、著者たちは、
赤い層が発する例外的なエネルギー
の 量について、多孔質の 基盤にある
酸素や炭素や水素などの物質が反応
に影響を及ぼしたのではないかという 図29で、青い線はサンプル1のDSCトレースで、Xerogel Fe O /UFG Al2 3

可能性を示唆しています。 nanocomposite(Tillotson他)と比較されている。どちらのDSCトレースでも、反
この赤と灰色の薄板片の DS Cト レ 応が560℃未満で起こっていることが分かる。
ースを、公表されているxerogel/ナノ・テルミット高エネルギー・ナノ素材のDSCトレースと比較してみると、
この薄板片はより高エネルギーを発生しより低い着火温度を持っていることがわかります。

着火後の
着火後の生成物の
生成物の分析

図24は「市販のテルミットの発火で作られる球体、およびその典型的なXEDSスペクトル」

図25は「DSCの中で赤と灰色の薄板片を発火させて作られる球体、およびその典型的なXEDSスペクトル」

図27と28は「WTCの塵から採られた小球」そして「WTCの塵で見つかった小球のXEDSスペクトル」
DSCによる試験が薄板片を発火させるので、研究者たちはその反応の生成物を調べ、別に驚くべきこと
でもないのですが、鉄に富む微小な球体を見つけました。同時に珪素に富む球体も発見しています。XED
Sで分析したところ、鉄に富む球体は酸素よりも鉄を圧倒的に多く含んでいました。アルミノ・テルミット反応で
予測された通りなのです。
この論文には3つの異なったソースから得られた球体の顕微鏡写真とそれぞれに対応するXEDSスペクト

ルを げています。一つは 市販のテルミットの反応性生物、次は例の赤と灰色の薄板片の反応性生物、そし
て世界貿易センタービルの塵にあった球体です。


結論
論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット剤」に対する の説明
は、その要旨と幾分かの解釈をまじえたものなのですが、それが人々にこの論文自体を読んでみようという気
持ちを起こさせるように期待したいと思います。科学論文はみなそうなのですが、この論文は非常にとっつき
やすいものなのです。この論文の結論は、研究結果の明快で説得力のあるまとめになっていますので、ここ
にそのまま載せることにします。【訳注:前項『(2)論文の「適用」「序文」および「結論」部分の和訳』にある「結
論」と同じであるので、ここでは省略する。前項をごらんいただきたい。】

だ 生 指
考察
世界貿易センターの塵にあったま 着火していないアルミノ・テルミット爆発物とその 成物の発見が し
示すことは衝撃的です。あれらのビルを解体したという以外に、ツインタワーに何トンもの高性能爆発物があ
ったことの説得力ある理由は存在しません。そして解体ということが、あの高層ビルがジェット機激突の衝撃と
火災の結果として崩壊したと語る9.11事件の公式の説明と並び立ち得ないことは、火を見るよりも明らかで
す。

活性度の高い発熱物質の発見は、 インタワーの 全面崩壊が制御解体であったという証拠に、そしてそれ
らの解体の手段としてアルミノ・テルミット剤が使用されたことを示す一群の証拠に、実に巨大な事実を加える
ことになります。

