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Eugenio Toppi

BLENDER 2.5

GUIDA

Blender 2.5

ガイド
1
はじめに

これは Blender を始め用と思っている人のためのガイドです。


Blender とは何でしょう?Blender とは 3D モデリングをするためのプログラムで、Maya, 3DStudioMax, AutoCad ...
などがライバルです。
オープンソース, フリーで、Unix, Mac, Windows 上で動作します。
このソフトを使えばあらゆる作品を作ることができます。シンプルな 3D オブジェクト, アニメーション, ゲーム, ムー
ビーを丸々一本作ることさえできます。
バージョン 2.5 ではおそらく過去最高の、新しい品質基準に達しました。

2
メインウィンドウ

それでは始めていきましょう。起動するとまずこんな画面が出てきます。これが Blender のメインウィンドウです。

一つ一つメニューの内容を見ていきましょう。
最初は、中央にキューブ、左にカメラ、右にライトが自動的に作られ
ています。
3D について軽く理解するには、マウスポインターを画面中央に置い
た状態で、マウス中ボタンを押したまま動かします。
イメージが回転し、現実世界と同じであることとが解るでしょう。本
当にオブジェクトの周りを回っているのです!

3
基本の視点
視点を変えるにはどのようにすればよいでしょう?何も難しいことはありません。

俯瞰の視点にするには"Num_7"を押してくださ
い。:(※テンキーの数字を"Num_*"で表します)

正面からの視点は"Num_1"です。:

4
そして、側面からの視点は"Num_3"です。:

これら 3 つが作業において、いつも使用する基本の視点です。テンキーの他のキーを押せば他の視点になります。

5
オブジェクトの追加
オブジェクトの選択には右クリックを使用します、オブジェクトが選択されると輪郭がオ
レンジ色になります。キューブを選択し、"X"キーを押して Delete をクリックしてくださ
い。選択オブジェクトが削除されます。メニューから Add>Mesh とたどり、挿入可能な
オブジェクトのリストを見てください。

最初のエントリから始めましょう。Plane をクリックし、平面を追加してください。

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他のエントリも試してください:

Cube:キューブを追加。
Circle:円(円周)を追加します。(左側、)Vertices から頂点数を選択することが可能。Radius か
ら半径のサイズを変更可能。Fill を選択すると円を閉じます。
UVSphere:球形のアイテムを追加します。Segments から垂直方向の分割数、Rings から水平
方向の分割数を設定できます。
IcoSphere:三角形の面のみで構成された球形です。
Tube:円筒を追加します。
Cone:円錐を追加します。
Grid:方眼状に細分化された平面を追加します
Monkey:Blender のマスコットを追加する楽しい機能。
Torus:自転車のタイヤやドーナツのような閉じた円を追加します。

7
移動、スケール、回転

まず File>New を選んで、画面を最初の状態に戻しましょう。
キューブを選択して"G"キーを押し、マウスを動かしてください。
キューブも移動します。
左クリックと右クリックは確定とキャンセルに使われます。もし元に
戻したい場合は"Ctrl+Z"を使ってください。
軸に沿って Mesh を移動させるにはどうすればよいでしょうか?

Z 軸に沿った mesh の移動:


キューブを選択し、"G"を押した後"Z"を押します。すると青の線が表示され、オブジェクトは垂直方向にしか移動しま
せん。

X 軸に沿った mesh の移動:


キューブを選択し、"G"を押した後"X"を押します。すると赤の線が表示されます。
Y 軸に沿った mesh の移動:
キューブを選択し、"G"を押した後"Y"を押します。すると緑の線が表示されます。

8
オブジェクトのスケールを変更する手順もほぼ同じですが、"G"キーではなく"S"キーを使います。:
有効な組み合わせ:
"S Z":Z 軸に沿ったスケール
"S Y":Y 軸に沿ったスケール
"S X":X 軸に沿ったスケール

