You are on page 1of 13

勤医協札幌病院 佐藤健太

目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日

勤医協札幌病院における「次の 5 年間」の活動目標
~合計 10 年の長期目標と、直近 1 年間の短期目標~
青字は、2018 年の振り返り部分

<10 年間全体の大目標>
「家庭医療学の理論」と「総合内科医としての経験」をベースに「地域医療の実践」を意識し
「勤医協札幌病院」の各臨床部門や委員会等組織と病院全体、そして周辺地域を活動の場として
「患者・地域住民(特に社会的弱者)
」と「同僚や他職種」の他「各組織ステークホルダー」も対象に
「臨床・教育・研究・管理」の四位一体となった活動と、
「省察する実践家」としての生涯学習を両立し、
「地域密着型中小病院」を拠点に「地域健康増進拠点病院」として機能を発揮するコミュニティーホス
ピタルを作り発展させることで、地域医療の向上と日本の総合診療の発展に貢献する!
具体的には、自分が活躍しなくても、将来にわたって地域が勝手に健康になっていく仕組みを軌道に
乗せるところまでたどり着きたい(医師になったときの野望の達成)
→特に変更なし。この路線でいいなと改めておもった。12 月に落ちてたときは一瞬血迷いかけました
が根っこは変わってないです。気持ちがややステークホルダーとの折衝によりすぎていた気はするので、
もう少し現場に視点を移してみるとバランスいいかな。

<漠然としないために重要と思うポイント>
・この 5 年間で蓄積してきた着想・実績・人脈を活かし、地域の文脈を意識した「今までの延長」を
大切にする(文脈性と持続可能性、多職種・多組織協同、住民参加型) →延長に乗れてたと思う
・医療の質・組織の機能・地域の健康度向上のための活動目標・アウトプット志向へ
(自己能力開発型からプロジェクト基盤型学習へ、そして質評価と公表の Audit まで)
→まだ数字での成果はでないか。年度末に各部門の数値での振り返りをしたい
・アプローチ対象は「集団」(住民、職員、組織)と、その「連携・交流」
(学習する組織(Learning organization), 多職種協同(IPW/IPE), 住民参加型研究(CBPR)

→地域や多職種に視点が向きすぎていて、院内委員会同士や法人内院所間が不十分だった。
・「○○科医療」という小さな枠組みを捨て、「民医連医療」と「中小病院総合診療」を具体化し、
発展させる(社会や職員にとっての「民医連」とは何か,わざわざ病院にいる家庭医の意義はなにか?)
→見えてきてはいるが、これを他科の科長・指導医や若手が主体的に関わるための仕組みがまだ
具体化できていない。全日本民医連総合診療若手医師部会や GPMEC の議論に他科医師が加わる
仕組みが必要だろう。
・上記の大きな視点を持ちつつも、「毎日の日常診療で、目の前の患者が抱える今の問題に地道に
取り組むこと」という臨床医としての原点を忘れず、また全ての医療活動・思考の基盤とする
(社会運動家や組織改革屋ではなく、あくまで「一臨床医である」ことが大切)
→外来や在宅ではできていたのと、病棟担当が増えて病棟でもできていた。これを、また指導・管
理中心の立ち位置にもどっても意識して継続できるためにはどうすればいいか考えたい。
・「一生涯日々是学習」
「内科学」
「家庭医療学」
「老年医学」
「リハビリ医学」
「社会医学」などの知識をきちんと深め続ける。
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
忙しさを言い訳に学習を疎かにはせず、惰性ではなく常に効果的な活動に取り組む土台を作り続ける。
→内科はまずまず勉強できていると思う。家庭医療学を学ぶ機会が少ないが、勉強のための勉強の時間を
とるという関心はないので、臨床ベースの振り返りに厚みをつける工夫をしたい。

<大項目2×小項目3の6項目に分けて、年数回の各論的振り返りを行う>
A.「一臨床医としての自分」の視点で
1.日常臨床(総合診療学の追求、生涯学習。特に教科書をちゃんと読む)
2.学術活動(執筆・講演、研究活動。4つの学術活動のうち Discovery”以外”を重視)
3.自己管理(自身の健康管理、医師人生と個人生活の充実)
→この 3 本柱はどれも重視したい。今読んでもちゃんと「よし、これでいこう」と思える構成