同時にこの発見は、爆発物の名 が発見されていないではないかというた た び び繰り返されてきた主張を
突き崩してしまうものです。その主張は、あらゆる公的機関がいかなる種類の爆発物の名残をも探そうとすら
してこなかったという明らかな事実を考えるなら、本来全く説得力を持たなかったものなのです。もっと悪いこ
とに、公的な記録によるならばNISTは、そのような証拠を探そうとしなかったばかりか、科学者や研究者たち
が爆発物と発火物の証拠となる数多くの事実を調べるように求めていたのを、そのたびに拒否し続けてきた
のです。
理 守護者たちは、テルミットの反応生成物をはねつけてきたのと同じように、この活性度の高いテ
崩壊 論の
ルミット剤の発見をはねつけるでしょう。彼らはこう主張するでしょう。これらのサンプルは不純物で汚染されて
いた、と。また、これらの火薬類の起源についてツインタワーに仕掛けられた爆薬ではない別の説明がある、
と。真相解明に立ちはだかる「ディバンカーたち」は今まで、あの鉄に富む球体をツインタワーのコンクリート
に張り付いていた飛散灰の名残だと言い続けてきました。彼らは飛散灰が単体の鉄ではなく酸化鉄からでき
ていることを無視します。彼らは、赤い層の中に酸化鉄とアルミニウムが均一な形のナノサイズの粒として酸
化第二鉄テルミットの比で存在している2層構造の薄板片を、どのように説明するのでしょうか?
この爆発物の証拠にもっと光を当てるための説明の作業として、我々は制御解体に対する反論の大黒柱
となっている事柄に注目してみたいと思います。彼らは、制御解体説には乗り越えることのできない障害があ
ると見なしているのです。その中から実行の可能性に関する議論のうちで最も大きな3つのテーマを取り出し
てみますと:
●ツインタワーに爆発物を準備することはあまりにも目立ちやすい
●飛行機激突箇所で解体を始めるように仕掛けることは技術的に可能とは思えない
●テルミットは制御解体の手段としては不向きである
議 誤 推定に基づいて公に言われて以来、そのこけおどしの姿で何度もくりかえし登場
これらの 論は、 った
してきました。その中にはNISTによるものもあります。911Research のビル解体についてのFAQ(よくある質
問)欄に2004年に言われ始めた最初の2つのものに関する回答が載せられており、また2006年になってテ
ルミットの一種の存在が指摘されたために言われ始めた第3のポイントに対するスティーブン・ジョーンズなど
による回答が書かれてあります。

FAQ:アルミノ
FAQ:アルミノ・
アルミノ・テルミット剤
テルミット剤を用いた制御解体
いた制御解体
論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から発見された活性度の高いテルミット剤」が公表されたため、
実行の可能性についての議論に答えるための優れたシナリオをイメージすることがかなり容易になってきま
す。スーパー・テルミットの特性とこの論文に描かれた発熱物質の特徴は、2001年段階で可能だった爆発
物の無線による点火方法の研究と結び付けられた場合に、ツインタワーの制御解体説に関して繰り返し聞か
れてきた疑問のほとんどに直接の解答を与えることになります。それは、アルミノ・テルミット剤を用いた制御
解体が不可能であるといった断定を完全に打ち崩す解答なのです。
次に掲げるのは、上に取り上げた3つの議論を質問の形に書き直したものです。私は先ほどの最後の議
論から書き始めます。それが論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉塵から・・・」の考察の章で詳しく述べら
れていることだからです。
【訳注:このFAQの「回答」については、次の項目で補足説明を付けておく…訳者】

●焼夷物質である
焼夷物質であるテルミット
であるテルミットがどのように
テルミットがどのようにツインタワー
がどのようにツインタワーを
ツインタワーを解体させたというのか
解体させたというのか?
させたというのか? ビルの ビルの解体には解体には通常
には通常は通常は爆
発性の
発性の高いカッターチャージが
カッターチャージが使用されるはずだが
使用されるはずだが。
されるはずだが。
高エネルギー物質に関するこの論文の考察から明らかなように、テルミットを元にした火薬類は既存の高
性能爆薬と同様の爆発力を持つように加工することが可能です。それはより大きなエネルギーとはるかに大
きな安定性を持っているのです。したがって、解体業者によって使われるシェイプ・チャージ【訳注:ビル解体
を容易にするために鉄骨を斜めに切る爆発物の使用法】と同様のアルミノ・テルミット・カッターチャージの使
用は合理性を持ちます。しかしながら、ある種のテルミットは、鉄骨構造の高層ビルを解体するために、決し
てカッターチャージではない形で使われる可能性があります。私が「Hypothetical Blasting Scenario」で書い
たように、3つのタイプのアルミノ・テルミット法による火薬技術が取り上げられます。まず、鉄骨構造にテルミッ
ト焼夷物質を吹き付けて被膜を作っておくこと、次にナノ・テルミットのキッカー・チャージ【訳注‘切られた鉄
骨を吹き飛ばすための爆発物】を鉄骨構造の近くに仕掛けておくこと、そして薄いフィルムにしたナノ単位の
高性能爆発物をビル中に仕掛けておくことです。計画的に仕掛けられた焼夷剤の膜はビルを倒壊させる何
分も以前に着火されビルの構造を弱めますが、キッカー・チャージが主要な支柱を破壊するときに、初めてビ
ルの明らかな崩壊が始まるのです。そして、薄いフィルムの高性能爆発物が、崩壊が始まった場所から順々
に(下の方に)ビルを粉砕していきます。