回転も同様ですが、今度は"R"キーを使います。
"S Z":Z 軸に沿った回転
"S Y":Y 軸に沿った回転
"S X":X 軸に沿った回転

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3D 操作

3 色ラインのボタンを左クリックするとメニューが展開します。それらを見ていきましょう。

3 色ラインで矢印を選択した場合。青は Z 軸(高さ)、赤は X 軸(幅)、緑は Y 軸(奥行き)。


矢印のうち一つを左ドラッグすれば、オブジェクトが軸方向に移動します。
例えば青矢印の上で左ドラッグすると、オブジェクトは Z 軸に沿って移動します。

図のように矢印ではなくカーブを選択した場合。
この場合一色選んでドラッグすると、オブジェクトがその軸に沿って回転します。

矢印ではなく四角矢印の場合。
四角矢印をドラッグすると、オブジェクトのスケールを軸方向に変更できます

移動, 回転, スケールはキーボードから入力して行うこともできます。


例えば Z 軸に対して 45 度だけ回転させたい場合は、"R Z"を押した後に"45"と入力します。

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ObjectMode と EditMode

以下では ObjectMode について記述します。

このモードではオブジェクトの編集をすることができます、個々の頂点を編集することはできません。
オブジェクトのスケール変更、移動、回転は通常、ObjectMode を使用します。
オブジェクトの"形"を編集するには EditMode に入る必要があります。
メニューを開けば、色々と異なるこれらのモードが使えますが、
今はこの 2 つのモードに集中してください。

まずキューブを選択して、"Tab"キーから EditMode に入ってください。


キューブはオレンジの辺と茶色の面で表示され、頂点が確認できます。

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頂点を選択した後"G"キーを押し、マウスを動かして頂点を移動させた後に左クリックで確定してください。
もう一度"Tab"キーを押して EditMode から ObjectMode に抜けてください。
下の図のように作ってください。

もしここで EditMode("Tab")に戻ったなら、以前選択していた先端の頂点のみが選択されます。
頂点を全選択、または全選択解除するには単純に"A"キーを使います。
今押せば全選択解除になりますし、再び押すと全頂点が選択されます。

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では先端だけを選択するにはどうすればようでしょうか?

俯瞰に切り替え("Num_7")、全選択解除します("A")。

"B"キーを押すとマウスポインタの形が変わります。
左ドラッグすると破線で四角が描かれますから、先端の頂点を囲んで
ください。
ドラッグから左ボタンを離すと先端が選択されます。

もし同じ様な操作をするのなら、その前にこのボタンを有効にしてみてください。
このボタンは手前の頂点だけを見せるようにして、裏側にある頂点を見えなく(選択できなく)してくれます。

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分割と頂点の追加
新規作成して(File>New)、キューブを削除し(“X”>Delete)、Plane を追加しましょう(Add>Mesh>Plane)。
非表示の面や頂点を見るため、Wireframe 表示にしてください。

現在、板は 4 つの頂点で形成されています。
頂点を増やしてみましょう。
全ての頂点が選択された状態で"W"キーを押し、メニューの中から Subdivide を選択してください。
板は 9 頂点になりました。もう一度繰り返せば、25 頂点になります。

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頂点を追加する方法を 2 つ見ていきましょう。

まずは"Ctrl+Z"で板を基本形(4 頂点)に戻しましょう。
EditMode で"Ctrl+R"を押し、マウスを板の内側に移動させます。
それに応じて、水平または垂直に紫のラインが現れます。

左クリックするとラインがオレンジに変わり、何処で分割するか調整できます。
確定するにはもう一度左クリックします。

2 頂点を選択して(“Shift”と右クリックで頂点を選択)、Subdivide をすると選択した頂点の間にだけ分割が適用されま
す。

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押し出し

オブジェクトの一部分を押し出しすことができます。
ではその方法を見ていきましょう。まず、基本形に戻します。そして、連続した頂点を選択します。

"E"キーを押したら、マウスを動かします。選択箇所を押し出すことができました。
オブジェクトから正確に押し出すには、"E"キーを押した後に組み合わせキーを押します
例えば垂直に押し出すには"E"を押した後、"G Z"を押して移動します。

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面を張る
もし辺になっている頂点に面を追加したい場合、非常に簡単に解決できます。
その方法を見る前に、まずは FaceSelectMode からキューブの上面を選択しましょう。
選択したら、"X"キーを押し、メニューから OnlyFace を選択し、上面のみを削除します。