B.「他者と関わりあう自分」の視点
4.医学教育(対象者別と、全体の教育活動の統合)
5.組織運営(病院改革、部門・委員会運営、多職種協働活動)
6.地域活動(周辺地域アウトリーチ、道内・全国規模活動)
→これもこの柱でよいだろう。この 1 年で進んだかというとムラがかなりあるが、成果は確実にある
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
A.「一臨床医としての自分」の視点で
1.日常臨床(総合診療学の追求、生涯学習。特に教科書をちゃんと読む)

中小病院総合診療医学の確立
書籍執筆と臨床研究を通して、慢性臓器障害・非癌終末期、病院総合医外来、複雑性・不確実性などを極める
・論文(現場の疫学調査系、病棟と外来と在宅と地域)
→書いた論文の投稿がまだ終わってないのでまずそれを片付けて、次は準備期間をおいてちゃんとした観察研
究をしたい。
・書籍(慢性臓器障害や非癌終末期、高齢者肺炎のエビデンスレビューを行い Integration して新知見へ)
→何はなくとも慢性臓器障害。これまでないほどモチベーションは上がっている。
・ワークショップ(社会医学系のツール開発と Dissemination で現場を変える)
→SDH/SVS と SEA のワークショップ・レクチャーと学会発表・論文化などはこの調子で広げていく。
・レクチャー(地域現場での診断学・臨床決断の教育手法を体系化する)
→レクチャーは研修医・専攻医ニーズに合わせてこのまま深めていきつつ、年明けからの学生との定例学習会
を安定化させて何か見出したい(学生のうちに勉強したい、大学や教科書で学べない、臨床で必要なスキル集
みたいなのを、学生とのコラボで書籍作れたら面白いなぁ・・・)。
・地域活動(地域活動系 NPO 立ち上げに加わり、介入と観察を両立するアクションリサーチに乗っかる)
→とりあえず今病院や周辺地域で動いている活動(こども食堂、住民向けサロン、その他友の会活動と、近隣
の学校や地域ケア関係組織との懇談など)の流れに乗り続けておきつつ、それらの知見を紡いだり、病院活動
に還元したりしていきたい。

中小病院総合診療医の Special interest 明確化


GPMEC のフェロー・ Faculty development ・研究の運営チーム活動の中で体現する。
病院総合診療医学・総合内科学、家庭医療学、民医連医療、産業医学・労働安全
リハビリ・在宅・老年・緩和(非癌含む)、小児・産婦
医学教育、臨床研究・質的研究、まちづくり・公衆衛生、管理・経営など
→具体的に 2 つくらいつくり、研究と管理はその中に埋め込む
→まずはフェローよりも、Special interest 絞らない FD の立ち上げが必要かな。生涯学習で新たな
知識を!というよりは、後期研修終了世代の立場安定化と相互作用維持(孤立解消)などを目指したい。
やり始めないと意義を感じないかもしれないので、ニーズを拾って作る今までのパターンだけでなく、
こちらから理論ベースで作っていく必要もあるだろう。ん、頑張る!
全日本民医連の総合診療医若手医師部会で、特に社会医学や中小病院運営系を深める
まずは学会で Social determinants of health 関係の評価・カンファツール開発と普及活動
社会医学系の英語雑誌翻訳終わったら読み込みと普及活動
→こっちは順調で勝手に動くようになってきたので、あとは組織づくり(正式な部門として担当事務
つけたり、予算がついたり、毎年定例イベント開催などにしたい)と、ネタの提供役(SDH の WS 関係は
自立化してきたので、それ以外に関心のある人を巻き込む燃料を投入したい。研究関係の他、執筆・翻
訳関係も募りたいな)をすすめるところで貢献したい。
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日