●解体用の
解体用の爆発物が
爆発物が、飛行機の
飛行機の衝撃やそれに
衝撃やそれに続
やそれに続く火災でなぜ
火災でなぜ着火
でなぜ着火されなかったのか
着火されなかったのか?
されなかったのか?
飛行機激突の衝撃はたぶん一部のチャージを発火させたはずです。そうだとしても、その爆風はジェット
機激突の火炎球の中に消えたでしょう。そしてその損傷はビル上層部を動揺させるには不十分なものでした。
激突によって着火したコアの中のテルミット焼夷剤は、ビルの外側に流れ出さない限りは、火災の中で目に
付かないものでしたが、南タワーではそれが明らかに流れ出してしまいました。しかしながら、一部のチャー
ジの発火は特に重大なものでもないでしょう。テルミットは既存の高性能爆発物に比べるとはるかに発火点が
飛行機激突箇所一帯で使われたテルミット焼夷剤は火災の中でも無
高い(およそ900℃)のです。こうして、
事に残るように計画されたでしょう。テルミット爆薬については、特殊な起爆装置によって極端な温度と圧力
の状態にさらされたときにだけ着火するようにデザインされ、飛行機激突と火災によって作られる程度の圧力
や温度程度では単に燃えるだけだったのかもしれません。万一の失敗があっても良いように、解体の進行が
爆発物の事前の着火によって引き起こされるようにプログラムされていた可能性があるでしょう。【訳注:原文
ではテルミットの発火点が2200℃となっているが、訳者はホフマン自身に問い合わせ、これがミスであり
「およそ900℃」と訂正すべきことを確認した。ただし、これは旧来のテルミットの発火点である。】

●どのようにしてテナント
どのようにしてテナントに
テナントに気付かれないように
気付かれないようにツインタワー
かれないようにツインタワーに
ツインタワーに解体用の
解体用の機材を
機材を仕掛けることができたのか
仕掛けることができたのか?
けることができたのか?
これに対する簡単な解答は、その機材を普通のビルの機材のように偽装したということです。機材をすえ
つける作業員すら爆薬が 仕掛けえられていることに 気付かないようにです。 私の「 Hypothetical Blasting
Scenario」には、それを可能にするための3通りの観点が書かれています。アルミノ・テルミット技術を用いて
達成できる安定性と着火条件の特性、鉄骨構造への必要な接触を最小限にできること、そして完全にワイヤ
レス化した点火制御システムの3つです。
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分析方法についての説明

BSE:反射電子像
BSE:反射電子像
電子ビームの反射・分散によって作る電子顕微鏡写真
DSC:示差走査熱量計
DSC:示差走査熱量計
実験に使うサンプルと参照資料で温度を上げるために必要な
熱量の違いを調べる技術。示差走査熱量計は、熱の出入りと
温度との関係を示すDSCトレースを表示し、それによってサン EDAX GENESIS 2000 X-Ray
プルの発熱反応や吸熱反応の起こり方を示す。 Microanalysis System を備えた電子顕微鏡
SEM:走査電子顕微鏡
SEM:走査電子顕微鏡
高エネルギーの電子ビームがサンプルの表
面をスキャンして構造や構成を映像にするタ
イプの電子顕微鏡。