VertexSelectMode に戻ります。選択した 4 つの頂点からなる面を作ろうと思います。頂点を選択したら"F"キーを押し


て面を生成します。

頂点が 4 つ以上でもこの手順で大丈夫です。もっと複雑な形でやってみましょう。

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左の頂点を選択し、何回か押し出します。押し出し終えたら、端の 2 頂点を選択して"F"キーを押します。

しかし、5 個の頂点を選択して"F"キーを押しても、面が張られず何も起こりません。
この場合(4 頂点以上の場合)、"Shift+F"を押してください。
試してこの結果を得てください。

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それぞれの面の色を変える

新規作成をします。Plane を追加し 2 回分割して、ObjectMode に戻ります。


Material メニューを見てみましょう。

まずどんなオブジェクトでも New ボタンをクリックしてマテリアルを


追加します。
板は今灰色です。Diffuse にある灰色の四角をクリックすれば、開いた
ウィンドウから色を変えられます。

各面別々に色をつけるには、EditMode("Tab"キー)に入り FaceSelectMode にしてオブジェクトの面を選択します。

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"+"ボタンをクリックして新しいマテリアルを作成します。

プログラムは上のマテリアルをコピーするので、差別化するため名前の隣の"+"ボタンを押します。

名前が"Material.001"に変わりました。

このように色を変えて、色が異なる 2 つのマテリアルができました。

面を選びます。

Assign をクリックすると選択された面にマテリアルが適用されます。

このようにして、それぞれの面に色を塗ることができます。

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頂点のグループを作る
ものすごく複雑な形状を作るときには、ObjectData メニューの VertexGroups から、頂点のグループ化機能を利用する
ことができます。

New ボタンを押して、Group の項目が作られました。名前を PrimoGruppo(※一番目のグループの意)に変えます。

EditMode にて、グループに加えたい頂点を選択します。
頂点を選択したら、Assign をクリックしてグループを作ります。
Deselect、Select をクリックするとそのグループの頂点を非選択、選択することができます。

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UV マッピング
3DView の下部からメニューを展開し、UV/ImageEditor の項目を選択します。

キューブの UV マップしたい面を選択します。
"U"キーを押して、メニューから Unwrap を選択します。
選択した面の UV が画面に表示されます。

下の Image から Open をクリックし、ファイルから画像を開きます。

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画像を選択したら ObjectMode に戻り、DrawType メニューから Textured を選択します。
すると画面から直接結果を確認できます。

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RENDER
新規作成をし、"F12"を押します。これが最初のレンダリング結果です

レンダリングに影響する World の項目をいくつか変更します。まず、空を青色にしていきましょう。


World のプロパティに移り、HorizonColor の灰色の四角をクリックして青色に変更します。
Preview から確認することができます。

レンダリング("F12")してみると、背景色が選択した色に変わっています。
しかし本当の空の様にぼかしたい場合、以下の様に設定します。:

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これが今の sky のプレビューです。レンダリングして、結果を確認してみましょう。

オブジェクトに移ります。キューブの下に Plane を配置し、地面にオブジェクトが乗っているかたちにします。


Plane を追加したら正面や側面のビューから、"Ctrl"を押しながらキューブを動かします。
こうすることでキューブの底をぴったり合わせることができます。

マテリアルパネルのメニューから New を押して、きれいな緑のマテリアルを Plane に追加します。


レンダリング結果:

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キューブを選択して、マテリアルメニューに移ります。
Transparency の項目を以下のように設定してください。
プレビューは以下のようになります。

再度レンダリングします。キューブが透過しました。

キューブを y 軸方向に少し動かして カメラから見て少し左に寄せます。
地面の上に Plane を追加し 90 度回転させて、以下のようにしてください。

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今度は Plane に反射の設定をしましょう。
Plane はまだマテリアルを持っていませんから、マテリアルメニューから追加します。
以下がミラーの設定です。

レンダリングするとこうなります:

Render の重要な機能として AmbientOcclusion があります。


この機能は特に 3D グラフィックスのプログラム用に設計されています。
まず、照明(この場合はオブジェクト”Lamp”)を削除します
ObjectData メニューに移り、ランプの効果を削除するには Energy を
ゼロにします。