診療の質向上を目的に、関連分野をキチンとお勉強する
総合内科学…専門医維持できる程度の症例報告投稿と学会発表継続
内科診断学の勉強をきちんと行うよりは、ハリソン内科学を月 1 章ペースで読みたい!
家庭医療学…専門医・指導医更新に耐えうるポートフォリオを蓄積する。年 2 個は最低作りたい!
リハ医学 …認定臨床医維持に耐えうる症例経験と事例ごとに学習、他職種・研修医カンファは継続。
老年・緩和…文献拾い読みと、研修医向けテキストでたら都度読み込み最低ラインの知識維持
社会医学 …当院の患者層分析を毎年 1 個ずつ論文化。全日本民医連での WS づくりの中で文献学習。
産業医学 …院内の労働衛生部門に名前は載った→来年は予定調整して参加する。後輩を産業医講習へ
→ハリソンとか、教科書を定期的に読むのは無理だった。臨床での疑問から虫食い的に勉強するのがよ
さそう。ポートフォリオ症例は、内科・家庭医療・リハとも順調に蓄積できているが、蓄積のみで終わ
ってるので「抽出したらすぐに考察する」としたら、理論面の勉強が捗るかもしれない。お勉強するた
めの組織的な仕組みをつくらないとだめかな。FD イベントとからめて、指導医も調べてまとめて発表し
て共有する仕組みを作るのが自分のためにもよさそう。

日常診療から学ぶ
日々の外来診療を丁寧に行う。積極的に見学を入れて第 3 者のコメントをもらう。
最低限、患者リスト印刷は継続し、極力簡易振り返りを直後にする。
毎日の振り返りの必須化は時間的に難しく、月 1 回振り返りの機会を作る。
病棟患者の直接担当は研修医体制みて適宜行い感覚維持する
往診担当は、リハ・老年研修的にも学生・研修医指導的にも、診療部門間連携のためにも重要なので継続する。
→外来の振り返りは大事にして、症例の蓄積もして、見学入ってもらったときには積極的に感想もらえている。
あとは、自分が外部を見学に言って新たな視点・切り口を身に着けたい欲がでている。なんでだろうか?
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
2.学術活動(執筆・研究活動。4つの学術活動のうち Discovery”以外”を重視)
Discovery→Integration→Application→Teaching/Dissemination(Boyer’s 4 Models)
執筆活動
今の自分の活動や考えを具現化し、全国に伝播させ後世に残せるものを重視する(Dissemination )
南山堂 雑誌「治療」編集委員は継続。現場のナマの関心を反映させる。
総合医×リハの特集雑誌、なんとか発行までこぎつける(Integration&Dissemination)
家庭医×病院の書籍化、狙えるか?(Integration&Dissemination)
慢性臓器障害×ACCCA を17年度こそ書籍化目指す。(Integration &Application&Dissemination)
BPS×ICF×DSM はもう少し煮詰めて、名前売れてからだす(マニアック過ぎてまだ売れなそう、Integration)
雑誌等の単発での寄稿依頼は、引き続き後期研修医に振り執筆指導の形で関わる
→総合医×リハは無事出版でき、その後4つの学会で「総合医によるリハ」ネタでの講演依頼ももらえてお
り「Integration から Dissemination 」まで繋がった。これは多分最大の 2017 年成果だとおもう。次はやは
り慢性臓器障害(書籍つくったものを手に取ってもらえるように、講演や原稿にちょいちょい挟み込んだのと、
カルテ本→総合医×リハ本で多少名前売れたので広げる素地づくりも多少はできつつある)
。最近は若手執筆
指導を介して概念化深めるのはできているが、自分の概念が先行していて執筆者の独創性や個性を十分引き出
しきれているかやや怪しい気もするので、指導方法ももう少し丁寧に工夫したい。