XDES:エネルギー
XDES:エネルギー分散形
エネルギー分散形X
分散形X線分光器
サンプルの表面に高エネルギーの電子ビー
ModernMicroscopy.com による黄色い塗料のサンプルのXEDSス
ムが当てられる際に発生するX線のスペクト
ペクトル。これはサンプルにどんな元素が多く含まれるのかを簡単
ルを分析する装置を用いて、サンプルの元素
に突き止めてくれる。しかし相対的な量を推定するためにはいくつ
的な構成を突き止める技術。
かの分析が必要である。
一つのワークステーションで、BSEとXEDS
の検知装置に合うように調整されたSEM設備を使用することにより、BSEとXEDSの能力を総合させるこ

とができる。そこでは、 子ビーム、サンプルの 位置、検知装置のパラメーターがソフトウエアによって制御
される。

脚注 【インターネット上のリンク先ばかりであるため省略する。詳しくは下記のサイトにある原文を確認し
ていただきたい。】

ジム・ホフマン著「世界貿易センタービルの塵埃中に発見された爆発物」のウエッブ・アドレスは以下
http://911research.wtc7.net/essays/thermite/explosive_residues.html

(4)補足説明(童子丸開)

●論文「
論文「9.11世界貿易
11世界貿易センター
世界貿易センター惨劇
センター惨劇の
惨劇の粉塵から
粉塵から発見
から発見された
発見された活性度
された活性度の
活性度の高いテルミット剤
テルミット剤」につ

ュ ネ 広 場
いて
この論文発表のニ ースは、インター ットを通してまたたく間に世界中に がった。研究の となったコ
ペンハーゲン大学のあるデンマークでは、研究の中心となったニールス・ハリット博士のテレビ出演まで行わ
れ、科学専門誌が紹介の記事を組んだ。またロシアの英語国際テレビ網 Russia Today もこれを大きく取り上
げ、その後何度か9.11の特集を組んだ。私は専門家ではないので、研究の内容自体については何も言え
ない。しかしその論文を取り巻く環境やこの論文の影響について語ることは差し支えないだろう。
この論文が持つ意味は、今後の9.11事件の真相究明活動の進展と「対テロ戦争」の総括にとって、測り
知れない大きさを持つものになるだろう。それが単にビル崩壊の理由だけではなく、そこにアメリカ軍とアメリ
カ政府が支える研究所が深く関わっていることもまた明白にされたからである。それはアメリカという国家の世
界戦略にまつわる巨大な利権と謀略の構造の一部を、鮮やかに浮かび上がらせる。現代史の深い闇は、今
まではかすかにもれてくる資料や関係者の証言に頼るしか光を当てるすべは無かったのだが、ここに民間人
の手にある直接の物的証拠が登場したのである。
これが発表されて以来、予想されたとおりだが、ほとんどのマスメディアと研究者による無視のほかに、さま
ざまな「批判」も巻き起こっている。しかし、査読まで受けて正式に「科学論文」として発表されたものを批判す
るのなら、批判者自らがその粉塵のサンプルを分析し、正式な科学論文の形で発表して否定すればよろしか
ろう。そのサンプルを管理している「9.11の真実と正義を求める学者たち(The Scholars for 9/11 Truth &
Justice)」では、いつでもサンプルを分けるので追試してもらいたいと呼びかけているのだ。ただし、いままで
に誰かによってその追試が開始されたというニュースは聞かない。
その手続きを踏まないような「批判」は単なる難癖付けに過ぎないのだが、その中の代表的ないくつかをご
紹介しよう。
まず「粉塵サンプルの管理が信用できない」というものがある。つまり、「粉塵の管理に問題があったからス
ーパー・テルミットと思われる物質が混じり込みそれが検知された可能性がある」と言いたいのだろう。この研
究結果を見て「管理が信用できない」ということなら、それ以外にはありえまい。ところがこのスーパー・テルミ
ットという爆発物は、1990年代以降にアメリカの国立研究所で開発されて以来、その製品がアメリカ軍によっ
て厳しく管理されているのだ。このような「批判」をする人は、この論文を作成した学者たちが警戒厳重なアメ
リカ軍の武器管理庫に忍び込んでこっそり盗み出したとでも言いたいのだろうか。
次に「スーパー・テルミットとされた物体はさ
び止め塗料の破片に過ぎない」と言う人々も
いる。そのようなことを言う人々にとって、電子
顕微鏡で見られるチップの微細構造や、テル
ミット反応が途中で止まったと思われる微小な
鉄の球体が貼り付いたチップなど、まったく目
に入らないものらしい。どこかのメーカーのさ
び止め塗料が同様の鉄の球体を作るなどと
いうことを明らかにした人は、いまだかつて現
れない。
さらには、論文自体ではなく、その論文を
査読し公表した The Open Chemical Physics
Journal が主要な学術誌ではなく権威が無いという人もいるようだ。そのような人々は、この論文誌で発表され
た論文の中から「研究内容や査読に偽りがあった」具体例を出して「信用できない」ことを証明すべきである。
またこの論文発表後に同誌の編集長 Marie-Paule Pileni が「論文掲載を聞かされていなかった」として辞任し
たのだが、彼女は、査読の作業や論文内容については一言も発言していない。公表によって発生するさまざ
まな外圧からの上手な身のかわし方と受け取るべきだろう。