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レンダリングするとこのように、sky が表示され他は黒く表示されます。

それでは AmbientOcclusion を試してみましょう。World メニューから AmbientOcclusion を有効にします。

レンダリングを実行します。
特に設定しなくても、通常のランプよりも現実的になります...もっと改善する方法を見てみましょう。

AmbientOcclusion のすぐ下に Samples と書かれた項目があります


その値は 1-32 の範囲で設定できます。
値を上げると完成度は上がりますが、より時間がかかります。
もしあなたの PC がパワフルでなければ、高くしないでください。

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サンプル 5 でレンダリング

サンプル 10

サンプル 15

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レンダーメニュー
レンダリングオプションは管理のための特別なメニューです。
ここから解像度、品質、出力形式、などを管理することができます。
最も重要な以下の項目を参照してください。
Resolution の項目では出力する画像の大きさを決定します。
FrameRange の項目では指定した(top から end までの)フレーム間の出力
をします。これはムービーを作るうえでは重要なことです
ムービーにとって他に重要な項目は、FPS(FramePerSecond)です。"24"と
いう数値は 1 秒間につき 24 コマのフレームで動画をあらわすということで
す。
Anti-Aliasing の項目を切ると、境界の品質が正確でなく近似になります。
デフォルト値が 8 ですが、それで十分です。値が大きいとレンダリング時間
が長くなります。
OutPut の項目ではレンダリングの出力場所や出力形式の設定が行えます。

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解像度の変更
解像度の変更を比較してみるために、前と同じ場面を使用します。
"Num_0"を押してカメラから見ると、このように表示されます。

レンダーの設定に移り、Resolution の項目を見つけます。
標準では 1920x1080 ピクセルですが、800x600 に変更します。
するとカメラの表示領域がこのように広がります。(※カメラの縦横比が変わっただけで、解像度自体は落ちています)

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ライト

Blender では何種類かのライトがあり、様々なタイプの照明をシミュレートすることができます。
今までは灯台を模した Spot を使ってきました。
ライトを選択して、オブジェクトパネルから、ライトのタイプを見てください。

それぞれのライトの特性
Point:このオプションを選択すると、どの方向に対しても同じ輝度で照らします。
Energy から光の強さを調整できます。
Sun:太陽光を模したもの。単に光線の方向を変更することができます(※ライトの位置に関係なく照らします)
Spot:下の画像を見てください。これは、懐中電灯や、ヘッドランプを模しています。
SpotShape から Halo を有効にすれば、光の筋を映すことも可能です。下の画像ではその機能を有効にしています。:

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Hemi:このタイプのライトは空からの光を模しています。確かに空のように半球状をしています。
日光のタイプとしては光線の方向を選ぶことができます。
Area:オブジェクトや表面照らす、TV や LED のような物を模しています。
通常のライトより明るく照らします。

球に様々な色のライトを当てたもの

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初めてのアニメーション
ここでは簡単なアニメーションを作っていきましょう。ウィンドウの下部から、GraphEditor を開きます。
下の数字はフレームを表しています。
緑の背景が付いた数字は今何フレーム目にいるかを表わしています。

キューブを選択し、"I"を押して、メニューから Location を選択します。


これでオブジェクトの位置が 1 フレーム目に保存されました。
GraphEditor を見てみましょう。
色のついたラインは同じ動きをあらわし、左からキューブのアクションが見えます。

緑のラインをドラッグして 1 フレーム目から 50 フレーム目に移動します。


50 フレーム目に移動したら、キューブを上に移動します。そして"I"から Location を選択して位置のアクションを記録
します。
紫のラインのカーブが、キューブの上昇を表しています。
異なるフレームでの動きを見るには、フレーム間をドラッグします。

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上が左から 1, 25, 50 フレーム目の画像です。

次はキューブに 360 度回転する動きをつけます。


1 フレーム目に戻り、キューブを選択したら"I"を押して今度は Rotation を選択します。
これでキューブの回転の初期値が記録されました。

25 フレーム目に移り、キューブを x 軸に対して 180 度回転させます。


GraphEditor に回転を記録("I"から Rotation を選択)すると、このように赤いラインが現れます。

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最後に 50 フレーム目に移り、キューブをもう 180 度回転させ、回転を記録します。