臨床研究
個人で取り組むのは自分の臨床診療内容の言語化、地域系や組織型は共同研究の形で負担減らす(Discovery)
自分一人で…病院総合外来研究を論文化必ずする
スタッフと…病棟死亡退院や慢性臓器障害の疫学調査、在宅か外来全体もそろそろ統計取り始めたい。
専攻医達と…基本的に後期研修前半では難しそう。3~4年目や強い希望者限定で相談
(ゆったりしっかり後期研修プログラム彩の質的研究は形にする)
グループで…GPMEC リサーチチーム研究の論文化支援。
院内他職種相談あれば対応(とりあえずは、リハスタッフのカルテ記載介入)
学会で …若手医師部会メンバーでの調査の論文化、もう少し関わる
専門医部会で何かやるようなら、一つまでは手挙げする
全日本で …全日本民医連総合診療若手医師部会での SDH 関係の WS は、その後研究につなげてツール
開発し、そして論文化まで行きたい(Integration&Application&Dissemination)
→大学にうちを研究してもらう仕組みが1個成功したのが大きい! あとは組織内の若手や多職種研究も
形にしたい。全日本の方で少し話を大きくしてみたい。GPMEC の研究がどうなるかまったく進んでないので、
一度チームミーティングが必要だろう(ポートフォリオの研究エントリー作成指導担当だが、他の指導医が助
言してから相談に来るレポートの研究デザインの質がボロボロなので、指導医の底上げが先のようにおもう)。
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
3.自己管理(自身の健康管理、医師人生と個人生活の充実)
仕事や生活は極力パターン化させて安定させる
日中は思いっきり働く。楽しく積極的に!を意識したい。
夜は20時に仕事を締めて、手帳振り返りして帰る! 朝活というより朝学習を習慣化したい!!
新しい仕事は、余力と関心を考慮して自分本位で決める。あまり熟考せず、時には飛び込む。
→「時には飛び込む」という目標を忘れていたが、振り返ってみれば結構できていた。20時で仕事を締める
とか、メリハリを持って日中めちゃくちゃ働くという感じは忘れていたので改めて意識したい。印象としては
前半期は教育・管理によりすぎて、後半期は臨床のウェートが大きすぎてバランスが悪かったので、その中間
くらいをキープするといいのかな。

プライベートと体調管理
運動を継続する。エアロバイク週2、水泳月1を維持しつつ、できれば弓道再開!
栄養管理は何か具体的な方法身につける。太り過ぎず、筋肉落としすぎず。
睡眠衛生改善は追求し続ける。おはログは継続しつつ、寝具・睡眠衛生を再検討。
喘息吸入は継続、ほかも症状我慢しすぎないよう薬手持ち維持しつつ、薬消費量で体調客観視する。
月1回温泉行く。2ヶ月に1回は飲み会も。最優先レベルの目標。
アルコール過剰に注意しつつ楽しむ(月1回 AUDIT つける)。ワイン1年間たったら、次は日本酒へ!
読書は仕事用と趣味のバランス考える
→弓道場を探したがいい条件のがなく断念していた。水泳継続が一番いいかな、それならできそう。金曜夜か
土日日中かな。エアロバイクは週1弱まで落ちたが、週2の運動機会創出は無理なので、
「最低週1キープ」
を目指すのは現実的かな。筋肉は維持できて、贅肉が落としきれなかった1年でした。睡眠時間は意外と確保
できており、喘息悪化なく感染症も少なかった。温泉行けなかったのと、読書が減っていたのをなんとかせね
ば。
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
B.「他者と関わりあう自分」の視点
4.医学教育(対象者別と、全体の教育活動の統合)

講演活動のまとめ
テーマと対象を選んで、自分の負担を増やしすぎず、成果を最大限にする(Dissemination)
対象 …全国よりは道内医療者重視、他科・他職種などのアウェー戦を多めにやりたい
テーマ…学生・初期研修医向けは院内と道内限定(法人の宣伝は広報担当に任せる、カルテネタは本書いた
ので極力講演は受けない。得意な診断学と地域医療を活かした中小病院臨床決断系を極めたい)
後期研修医からスタッフクラスを主対象にして、総合診療バリバリど真ん中のを煮詰める機会に使う。
病院家庭医療、総合医リハ、慢性臓器障害・良性機能性疾患、急変徴候・老年救急、非がん終末期
複雑性・不確定性、BPS×SPSS×ICF×DSM×SVS、診断学・決断学(Integration)
→去年はだいぶ削って、新しく面白いものに絞り込めたと思う。道外出張は、初めての場でのアウェー戦での
講演がいくつかと、あとは講習受けるインプット系のほうが多かった。今の方向性のまま、ペースをもう少し
落とせればちょうどいいかな。その分、地元で、地元の学生や多職種や住民向けの地道な活動を大切にしたい。

学生向け教育企画
単発イベントは避け(他の人でもできる)、継続的で実効性のあるものをきちんと吟味して行う
・全国ネタは回避、道内重視
札幌と旭川の継続的な症候論学習会は大切にし、徐々に発展させたい。
JPCA 北海道支部のイベント(地方会、プライマリケアセミナーなど)は積極的に演題出す
GIM カンファ・ IDATEN ケースカンファなども顔出してみる
→症候論学習会は、2ヶ所で年2回できていて OK。法人が用意したイベント的なものだけでなく、完全個
人ブランドの継続的学生向け学習会を成立させたい(ここに来た当初イメージしていたやつだけど、今ならで
きそう)
。北海道支部イベントもコンスタントにネタを出せている。このペースでいいだろう。