先の項目で挙げたジム・ホフマンによる説明の中で、「FAQ」にある実際の爆発物の準備と仕掛けについ
●ジム・
ジム・ホフマンによる
ホフマンによる説明中
による説明中の
説明中の「FAQ」について
「FAQ」について、
について、若干の
若干の補足

てかかれてあるが、あくまでもこれは、現在までの時点の推定に過ぎない。爆発物は見つかった。それがど
のような性質のものであるのかもおよそ突き止められた。しかし問題はそこからであろう。この点はホフマン自
身も認めており、9/11 Research 誌のFAQ回答を書き改める必要を語っていた。ここでは特に、飛行機の激
突と火災でどうしてその爆発物が起爆しなかったのか、という問題について、私から補足しておきたい。これ
はホフマン自身とも語り合ったうえでまとめた推定である。
まず、飛行機がきわめて正確に誘導されていた、ということが大前提となる。2つの(ペンタゴンを含めれば
3つの)秒速200m以上で飛ぶ大型機をピンポイントで標的に激突させることは、おそらくベテランのパイロッ
トでも困難かもしれないが、地上から飛行機を誘導して狙い通りのコースを飛ばす技術は、2001年の以前に、
すでに米軍によって開発されていたのである。
次に仮定されることは、ツインタワー両ビルで、上層部分のコア支柱の要所要所に、アルミニウムと酸化鉄
の粉を混ぜただけの旧来のテルミット(あるいはそれに硫黄を加えたテルマット)をしかけ、コンピュータ制御
されたリモートコントロールで起爆させる準備をしておくことである。もちろん事故でその装置の一つが点火さ
れても連鎖的に燃焼が続かないように、それぞれの装置を独立させておかねばならない。従来型のテルミッ
トであれば900℃に近い温度が点火に必要だが、ジェット機激突と火災でによって、900℃近くにまでに達し
たと思われる場所は、たとえあったとしても、ごくわずかに過ぎなかった。(この点は拙著『「WTC崩壊」の徹
底究明(社会評論社)』をご参照いただきたい。)飛行機激突のショックでその一部が燃焼したとしても、それ
は大勢にほとんど何の影響も与えなかっただろう。
そしてある時間がきたときに、上層部分に仕掛けたテルミットをいっせいに点火する。それは大きな爆発を
起こさず比較的ゆっくりと主要なコアの支柱を溶かし、わずかのショックで全体が崩れるように要所要所を破
壊したであろう。崩壊開始直前に南タワー(第2ビル)の北東角付近から流れ落ちていた灼熱に解けた金属
シ オ み 可能である。
は、このような ナリ での 説明が
では強力な爆発力を持つスーパー・テルミットはいったいどこに使われたのか? 第1ビルでは85階の前
後(地上300~320m)で膨大な量の瓦礫を吹き飛ばす巨大な爆発が起こっている。70~75階付近でも同
様である。また第2ビルでは65~70階付近(地上250m前後)でやはり激しい爆発が起こっている。さらに両
ビルとも、各階から連続して噴出する爆風の波が観察され、また単独に噴出する爆風が見られる。それらは
上層部分では見られなかった現象である。
基本的に、従来型のテルミットを上層部分に、中層~下層部分にはスーパー・テルミットを(他の爆発物が
併用された可能性もある)仕掛けたことが考えられる。また地下および地上基部のコアにもスーパー・テルミッ
トが(おそらく従来型と併用で)使用された可能性が高いだろう。それは、地下で長期間目撃された「溶けた
鋼鉄」、通常の燃焼では起こりえない異常に高い温度と深い関係があるものと思われる。
また仕掛け方については、ビルの補修と点検を口実に長い時間をかけて装置を少しずつ仕掛けていった
ことが十分に考えられる。特に事件のやや前に大々的に行われたエレベータの改修工事で、コアの支柱群
に直接に簡単に接近することが可能であったはずだ。さらに、通常の爆薬とは異なりテルミット系統の物質に
は爆発物探知犬も反応することはあるまい。
しかし、いまここでこれ以上の推定を膨らませることは止めておこう。具体的な作業についてさまざまな疑
問を解き明かしていく作業は、ようやく始まったばかりである。

