商店取材 091108

細川食品さんのご主人を訪ねました。

細川食品さんは、藤井寺の商店街の近くに、軒を連ねています。
3m ほどの間口ですが、奥では豆腐を製造しており、ご主人・娘さん、娘さんの旦那さまが、
連携プレーで販売されています。
今回は忙しいなか、製造している現場に案内してもらい、お話を伺うことができました。

ご主人の職人歴は 34 年。豆腐屋を始めたのは、中学 2 年生のとき、堺東の豆腐屋さんに奉

公に行ったのがきっかけ。
修行の後、結婚。新居のあった池田市にまず、自分のお店を持ったんだそうです。
しかし、周りはお屋敷が多く、客層が違うとの理由で、25 年前に今の藤井寺にお店を移転
したそうです。

「池田とは違い、ここはガヤガヤしていて、庶民の町やね。活気があっていいね。売って
ても、いろんなお客さんがいるから、楽しいよ。もう、災害か再開発で店を手放すことが
ないかぎり、ここでお店を続けるよ。昔は真横にニチイがあって、今よりももっと賑わっ
てた。うちは他のお店のように、座って新聞読んだりする暇はないねん。常に次の仕事を
考えながら、立って動いている。今はここで売る以外に、毎日『あすかてくるで』に出荷
してるんだけど、『あすかてくるで』に行ったお客さまが、昔行ってたお店だと気づいて、
訪れることもあって。正直嬉しいね。他にも大量ではないけど、保育所や老人ホームにも
出荷しているから、効率よく豆腐づくりをしないと間に合わないねん（笑）朝は 2 時半起
き、3 時半から仕込みに入ってるよ。
」

さらに、豆腐づくりの話に熱が入るご主人。
「豆腐は、同じ豆でも、運送のコンテナが違えば、味は微妙に違ってくるねん。気がつか
ないかもしれないけど、時期によっても、味は変わってくるよ。8 月頃は甘みがあるけど、
11 月から 1 月にかけては、味がなく、水っぽくなる。鍋で食べることが多いから、分から
ないかもしれないけどね。揚げは機械で作ったのは、見た目は良いけど、皮が固くなる。
日替わりのひろうすも、材料にこだわり、具材の椎茸は、奈良の吉野で原木栽培したもの
を使ってるねん。
」

娘さんの旦那さまは、元サラリーマン。ご主人や娘さんに一から教わり、今では立派な職
人さん。家族経営で、円満なのがよく伝わってきました。とにかく、みなさん明るくて、
穏やか。とびきりの笑顔で迎えてくださって感謝。
繁盛している理由が分かった気がします。