初期研修プログラム運営、初期研修医指導
中病初期研修の一部を受け入れるプログラムとしては、ほぼ完成。
定期的なメンテナンスを怠らない。
スタッフに一部コンテンツの棚卸し(自分の負担軽減というよりは、スタッフ育成と、持続可能性担保)
子育て・病気がちな人向けの「初期研修・ゆったり枠」の立ち上げが今後の課題。
→地域特化コースのなかでゆったり枠も部分的に運用開始できそう。これは結構大きな成果だと思う。学生向
け学習会シリーズと、ゆったり・地域枠初期研修と、地方勤務希望の後期研修医向けイベントをうまく連動さ
せていきたい。

後期研修プログラム運営、後期研修指導
振り返り …月1目標振り返りはやはり重要。続けたい。
6ヶ月ごとの中間評価・他職種評価・ポートフォリオ評価を全職種でやりたい→提案する!
→月1はなかなか大変だけど頑張りたいところ。全職種のは、研修委員長として提案したらできるか?専攻医
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
と中堅看護師、医長と主任会を連動できるといいなとは思う。
態度面養成…プロフェッショナリズム教育で態度・意識面の養成→Hidden 重視と、イベント何かするか?
→本をよんでプロフェッショナリズムの重要性は再認識できたが、これを教育にどう活かしていくかが課題。
診療の質管理…外来・往診・病棟・救急のチェック・相談・振り返りシステムブラッシュアップを継続
特に外部生の導入時の工夫をもう少し丁寧に。
→それなりには安定したと思うが、専攻医の個性によって微調整が必要。なかなか難しいが、完成形を目指さ
ずにその都度柔軟に変えていければ良いと考える。
教育イベント…火曜日週替り学習会(EBM、リハ、家庭医療、M&M、ACLS)はスタッフ関与で向上した
勤医協在宅学習会は今後も継続、病棟・外来看護師学習会も現場ニーズ出てきており大事に
プロジェクト学習…正統的周辺参加で少しずつ継続、専攻医1年目は委員会メンバー、3年目で責任者など
→後半期やや停滞。学習や委員会活動のための余裕を作るためにどうしていくかが課題か。
リクルート …後期研修募集は内部重視・外部は少しずつ、フェロー・スタッフを積極的に募集
施設・プログラム認定…専門医・指導医資格維持は OK
GPMEC …二木会改善 PJ など後期研修系は一旦距離置いて、フェローシップ・ FD で貢献したい。
スタッフ育成…医長にして週1内科ミーティングは順調。管理+Special interest の育成もこのペースで
→人を集める仕組みと育てる仕組みは十分成長してきているが、そこに入ってくる人の確保がやや難しくなっ
てきている。見た目上は人が多く見える状況(実際はベテランを他に出しながら若手で回す比率を上げており、
絶対数も減りつつ個々の負担も増えてるので人はかなりたりてなくて、この数年どんどん忙しさが増してい
る)だが、本院に人を集中させないといけない&診療所群も拡大して動かせない人が増えているので相対的に
うちに取れるパイが減ってきているのが背景で自分で動かせる部分が減ってきているのが課題。組織の中の一
員として他を立てて空気を読むでは生きていけないレベルにまで追い込まれてきているので、自立した仕組み
を作っていく今の流れを加速・拡大しないとまずい。学生企画、初期研修地域コース、新専門医制度のなかで
の総合+内科の後期研修指導、後期研修後の FD 制度の4本柱を、個々の完成度・満足度を上げつつ相乗効果
が出るような連動を起こせるよう柔軟に全体を捉えコントロールしていきたい。人材確保・人材育成が今年の
キーになりそう(逆にここがこけたら、うちの病院・科の存続のピンチになって続けられないだろう)

勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
5.組織運営(病院改革、部門・委員会運営、多職種協働活動)

自分自身の基本知識の学習
医療安全者講習会コンプリート! 経営の本も色々読んだ。
次はチームビルディングやプロジェクトマネジメントなどソフト面かな。
外部のセミナーや全日本民医連若手医師部会等で、成功事例の学習や、ネットワークづくりも行う。
→さらに書籍での学習は深め、事務向け学習会や、院長・総看護師長・事務長のイベントにも参加した。
中小病院マネジメント系のなんかの集まりやイベントもやってみたい。病院総合医委員会での学会企画
で毎年扱い、そこから学んでいることもあるが、もう少し中小病院・地域病院に特化して熱くやりたい。
全日本民医連総合診療若手医師部会と学会(委員会と専門医部会)と GPMEC-FD との連動を目指せる
と面白いように思う。面白そう!