フレーム間をスクロールすると、キューブが上昇とともに回転します。
全てのフレームをレンダリングするにはレンダーメニューに移ります。

初期フレームと最終フレーム:

出力形式(高品質のムービーなら AviRaw):

そして Animation をクリックします。:

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SMOOTH と SUBSURF
その他の便利な機能が mesh を丸め、滑らかにするこれらの機能です。
新規作成をして、Plane から図のように作製します。

Modifires メニューに移ります。
見出し下から AddModifier をクリックし、SubdivisionSurface を選択します。
すると下の画像の様になります。

(エディットモードでは)元の形と異なることが解ります。

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丸めの値を増やしてみます。右メニューから view 値を 3 に変えます。
(レンダリングで同じことをするには、render 値を同様に変えてください)

側面からの画像

Subsurf 効果を取り除くには、ただメニューから X をクリックするだけです


丸みは不要で、面を滑らかにするだけで十分という場合は、Smooth ボタンをクリックします。
元に戻すには Flat をクリックします。

滑らかな形を得たいとき、Subsurf と Smooth はとてもよく使います。

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CLOTH - 布
ここではキューブの上に布が落ちるムービーを作ります。
これはティッシュのような効果を持つ、Cloth 機能のおかげで可能なことです。
新規作成し、キューブの上に Plane を追加します。
落ちる様子がよく見えるよう、Plane とキューブの間は離しておきます。
しかし、ムービーの重力を誇張しすぎないよう気をつけましょう。

Plane を選択してパネルから Physics を選びます。

項目から Cloth を選択します。


今回はティッシュのようなシミュレーションを行うので、Presets から Cotton をクリックします。

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キューブを選択し、Physics メニューから Collision を有効にします。
すべてそのままにし、Plane に戻ります。

Cloth メニューから ClothCache を見つけたら、Bake をクリックします。


プログラムがムービーを作成します。終わるまで待ちましょう。

これでフレームをドラッグするとムービーが表示されます。
Plane がキューブに覆いかぶさるように、Smooth をかけ、Subsurf を 2 以上にしておきます。
途中のフレーム:

40
パーティクルで芝生を作る

新規作成し、キューブを削除して Plane を追加します。

左メニューから Duplicate をクリックして Plane のコピーを作成します。


複製した Plane を同じ位置に維持するために、3D ウィンドウで一度右クリックします。

メニューに移り、ParticleSystem にある「+」をクリックしてパーティクルを追加します。

まず希望するパーティクル(粒子)の種類を決定します。
ここでは芝生を作るので type を Emitter から Hair に設定します。
この操作手順は髪を作る場合と同じです。

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下の Amount の項目を 10,000 に変更します。
これで現状では 10,000 本の芝が生えます。

ビューを回転させて、正面から見てください。次の操作はを 3D ビューから確認します。
芝の様子を見ながら、Particle メニューの Velocity の項目を変更します。

この様に芝生ができました。

42
パーティクルで髪を作る
次は本物らしい髪の作り方を少しずつ見ていきましょう。
新規作成し、キューブを削除した後、球だけにします。
メニューから Add>Mesh>UVSphere を選択して、("Num_1", "Num_3"から)正面, または側面からのビューにしま
す。

エディットモードに入り、画像のように上側を選択します。
この球を頭に見立ててください。
選択できたら、ObjectData から頂点グループを作成し Hair という名前をつけます。
Assign をクリックし、選択した頂点をグループに加えます。

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グループを作り終えたらオブジェクトモードに抜け、Particle メニューを編集します。
Hair タイプのパーティクルを作成します。
この状態では球全体から Hair が生えていますが、本当は頂点グループだけから生やしたいわけです。
ではその方法を見ていきましょう。

Perticle メニューの下から VerttexGroups の項目を見ます。


項目を展開し、Density から Hair を選択し、有効にします。
これで Hair が頂点グループではない箇所から消えました。

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Blender ではモデルに生やした髪に対して引っ張ったり、切ったり、といったほとんどあらゆることができます。
最後に Hair についてモデルを調整しましょう。
モード選択メニューを開き、
(基本的にオブジェクトかエディットモードになっていると思いますが、)
ParticleMode を選択します。
左ツールバーに Brush メニューがありますから、Comb(櫛)を選択します。
3Dview でマウスポインタが円形になります。
この状態で Hair 上を左ドラッグして、結果を確認しつつ形を調整してください。
望んだ結果になるよう、いろいろな角度からチェックしてください。

