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 申請者は古代インド人の文化と知恵を学びたいことでインド学の勉学をしてきた。二回生の頃

からサンスクリット語とインド学の基礎知識を習得し、その後、当時の復旦大学の劉震教授の推
薦により京都大学のインド古典学専修の修士課程に入学した。京都大学を選択した理由は二つあ
る。一つ目は、インド古典学専修はサンスクリット語哲学文献の読解やヴェーダ文献の読解など
の専門性の高い講座や授業を設けており、知識豊富な教授がおり、研究する上ではゆうえきであ
る。二つ目は、京都は日本文化の中心であり、大学の町でもあり、国際交流も盛んに行われ、研
究を推進するための環境が整っていることである。研究室の先輩や後輩たちと一緒に勉学し、同
専修の教授たちの親切な指導を受けることができ、授業の中で学生と教授が平等に議論を交わし
ながら様々なアイデアが生み出されることを感じている。さらに日常生活において京都の町を歩
いたり、各国の人と友達になり寺院と神社を巡りながら京都の歴史を学ぶこともできる。以上の
ことによって、申請者は京都に留学してきたことのメリットを感じた。そして現在、博士課程に
進み研究を続けている。
 申請者は、大学の重要性は、高度の専門知識を教えることにだけでなく、そのような専門知識
をもって積極的に社会に貢献し、学生と教授との平等な交流ができる場所を提供することにもあ
ると考えている。学部生と修士課程の頃はこのような勉学の環境を享受していたが、今後は研究
者として大学においてそのような場所を作れる立場になりたい。このような抱負をもって申請者
は勉学と研究をしている。
 申請者は博士課程を終えた後、優れた研究能力を持ち、研究の第一線で活躍しながら世界中
の学者たちと議論を交わし、自身の研究成果を積極的に社会に伝える研究者になることを志し
ている。その理由は、学部の頃にサンスクリット語を教えてくださった復旦大学の劉震教授の
研究者としての魅力を感じたからである。同教授はドイツにおいて八年間にわたってインド学
を学び、優れた研究者としての研究能力と語学力を身に付け、その優秀な研究成果により各国
のインド学研究者たちに知られる。また、同教授は研究だけでなく、欧米のインド学研究者と
の人間関係をも積極的に築き上げた。申請者は授業において彼のインド学研究に対する情熱お
よび学生への教育に対する関心を感じた。さらに申請者は、中学時代から語学や古代ユーラシ
アの歴史と文化を熱心に学習してきたので、学部三回生の頃にインド学の研究者になることを
決意した。申請者は、大学は学生と教授が平等に交流し、新しい発想を生み出す場所であると
認識している。それも研究者になりたい理由の一つである。
 優秀な研究者になるために、申請者は自身の研究分野だけでなく、他の関連分野に自身の研
究成果をもって貢献すること必要性があると考えている。インド学は専門性の高い研究分野で
あるが、考古学や文化人類学といった他の分野の研究者との共同研究を行うことによって、そ
れらの研究分野に文献学的証拠を提供し、古代および中世のインドに対する認識を深めること
ができると考えている。そのほか、申請者は自身の人脈を活用し、日本と中国だけでなく、欧
米諸国やインドの様々な研究者たちととネットワークを築き、積極的に国際交流を行うことを
心がけている。将来はこのネットワークを利用して日本と世界の学術交流を促進し、自身の研
究成果を社会に伝えることができる。

 申請者が在学している京都大学は、年間の授業料は約53万円であり、日本で一人暮らしをする
ために一年間の生活費は約130万円なので、合計すると年間約180万円が必要である。しかし、研
究活動に専念する必要があり、アルバイトをする時間的余裕がない。他の奨学金をも応募した
が、いずれも不採用であった。両親の年収は約420万円であるが、留学の費用は年収の三分の一
を超えて、大きな負担である。そのため、現在の家庭の経済状況では申請者個人の留学費用を支
払うすることが困難である。申請者はできる限り両親の負担を減らし、奨学金を受給することで
研究を続けることを考えている。
 インドでの写本調査では交通費と滞在費が約30万円である。この写本調査は申請者の研究の基
盤である。そのほか、申請者は年内の国内学会に発表する予定があり、そのための交通費と宿泊
費が約8万円である。
 貴財団の支給金額は申請者のすべての費用をまかなうことができないが、貴財団の援助によ
り、両親の負担を軽減し、自身の生活の質を向上させることができる。そのほか、奨学金を取得
することによって、インドでの写本調査を行い、国内学会に発表することができる。現地調査と
学会に参加することにより、各国の研究者との交流も実現させる。
 以上の理由で、申請者は貴財団の奨学金を必要とする。
2011年7月 紹興市第一中学(高校相当)を卒業
2011年9月 上海市復旦大学ジャーナリズム学院(学部相当)コミュニケーション学
専修に入学
2015年7月 同専修を卒業し、学士学位を獲得
2015年9月 京都大学文学研究科インド古典学専修の研究生となった
2016年4月 同専修の修士課程に入学
2018年3月 同専修の修士課程を卒業し、修士学位を獲得
2018年4月 同専修の博士後期課程に入学

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