部門別の学習や会議を通した現場改善
病棟関係 →職員の労働負担軽減を労働安全衛生委員の視点から、動機づけは学習会で
→予想外の形で SEA-WS と病棟看護師研究企画が絡んで新しい動きになりそう。
外来関係 →外来再編を通して専門外来・パート医の配置最適化と、処方箋&予約見直しを通して
業務のスリム化を行うことで、まずは負担軽減して学習の余力を生む
救急学習会は定期的に(心血管救急の次は神経救急)
そろそろ老年医学・老年救急に手を付けたい。Elderly friendly hospital を目指す。
→ここも次のステージに入れそう。パート医や専門医との一体感のある経営方針調整や、定期検査プロジェク
トで室と経営担保などできつつある。健診連携しての予防医療強化と、在宅連携しての老年医療強化したい。
在宅関係 →勤医協在宅学習会は継続、在宅診療部はカンファや運営会議通してより連携を強める。
時間外臨時往診できるよう仕組みを改善したい。
在宅待機看護師の負担分散で業務や患者把握の質向上ができるか?
→ここは一気に課題がクリアできそう。時間外臨時往診・入院と、ポケットエコー導入と、急変可能性
の高い患者の定例カンファと申し送りもできつつある。あとは教育・研修の場としての仕組み導入と、
地域の病院や介護関係組織との連携強化か。
予防医療関係 →健診システム・ルールの見直しと機能統合で、効率と質改善と、院内課題解決へ
具体的には予防接種とがん検診の向上で地域予後改善と病院収益向上を目指したい。
→外来と表裏一体ですすめていきたい。年度変わったら一気に動けるかもしれない。
他科関係 →小児科指導医不足を総合医外来参入で緩和+業務提携
小児・産婦とともに虐待対応マニュアル整備や社会的弱者対策の統合・連携をしたい
→自分が一瞬外来診療に入れたが、内科医師体制厳しく3ヶ月で撤退したのは残念だった。連携は勧め
つつも、その余裕が出るだけの内科医師確保がやはり重要。

委員会活動を通した院内システム改善
NST+褥瘡委員会 →組織体系と事務局会議見直し、ラウンドとデータ蓄積も OK→次は院内公開学習会
ACLS 委員会 →軌道に載った。M&M と組織フィードバックまでセットに→BLS 講習会の自動化
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
倫理委員会 →倫理委員会での学習会・検討会と ACP ・人工栄養・延命中止マニュアル作成を頑張る
ICT 委員会 →CDI 対策など改善終わった。結核対策のマニュアルと教育の底上げが次の課題。
研修委員会 →科を超えて初期+後期研修は扱えるように。次は振り返りと、多職種協働学習へ。
医学対委員会 →事務と担当医師での仕組みづくりは少しずつ前進。連携も少しずつ前進か。
労働安全委員会 →名前は載ったが時間取れず、まず参加する。活動したい。
全体の統合 →年間学習企画・職員育成計画と、毎年の目標アウトカム設定を全委員会で統合したい!
→全体の統合・統一された活動や学習企画は、各委員会の委員長や委員の医師が障壁になりやすく難しかった。
事務局も処理能力は高いが与えられた範囲での業務処理になりやすい。組織全体の方向性の議論が先で、それ
を抜きにして現場だけ変わるのは難しいと感じた。そろそろ経営一辺倒ではない議論をする余地を作りたい。
関与していた個々の委員会ではそれぞれ進展はあり、NST/褥瘡は変革の苦しいところを抜けつつ先が見えつ
つあるのと、ACLS と M&M も現状で十分良さそう、倫理委員会は DNAR 合意書改定・ ACP ガイド作成し非
がん終末期学習会も間近で、院内研究の評価やシステムなどもブラッシュアップできてきている。ICT は大き
な動きないが頑張っている。研修委員会と医学対もさらなる飛躍をしたい(上記の他のところにかいた目標を
参考に)