髪を下ろした状態と束ねた状態

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跳ねさせる
このチュートリアルの終わりにキューブが地面をはねるフッテージを作りましょう。
新規作成をします。下の画像のように Plane をキューブの下に追加し、キューブを上昇させます。

Plane を選択し、Physics メニューに移ります。

キューブと Plane の間に衝突(Collosion)を設定します。


Collision を有効にし、メニューを展開します。
SoftBodyDamping の項目を横の図のように 1.000(上限)にします。

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今度はキューブです。選択して Physics メニューへ移ります。
SoftBody を有効にします。
キューブが落下するように SoftBadyGoal を無効にします。
SoftBodyCollision を無効にしないと、キューブが地面に当たっても跳ねません。
他の設定はそのままにします。

SoftBodyEdge を展開し、Damp の値を 1 に増やし、StiffQuads を有効にします。

47
あと、唯一やるべきことはアクションをプログラムに登録することです。
SoftBodyCache を展開して Bake をクリックします。
終了したら Timeline を動かして結果を確認します。

ムービーを保存する場合は、Render の OutPut から動画形式を選んでレンダリングします。

48
ウィンドウの分割
下の画像を見てください。
それそれ別の視点の 4 つのウィンドウが見えます。
メッシュを編集する際に、複数の角度から見ることが非常に重要であることを
Blender や他の同様のプログラムを使用している人は誰もが知っています。
ではこの画面するにはどうすればよいかを見ていきましょう。

新規作成し、右側のツールバーを編集します。

ウィンドウ境界にマウスポインタを乗せると 2 股に形が変わります。
ドラッグすることで大きさを変更することができ非表示にさえすることができます。
消してしまったら、View>Toolbar からまた表示させることができます。

49
3Dview の右上の(プロパティのタスクバーを開く)丸に+の先に、斜線があります。
その斜線の上ではマウスポインタが十字になるので、ドラッグして左に動かます。
これで新しいウィンドウを作ることができました。

垂直にウィンドウを分割する方法は上の通りです。

今度は分割する操作で下にドラッグしてください。
これで水平にもウィンドウを分割できました。
ウィンドウの構成を変えたいときには上記のようにします。
また、分割したウィンドウではそれぞれのビューで見ることができます。
(※分割したウィンドウ統合したいときには、上の操作と逆の方向にド
ラッグしてください。
また、右上の斜線だけでなく左下の斜線での操作もほぼ同様です)

50
テクスチャ
金属や木などのリアルなマテリアルを作るに、Blender ではテクスチャを使用することができます。
とても大事なことですのでしっかり学んでいきましょう。
次のアイコンからマテリアルの設定に移ります。
テクスチャを深く学ぶには一冊の本でも足りませんし、
もっと面白いような組み合わせを見つけるために、
まずは使用するテクスチャの種類を知ってください。

テクスチャのメニューに入ったら、
マテリアルに関連付けられたテクスチャのリストが現れま
す。
新しいオブジェクトを追加しても、まだテクスチャはあり
ませんから、
マテリアルを追加し、Add からテクスチャも追加します

以下が、テクスチャの種類です。

Wood:木材を再現するテクスチャ
VoxelData:3D ボクセルとピクセル
この機能を使用すると Fluid や Smoke などの動きを作成します。
メモリを節約し、よりよい結果を出すために使います。
Voronoi:例えば教会のステンドグラスなどの、リアルな金属のマテリア
ルを作成します。
Stucci:アスファルトなどの粗い面に使用します
PointDensity:パーティクルシステムを使用する新しい機能。
パーティクルの密度を表示します。
Plugin:C 言語で書かれたファイルを読み込み、テクスチャを設定します。