ず 開始から終了後にいたる一連の事実をすべて無理なく説明できる仮説は爆破
●虚構は
虚構は崩壊を
崩壊を開始した
開始した
い れにせよ、ビル崩壊の
解体のみであるという事実が、この論文によって決定的となった。きくちゆみさんとの共著「テロ&戦争詐欺師
たちのマッチポンプ」の中でも強調したことだが、2001年9月11日に起きたニューヨーク世界貿易センター・
ツインタワーと第7ビルの崩壊は、世界史上の重大事件の中で、きわめて豊富な映像資料が、世界中の一般
の人々によって直接に確認できる形で残された、ほとんど唯一、おそらく最後の実例といえる。我々はきっと、
今後二度とめぐり合うことの無いチャンスを手にしているのだろう。
虚構は、人類社会に権力の構造が生まれて以来、世界中のあらゆる場所で絶えることなく産み出され続け
る。それは常に支配や侵略とともに現れ、しばしば謀略や陰謀といった表現でも語られてきた。そしていま、
紛れも無い物的証拠を突きつけられて、この9.11という巨大な「虚構の塔」が崩壊を開始した。どれほどに
主要メディアが必死になって無視に努めようが、一部の不誠実な者たちが嘘と詭弁を積み重ねて打消しを図
ろうが、もはやこの崩壊を食い止める術はあるまい。
9.11事件の大嘘は世界中の人々の意識を覚醒させつつある。素朴であるがゆえにデマ宣伝の犠牲にな
ってきた人々が、その嘘の巨大さを認めいかに世界が虚構に覆われているのかを自覚するとき、この「虚構
の塔」は崩壊し去る。そしてこの9.11の大虐殺を実行した首謀者たちには、それが大成功であったと同時に
致命的な大失敗であったと実感せざるを得ない日がくるだろう。この論文「9.11世界貿易センター惨劇の粉
塵から発見された活性度の高いテルミット剤」は、虚構の崩壊の開始宣言に他ならない。
※ WTCの火災と崩壊の事実関係については、拙著『「WTCビル崩壊」の徹底究明(社会評論社、20
07年)』、藤田幸久参議院議員らとの共著『9.11テロ疑惑・国会追及(クラブハウス、2009年)』、きく
ちゆみさんとの共著『テロ&戦争詐欺師たちのマッチポンプ(徳間書店5次元文庫2009年)』および私
のウエッブサイト http://doujibar.ganriki.net/00menu.html をご参照いただきたい。童子丸 開

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