管理部としてのプロジェクト活動を通じた組織再編
二交代制廃止プロジェクト…とりあえず OK。細かい問題調整→当番医コール基準・ルール、臨時往診体制
第一外来再編プロジェクト…課題山積もゴールは見えてきた。病院の果たす機能実現と収益改善のキーになる
処方箋&受付一元化プロジェクト…メンバー優秀なので大丈夫そう。これも収益と機能向上に繋がる
→それぞれヤマは超えつつあり、あとはそれに見合う成果が出たかの分析と、今後は余裕や質を生み出
すところに議論を当てていきたい。管理部入ってのプロジェクト活動は、自立した委員会活動よりは前
に進みやすい印象あり、そのへんも意識して今後の組織再編に意見出していきたい(これまでは意見言
う間もなく勝手に決まること多かったので、何か釘さしておきたい。どうやって?)
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
6.地域活動(周辺地域アウトリーチ、道内・全国規模活動)

健康増進拠点病院(Health promoting hospital)としての地域戦略


病病連携 …中病との関係改善は少しずつ。
連携室・ ER は一歩前進、消化器も一歩前進、ほかも順次
一度自分も中病にいってプレゼン必要だろう。
病診連携 …地域診療所(月寒・平和通)、老健や西区療養病棟との関係強化を行い更にハブ機能を高める
→診療所には当院卒業生配置あり、老健・西区は管理者クラスの交流始まった。
関連診療所・老健と勤医協在宅合同(+法人外も少しずつ)で事例検討会の立ち上げ!
地域連携 …地域医師会へのメンバー派遣、医師会の健康講演会継続
在宅医療連携活動への参与と、地域包括ケア病床機能向上
勤医協在宅学習会の拡大・延長を粛々と
まちづくり…高校・小学校との連携継続(スタッフの学校医配置)
友の会とサロン再開検討したい、こども食堂や色々の再編と絡めるか?
NPO つぶあんの会で地域健康増進の調査・介入を現実化していきたい。
→こちらからの紹介については困ることが減ってきたが、周りから紹介を受ける場面でのトラブルが増
えた印象あり、急性期側に踏み込んでいく姿勢をもちつつ、診療所・在宅とは診療・経営面では繋がっ
ての交流が難しい(見えない壁がたくさんある)ので別の切り口から入っていけるよう工夫する。

地方小中規模病院で病院総合医を育てるプロジェクト
全日本民医連総合診療医若手医師部会立ち上げた!
学会 WS など具体的活動もあり。
学生・研修医向けイベント等に便乗して、若手医師部会のオフ会もしたいな。
北海道民医連と連携し、地域研修・医師配置と統合された「地域で病院総合医を育てるシステム」を具体化。
道民医連研修委員会では提案し歓迎(中病とはケンカになるかもしれんがそうも言ってられん)
ゆったり初期研修版と、地域研修見直しと、総合・内科専攻医の地域配置プログラム検討などから入る
GPMEC 内部での後期研修プログラム改善は中病疲弊で限界あり、まずは外堀と当院内で基盤作る。
当院ローテ者の、関連中小病院・診療所の助勤派遣を通じた地域暴露プログラムをもう少しブラッシュアップ
→ここも、中病以外はだいぶ前進あり。2018年の課題は、外から中病にどう貢献できるか(経営面・
診療面・人材派遣での支援はもう限界なわりに全く感謝されないので、教育面で入ってみたい)

全国学会活動
病院総合医委員会参加→当面はイベント運営関与、本格的な専門医制度検討に繋がるならもっと関わりたい。
専門医部会の生涯学習部門→来年は専門医フォーラム現地参加。当面は Facebook コミュニティー運営集中
北海道ブロック代議員→ブロック支部イベントはできるだけ参加優先度上げる
内科・リハ学会は一会員として、2年に1回(交互)に全国学会参加と学会誌読み込み、論文投稿頑張る。
※脱退したもの…チーム岡田・ ICT 委員会、医学教育学会・公衆衛生学会、家庭医病院総合医教育研究会
→これくらいで十分。増やしたいとはおもわず、声がかかった分は積極的に応じていく。
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
全体を通して
・大項目2×小項目3の6項目はやはりよく快適に振り替えれるが、今回は1時間以上かかった。新しい項目
になれなかったというよりは、やはり2017年の活動範囲が広く、成果も大きく、2018年へ向けた新た
な課題もたくさんあって書くべきことが単純に多かったように思う。それだけ消耗しうる2017年だったこ
とを、振り返ってみて改めて感じられたし、限られた体力・気力を次の1年どこに注ぐべきかもメリハリつけ
て見えてきたのでまた頑張れそう。