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Noise:粒のある粗い面に適しています。
Musgrave:金属や金といった特別な石に使用
Marble:大理石に使用
Magic:CD の反射のような虹模様を作成
Image or Movie:画像または、ムービーをテクスチャにする。
例えばリアルなレンダリングを作成するためには非常に有用です
EnvironmentMap:複雑でリアルな反射をさせる。
DistortedNoise:水などの様々な材質に適しています。
Clouds:雲や、煙のような不規則にゆがんだマテリアル。
Blend:他のテクスチャの色合いを混ぜる場合に使用します。

Catoon エフェクトと Wood テクスチャを使用した図:

52
ウェイトペイント
Blender ではマウスをかざすことによって、まるでスプレーを使うようにオブジェクトの一部を、簡単に選択すること
ができます。
新規作成し、キューブを数回分割します。

メニューから WeightPaintMode を選択します。


キューブは青色になり、左には選択モードの設定が開きます。

他のものは置いておいて、ひとまずキューブに注目してください。
キューブ上をドラッグするとその部分の色が変わります。
キューブの好きな箇所に色をつけたら、オブジェクトモードに戻ります。

53
オブジェクトのメニューから、頂点グループが新しく作成されていることを確認します。

エディットモードに移り、全選択解除を行います。
Select ボタンから頂点グループだけの選択を行います。
WeightMode でキューブを塗りつぶした箇所が、選択されました。

(※頂点グループを作らずに、単になぞるように選択したいだけならば、"C"キーを使用することをお勧めします。
マウス左で選択、中で除外、スクロールで半径の変更、右で通常の選択に戻ります。)

54
終わりに
これは Blender の"導入"です。
ですから学ぶべきことは、これで終わりではありません。
学ぶべきことがこれで終わりなんて考えないでください。
詳細の多くは、学んだ先にあります。
私たちの Web サイトでは、定期的に無料で読めるチュートリアルを追加していきます。
しかし重要なことは、このソフトがあなたにたくさんの満足を与えることです。

55
索引
1章
メインウィンドウ 3
基本的な視点 4-5
2章
オブジェクトの追加 6
オブジェクトの種類 7
3章
移動 8
スケール 9
回転 9
3D 操作 10
4章
ObjectMode と EditMode 11
頂点選択 12
エリア選択 13
5章
分割 14
頂点の追加 15

56
6章
押し出し 16
面張り 17-18
7章
色の変更 19
色の割り当て 19-20
8章
頂点グループの追加 21
9章
Uv マッピング 22-23
10 章
レンダリング 24
周囲の色 24-25
AmbientOcclusion 27-29
レンダリングメニュー 30
解像度の変更 31
11 章
ライト 32-33
12 章
初めてのアニメーション(GraphEditor) 34-36
ムービーのレンダリング 36
13 章
Subsurf 37-38
Smooth 38
14 章
布のシミュレーション(Cloth) 39-40
15 章
パーティクルヘアー(芝生作り) 40-42
Hair の造形 43-45
16 章
跳ねさせる 46-48
17 章
跳ねさせる 46-48
18 章
テクスチャ 51-52
19 章
ウェイトペイント 53-54

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訳者あとがき
このドキュメントは Eugenio 氏が以下の URL にて公開されていた、”Manuale di Blender 2.5”の pdf をイタリア語から
日本語に翻訳したものです。(pdf によると 2009 年 12 月 23 日版)

http://forblender.xoom.it/virgiliowizard/

このドキュメントは意訳であるので、誤字,脱字,誤訳,誤解が含まれる可能性があります。

Blender2.5x はあくまでテストリリースなので使用は自己責任でお願いします。

元の文書のライセンスが CC-BY-NC(CreativeCommons 表示-非営利)でしたので、このドキュメントについても同様の


ライセンスをとらせていただきます。

また、このドキュメント自体は OpenOffice.org の Writer で制作しており、PDF と一緒に編集ファイル自体も出力して


いますので、“Sun PDF Import Extension”で拡張した OpenOffice があれば直接ファイルを編集することが可能です。

Blender を学ぶ上で手助けになりますように

Happy blending!!

著者 : Eugenio Toppi 氏

訳者 : ctrl_q (Twitter UserName)

Ver. 1.01:日本語に翻訳して公開

Ver. 1.02:索引にリンクを付ける、訳者あとがきを編集(2010 年 6 月)

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