・もう逃げたい!と正直思うことがあったが、踏ん張ったことで前にすすめたことや、目をつぶってでも切り
抜けたあとになってはじめてわかったこともたくさんあった。今は、「ここでもうひと踏ん張りして、いま辛
いと思っている問題を全部飲み込み、乗り越えて、さらなる高みで笑っていたい」と思えるようになった。ま
だまだ高いところへいけそう!!

・ Kolb の学習スタイル振り返りや、この1年の振り返りも通してみたことで、無理にお勉強したり臨床研究
するなどの背伸びはいらないと思った。このまま今の延長で頑張ること、今回の振り返りで見えた重点課題に
絞って活動することで他の手を抜くこと、今まで以上に自分の時間や休息もとること、余力はデスクワークで
なくグループワークに使うことなど意識していきたい。
勤医協札幌病院 佐藤健太
目標作成:2017 年 1 月 1 日
第 1 回振り返り:2018 年 1 月 3 日
振り返りからみえた重点項目
A.「一臨床医としての自分」の視点で
1.日常臨床(総合診療学の追求、生涯学習。特に教科書をちゃんと読む)
・お勉強はおいといて、事例ベース学習の強化を行う。
ポートフォリオ症例蓄積したら、すぐに考察のために理論面学習を行う習慣を身につける
→作ったものをシェアする場を作る(個人情報の塊なので身内でセキュリティ確保しながら))

2.学術活動(執筆・講演、研究活動。4つの学術活動のうち Discovery”以外”を重視)
・慢性臓器障害の書籍化
・リハ系4つの学会イベントをそれぞれ頑張り、つなげて、まとめる
・全日本民医連若手総合医での書籍執筆、英文翻訳、活動報告などの作業大事にする

3.自己管理(自身の健康管理、医師人生と個人生活の充実)
・早く帰り朝起きる、与えられた時間でメリハリつけて楽しくバリバリ仕事するイメージを持つ
・実現可能な範囲で週1回は絶対に運動。できれば屋内エアロバイク以外でリフレッシュ兼ねる
・定期的な飲み会や、温泉・小旅行の予定ももっとちゃんと組む。

B.「他者と関わりあう自分」の視点
4.医学教育(対象者別と、全体の教育活動の統合)
・4本柱として、それぞれ内部に留めず周辺と混ぜる活動にしつつ、かつ4つを「統合」する!
・「症候論学習会+学生向けレクチャーシリーズ」
・「初期研修地域特化コース×他職種新人教育」
・「新専門医制度での総合診療+内科後期研修医の共同学習」
・「後期研修終了後世代×他職種中堅スタッフとの共同学習」

5.組織運営(病院改革、部門・委員会運営、多職種協働活動)
・管理部管轄非経営的改善プロジェクト活動を立ち上げたい
各部門・各委員会の総括→次年度目標→管理部で議論→新たな提案へという流れがよいのか?
多職種共同中堅職研修などを通して部門・職種の壁を越えて「小病院ならではの一体感」を
伸ばし、勢いのある病院にしたい。
・全国的には「全日本民医連の中小規模地域密着病院マネジメントの交流」と、「JPCA 病院総合
「GPMEC-FD」を連携させて「中小病院での
医委員会企画や生涯学習班の病院総合医部門」、
総合医のマネジメント」を深めたい。地方会や、全国の総合向けフェロー・ FD の合同企画つく
れないかな?

6.地域活動(周辺地域アウトリーチ、道内・全国規模活動)
・まちづくりとか病診連携などのわかりやすい先行イメージに囚われすぎず、
地元や院内での学生・多職種・住民とともに学ぶ活動を地道に丁寧に行う。

You might also like